ツァラトゥストラつながり(?)   

11.02.2011 @royal opera house

mozart: die zauberflöte

joseph kaiser (tamino), kate royal (pamina),
christopher maltman (papageno),
jessica pratt (queen of the night),
franz-josef selig (sarastro), alasdair elliott (monostatos)

david mcvicar (original director)
david syrus / ro chorus, orchestra of roh


わたし、魔笛が大好きなんです。この音楽を聴くと本当に幸せな気持ちになって涙が出てきます。特にパパゲーノの歌。性格が似てるせいかパパゲーノにほの字です。今日も陽気にほいさっさ、なんて歌われたらもうわたしはついて行っちゃいます。チョコレイトなんかくれたら完璧。そして、今日のロイヤル・オペラ・ハウスの魔笛。わたしが持っているDVD(ロイヤル・オペラ・ハウスの公演)と同じプロダクションなんです。あの舞台を生で観られるなんて。このプロダクション、ずいぶん知的な雰囲気がして好きなもののひとつです。ちなみにもうひとつはファンタジー系の、メトで観たジュリー・テイモアさんの演出のもの。最近、年取ってオペラは長いので苦手〜なんて言っていながら、嬉しくていそいそと出かけました。

今日は、わざわざコリン・デイヴィスさんが指揮する回を取ったんですけど、うきゃ、残念。ご病気のため降板。替わりはデヴィッド・シラスさんです。彼はもともと、サー・コリンと分け合って魔笛を振ることになっていた方なので、突然の出来事とは言え、大丈夫でしょう。実際、最初の方で歌手とオーケストラの気持ちのずれが感じられましたが、そのあとは良くなって、演奏自体は過不足なくなんの不満もありませんでした。

歌手はDVDのよりちょっと小粒でした。ってか、DVDでは大好きなキーンリーサイドさんがパパゲーノを歌ってた、というのもあるんだけど。今日のパパゲーノは、ロンドンではよくお目にかかるマルトマンさん。この人引っ張りだこで、とにかくいろんな役を歌う。最初はちょっと重いかなって思ったんだけど、ややや、ステキなパパゲーノでしたよ。ステキなアリアがいっぱいでこのオペラの影の主役なんではないかと。何もしなくても結局はパパゲーナを得て幸せをつかんでしまうという世渡り上手。タミーノの苦労はなんなのって感じ。もちろんわたしはパパゲーノの生き方が好き。

結構ヘンなカツラの3人の侍女のうち2人はジェッテ・パーカー・ヤング・アーティスト・プログラムからの登用でしたが、それぞれしっかり歌っていました。親びんの夜の女王は、前半は善玉、後半は悪玉で物語の進行にはあんまり係わらない、なんだかよく分からない役ですが、圧倒的な2曲のアリアがあるので存在感はありますね。プラットさんは高音まできちんと出していましたが、あまりに有名なアリアで、録音とかで超絶技巧が聴けちゃうので比べられやすくてちょっとかわいそうです。復讐のアリアはもうちょっと迫力のある復讐心を歌って欲しかったって思いました。でもこれだけ歌えてるので贅沢なというか無い物ねだりですね。

カイザーさんのタミーノは、悪くなかったです。でも真面目な王子様より、いい加減なパパゲーノが好き。って役に文句言ってどうするのって感じですが、しっかり歌っていたので全く言うことありません。パミーナのロイヤルさんはきれいな人でしたよ。なんか楚々としたお嬢様な感じで、歌も良かったし、まだ若いのでこれからもっと伸びていくんでしょうね。ロンドン出身ということで、地元の歌手としてコヴェント・ガーデンでは人気が出るのではないでしょうか。というか世界中で活躍しそう。ネトレプコさんみたいにもうちょっと押しが強いとスターになれるのかなっても思いましたが、考えてみれば声が違いますね。ロイヤルさんは軽い、モーツァルトやバロックで活躍しそう。あとは、宗教曲かな。

で、突然ですが、魔笛のキモはザラストロだと思うんです。ザラストロのあの低い音がきっちりと歌えてると、オペラ全体が引き締まるというか、そういう土台になる大事な声だと思うんですよ。しかもわたしってば、ゾロアスター好き。ゾロアスター教の本も何冊か読んだんですよ。でも、ツァラトゥストラもザラストロも名前を取っただけでゾロアスター教とは関係ないんですけどね。で、今日のザラストロはゼーリヒさん。どこかで見たお顔だと思ったらDVDで出てた人だった。この人のザラストロ、めちゃくちゃいい!低い音もしっかり出てて、貫禄あるし、知的。しっかりオペラを締めていました。もうザラストロにめろめろ。わたしがパミーナならザラストロに恋するのに。

それにしてもやっぱり魔笛はいいな。内容とか思想は、よく分からない道徳観(フリーメイソン?)やらあからさまな男尊女卑やらわたしとは相容れないんですけど、そんなのは笑って許せる感じ。ってか無視。だって音楽は最高なんですもの。
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パパゲーノのマルトマンさん
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夜の女王のプラットさん
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なんたってザラストロのゼーリヒさん
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パミーナ、タミーノのロイヤルさんとカイザーさん
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by zerbinetta | 2011-02-11 08:28 | オペラ | Comments(2)

Commented by かんとく at 2011-02-15 04:42 x
つるびねったさん こんばんは。この回、私も行きました。私もデイビスさんお目当てだったのに、冒頭の当キャンアナウンスには相当、がっくりきました。
でも、私も魔笛は大好きなオペラの一つなので、直ぐに立ち直りました。パミーナのロイヤルさんがお嬢様役にぴったりだったので、大満足でした。演奏は私には少し何かスローでちょっと重い感じがしましたけど、私の気のせいかも。
Commented by zerbinetta at 2011-02-15 06:29
かんとくさんもいらしたのですね〜。ほんと、ちょっと残念でした。デイヴィスさん大丈夫なのかしら?まだ、魔笛残ってるし、LSOも振るみたいなので大事にならなければ良いのだけど。
わたしも、重い感じはしました。特に始まりの方は歌手とオーケストラがお互いに引っ張り合ってるような感じがしました。マルトマンさんの声も重い感じだったし。
ロイヤルさんはほんと!お嬢様でしたね。わたしもステキだなって思いました。

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