甘いケーキが食べたいときもある   

23.01.2011 @barbican hall

shostakovich: violin concerto no. 2
tchaikovsky: symphony no. 1

sergey khachatryan (vn),
valery gergiev / lso


去年の11月以来お久しぶりのゲルギーです。2シーズンにかけてのチャイコフスキーの全交響曲演奏シリーズが始まりました。今シーズンは1番から3番まで順番に、珍しく2回ずつの音楽会が予定されていて録音されます。今日は第1番の2回目の日です。カップリングされたのはタコのヴァイオリン協奏曲第2番。えっ?第2番? タコ好きなのに知らない。あれれ、CDは持ってるんだけどなぁ、あまり聴いたことがない。というマイナーな曲なのです。何故マイナーかというと、この曲結構鬱々なんですね。最終楽章は、いつものタコらしいリズムの速い音楽なんだけど、でも控え目。そしてあとは裡へ裡へと沈み込んでいく。それにしてもこの曲が、オイストラフの60歳の誕生日プレゼントとして書かれたなんて。オイストラフはさぞかし鬱々としたお誕生日を迎えたでしょう。でも実際はショスタコーヴィチは勘違いして1年早くこの曲を書いてしまい、本当のお誕生日には、ピアノとヴァイオリンのためのソナタをプレゼントしたそう。
若いヴァイオリニスト、おっ! アリーナと同い年、のセルゲイ・ハチャトリアンさん。しっかりと鬱々と裡にこもっていきます。ハチャトリアンさんを聴くのは2回目。大物の片鱗を見せるヴァイオリニストですが、今日もそう。音色がたっぷりとしていてとってもきれい(でも派手やかというわけではなくシックで落ち着いている)。やっぱり上手い。それにしても若いのに(偏見??)、よくこんなに鬱々弾けるなぁ。第1楽章のカデンツァもひたすら内面に落ち込んでいくようだし。井戸を掘るような音楽。遠くに小さな円い空しか見えない井戸の底。ごめんなさい。最近村上春樹さんの本読みました。

チャイコフスキーの冬の日の幻想。ゲルギーの音楽って、甘ったるいロマンティシズムとは一線を画してるように感じます。冬の日の幻想ってもっと軽い夢見るような音楽だと思っていたのに、こんなふうにリアリスティックに演奏されると、何か違うものを聴いたような気がします。繰り返し出てくるロシアの民謡調の甘く切ない旋律も力強さを感じて、ロシアの広大な大地の土のにおいを感じました。甘さよりも厳しさみたいな。好みの問題もあるでしょうけど、わたしはもちょっと甘い方が好きです。ケーキ好きだし。
そうそう、今日はオーボエがおふたり、見かけない人が座っていました。メンバー表を見ると、やっぱりロンドン・シンフォニーの人ではないですね。ファーストを吹いたのは、nora cismondiさん。調べてみたらフランス国立管弦楽団の主席の方なんですね。めっちゃ上手かったです。ロンドン・シンフォニーの主席の人も上手いんですけどっ。
[PR]

by zerbinetta | 2011-01-23 10:26 | ロンドン交響楽団 | Comments(0)

<< 椅子の上にも30分 だるまさん? 天国へ >>