恋人たちのクリスマス前夜   

mahler: symphony no.10 adagio
wagner: tristan and isolde, act 2
anja kampe, robert dean smith, sarah connolly, laszlo polgar, stephen gadd,
vladimir jurowski / lpo @royal festival hall


大好きな大好きなトリスタンとイゾルデ。その中でも第2幕の愛の場面。最後はマルケ王が出てきてすべてぶち壊しになることも、マルケの朗唱が辛気くさくて苦手だってことを知っていてもしょうがないですよね、出てきちゃうんですもの。わたしとしてはできたらマルケは出てこなくてそのまま愛の死の最後につなげて欲しいくらいだけど。というわけで、LPOの音楽会に行ってきました。最初はマーラーの交響曲第10番のアダージョ。クックによる全曲版はわたしにとってマーラーの交響曲の中でも特別な存在。今日は残念ながらマーラーの残したアダージョだけだけど期待むんむん。初めて聴くんです、多分。でもね、わたし的にはいまいちしっくりこなかったです。LPOってテンシュテットさんとマーラーはよく演奏してたはずなのに(そういう伝統ってオーケストラの大事な財産だと思うのよ)、あまりそれが感じられませんでした。もしかしてユロウスキさんはこういう曲苦手? 音楽が旋律中心にまとめられちゃった感じがして、マーラーが書いたいろんな仕掛けや主旋律の近くで絡まる対旋律の妙がよく聞こえてこなかったのが残念。そうなるとこの曲って妙に薄っぺらく聞こえるのよね。
でも、トリスタンの方は良かったです(演奏会形式)。イゾルデ役のカンペさんは前にワシントンオペラでジークリンデを歌ったのを聴いてとっても良かったのを覚えているので期待してたんだけど期待通り。ワグナーを歌うには軽めかなとも思うんだけど、イゾルデもジークリンデも女傑って言う訳じゃないし、力で押しつけるより軽やかさがあった方が好き。声量も十分というか、完全にトリスタンを圧倒してました。なので、主役の二人は完全にイゾルデペース。釣り合いがとれなかったのが残念です(これ難しいんですけどね)。一番良かったのはオーケストラ。引いては押し寄せる波のように実に上手に音楽を作っていました。さっきのマーラーが嘘のよう(マーラーの方は音楽が薄く書かれているのでかなり実力がないとぼろが出るんだけど)。トリスタンの音楽って2幕は特に押したり引いたりの出し入れが大事って思うのよね。だってエッチしてる場面なんですもの。押すだけのセックスじゃ味気ないでしょ。昼間の建前の仮面を脱ぎ捨てたあとの裸になった夜の情景の音楽は最高に官能的。何回かエクスタシーに達してそしてこれから。。。せっかくいいところなのにマルケが出てきて台無し。というか本来はトリスタンこそが間男なんだけどね。でも、マルケを歌ったポルガーさんは最後の方でちょっとよれったけどとても良かったです。わたしは空気読めよって心の中でぶつぶつ言いながら聴いていたんですけど。
それにしても今日はクリスマスパーティーの集中日だったのかな(クリスマスの前後はお休みになるので皆さん実家に帰ります(クリスマスは基本的に家族で過ごす日))。カップルいっぱい。前の席のカップルも二人でいちゃいちゃ、チューブの中もカップル多し。愛の場面を聴いて、ひとりで寂しかったぁ。マルケでいいから忍んでこないかなぁ。そしたら玉の輿っ。はあと
[PR]

by zerbinetta | 2008-12-13 20:56 | ロンドン・フィルハーモニック | Comments(0)

<< 若いブラームス わたしを好きにして〜 >>