今年の音楽会納めは復活、復活に始まり復活に終わりました   

mahler: symphony no.2
ricarda merbeth (sp), bernarda fink (ms), london symphony chorus
mariss jansons / royal concertgebouw orchestra @barbican hall


今年最後の音楽会。わくわくしてたんだけど。。。さあそろそろ出かけるかな、まだちょっと早いけどってチケットを見たら、ぎゃーー音楽会3時からだったー。今はもう2時15分過ぎ。慌てて家を出てチューブの駅まで坂道を走る。はーはー。3時半始まりだと勘違いしてたのね。チューブは30分くらいかかるから、ぎりぎりというか間に合わない。くやし〜〜。なんとか第1楽章と第2楽章の隙間に入れないかなぁ。バービカンに着いたら、オーケストラが勝手に音出ししてるのが聞こえて、間に合うかも! 階段上がりながらチューニングを聴いて、ぎりぎりセーフ。ラッキー、でも、ぜーぜーはーはー。音楽聴く体勢じゃなきけど指揮者を拍手で迎えました。第1楽章は呼吸を整えるうちに進んでしまいました。ヤンソンスさんの演奏は全く奇をてらうところがなく、オーケストラの上手さを生かして音楽を丹念になぞります。上手なオーケストラってそれぞれの人の音色もきれいだけど、ひとりひとり音楽をよく知ってて、全く自発的に音楽を作れるんですね。ヤンソンスさんは交通整理をして音楽をまとめるだけ。のように聞こえます。実際は全ての音に耳を尖らせて練習の段階でしっかり自分の音楽をしみ込ませているのでしょう。それにしても大音量の不協和音でも耳に尖らず常に余裕のある響き。第2楽章の柔らかさはその利点が最も生きていたと思います。スケルツォの中間部のトランペットの響きといったらどうでしょう。トップだけではなく2番の人の表現がとおっても良かったです。別の場所だけどトランペットの人が、ベルの前に手をかざして音色を変えてるのを初めて見ました。第4楽章を歌ったメゾ・ソプラノのフィンクさんはたっぷりとした深い(でも重くない)声でステキでした。舞台裏のホルンのコラールの遠近感もライヴならでは。最後の楽章の舞台裏の楽器群も舞台の左右に配置されてていい感じ。舞台袖のドアの開け方でさらに遠近感を調整してました。全く芸が細かいです。あっでも、トランペットのファンファーレが途中で切れちゃったときはどっきりした〜。もちろん何事もなかったように進んだので気がつかなかった人も多いかもしれませんが。それにしても合唱が入ってからあっという間に音楽が終わってしまった感じです。もっと長い時間音楽に浸っていたかったのに。ステキな時間はあっという間。繰り返しになりますが、ヤンソンスさん演奏は横綱の貫禄。小細工をせずにオーケストラを自発的に美しく鳴らして、マーラーが楽譜に書いた音符を丁寧に音にしていきます。余裕を持ってゆったりとソファにかけながら聴いているような音楽。何回でも聴きたくなるスルメのようにじんわり味のある演奏。本当に成熟した演奏ってこういう演奏なんですね。

復活はマーラーのコアなファンにはいまいちの人気みたいですけど、マーラーの作品の中では演奏頻度が高いんです。ふたりの独唱者に合唱まで伴うのであまり演奏しやすい曲だとは思わないんですけど、マーラー・ファンの思惑とは裏腹に多くの指揮者がこぞって採り上げます。たぶんそれは音楽の持つ力強いポジティヴなメッセージのせいなんじゃないかしら。死にゆくように終わる曲や気が滅入るような曲は、演奏者だってそうめったやたらに採り上げたくないでしょう。音楽によって生きることの喜びを伝えたいですもの(ベートーヴェンの全ての交響曲のように)。復活はまさにうってつけ。ひねくれ者のわたしですら感動なしでは聴けません。コアなマーラー・ファンの人だって生で聴いたら絶対感動しますよ、きっと。CDの誰々の演奏とはここが違うからとか、オーケストラがミスったとか言って意固地に斜に構えるのかなぁ。だとしたらもったいないっ。
今シーズンの前半は復活に始まり(といいつつ、その前にいくつか音楽会があったのですが)、復活に終わりました。どちらの復活がわたしにとってよりステキに響いたのかはナイショ。
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by zerbinetta | 2009-12-13 08:10 | 海外オーケストラ | Comments(2)

Commented by かんとく at 2009-12-15 10:02 x
 私もバービカン連戦でした。しかし、上手いですね、このオーケストラは。乱れがないというか、統制がとれているというのか、わかりませんが、ホレボレします。マーラーの2番は私もLPOも聴きましたが、上手さではコンセルトヘボウ、気合・感動度ではLPOと思いました。でも。席が前者は一等席、昨日は三等席ですから、席の違い化もしれません。まあ、どちも良かったことには変わりはありませんが・・・
Commented by zerbinetta at 2009-12-16 04:35
ほんとに心憎いばかりに上手かったですね。日本ではチケット争奪戦になりそうな音楽会が格安で聴けるのは嬉しいです。あっわたしは両日とも三等席。わたしもブラームスの交響曲が一番良かったかな。
マーラーはかんとくさんのおっしゃるとおりの印象でした。多分オーケストラが上手すぎてマーラーの狂気が薄まっちゃったからじゃないかと思ってます。

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