今シーズン最後の音楽会は   

berio: recital I
susan bickley (the singer), john constable (the accompanist),
nina kate (the dresser)

george benjamin: into the little hill
claire booth (sp), susan bickley (ms)

john fulljames (dir),
frank ollu / london sinfonietta @linbury studio theatre, roh


今シーズン最後の音楽会はロイヤル・オペラ・ハウスでオペラでした。といってもいつものメイン・オーディトリウムではなくて、地下に下りていく小さなリンブリー・ストゥディオです。今日は、ベリオとジョージ・ベンジャミンさんの短い作品の2本立て。実はずっと勘違いしてて、リゲティのオペラだと思ってたんですが、ベリオでした。ベリオはわたしのアイドルのひとりなのに、勘違いするなんて失礼ですよね。

リンブリー・ストゥディオに来るのは3度目。400席ほどの小さなスペースで普通にしてても舞台と客席は近いのですが、今日は舞台の手前にあるオーケストラ・ピットをつぶして舞台にしていたので(オーケストラはカーテンで仕切った舞台の後ろ側で演奏)、なおさら舞台が近いです。現代曲が2つなので会場は8割方の入り。会場に入ると舞台では、女の人が掃除していました。お客さんがみんな席に着く前から舞台は始まっているんですね。最初のオペラはベリオのリサイタルIです。リサイタルが始まる前の歌手の舞台裏を描いた作品です。といっても歌手の絶望的な世界観の哲学的なひとり語りなんですけどね。舞台に立つのは、その歌手と彼女の伴奏のピアニスト、それからさっき掃除をしていた衣装係の3人です。その他、オーケストラの人が、カーテンの後ろから出てきて舞台で楽器を演奏したり。歌は、モンテヴェルディからカントゥルーブ、現代曲もあったかな、まで、彼女のレパートリーを部分部分歌います。その他の部分はほぼ語り。歌の歌詞と語りの部分は相関をなしています。歌に対して、カーテンの後ろの小さなオーケストラは、伴奏を付けたり、コラージュしたり。そう、まるでベリオの代表作、シンフォニアの第3曲のよう。まさにベリオ。これがずいぶんとはまってます。ただ、語りが多いので、オペラを観たと言うよりはひとり芝居(舞台には他に2人の登場人物、ただしほぼ無言、がいるのですが)を観たようです。変わった作品でした。
歌手はスーザン・ビックレイさん、ピアノ伴奏者は今日のオーケストラ、ロンドン・シンフォニエッタのピアニスト、ジョン・コンステーブルさん、衣装係はモデルのニナ・ケイトさんでした。
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休憩の後は、イギリスの作曲家ベンジャミンさんの小さな丘へ。ハーメルンの笛吹の現代版です。こちらも出てくるのは少人数、ソプラノのクレア・ブースさんとさっきも歌ったメゾ・ソプラノのビックレイさんだけです。ブースさんがクレジットされてるのを見て、ちょっと嬉しかった。彼女は前に聴いてとってもステキだって思ったから。ベンジャミンさんの作品は多分初めて聴いたんだけど、うんと良かった。また聴きたいと思ったもの。今年50歳なのね。これからもっと円熟していくんでしょうか。現代オペラは、声の扱いがとっても難しくて(メロディが否定されてるので)、いつも何か解決策はないかしらと思ってしまうんだけど、今日のオペラは2つとも、全く別々の方法で道しるべを付けているような気がしました。オーケストラもロンドン・シンフォニエッタで現代作品ばかり演奏している団体なので手慣れたもの。リンブリー・ストゥディオは前に聴いたバロック・オペラといい、掘り出し物のステキなオペラが観られる穴場ではないでしょうか(っていうか小さな会場でのバロック・オペラと現代オペラはまさにわたしのツボ)。

ブースさん(妊婦さん?)、作曲者のベンジャミンさん、指揮者のフランク・オルさん、ビックレイさん
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by zerbinetta | 2010-07-23 08:06 | オペラ | Comments(0)

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