とほほ。どきどきしたぁ〜   

01.07.2011 @royal opera house

britten: peter grimes

ben heppner (peter grimes), amanda roocroft (ellen orford),
catherine wyn-rogers (auntie), jane henschel (mrs sedley),
stephen richardson (hobson), metthew best (swallow),
roderick williams (ned keene), alan oke (bob boles), etc.

willy decker (dir)
andrew davis / oroh


またまたブリテンのオペラ。今日はロイヤル・オペラ・ハウスで出世作ピーター・グライムズです。やっぱりイギリスにいる間にブリテンは観ておかないとねっ。
先日のENOでの夏の夜の夢はとても良かったのだけど、今日はもう始まる前から不安。だって。タイトル・ロールがベン・ヘプナーさん。この人、上手いんだかダメ(下手ではない)なんだか、始まってみないとよく分からないの。10年くらい前、初めて聴いたメトでのトリスタンはもうよれよれで(最後まで歌ったけど)、なんだかなぁって思ったのが最初です。それ以来何回か聴きましたが、いまいちわたしの中で評価の定まらない人というか、彼が出てくると今日は大丈夫かなってどきどきしてしまいます。で、結論から書くと、最後まで歌いきりました。ただ、途中高音が出ずかなりよれよれだったです(何とか持ち直したけど)。最後、普通に拍手をもらっていましたが、わたしの後ろの席にいた人はブーを叫んでいました。いやあれは、あれはよれよれのピーターが歌う歌だから役作りだよ、と言ってあげたら嫌なやつでしょうか。

そんなこんなで、歌手陣は可もなくという感じで、イタリア・オペラじゃないので強力な歌い手がいる必要もないのですが、初めて観るオペラなので普通に楽しめたけど(初めてのものには興味がわく)、歌からはぐっとくるものはありませんでした。

オペラは初めてだったけど、音楽は4つの間奏曲を音楽会で何回も聴いているので、親しみを持てます。そのオーケストラだけの部分(もうひとつパッサカリアがあります)は、やっぱりステキでした。へぇ〜こういうふうに使われてるんだって発見もあったし。ただ、全体としては、先日聴いた夏の夜の夢の方が音楽的に充実してますね。ピーター・グライムズはブリテンにとって2作目のオペラなので仕方がないのですけど。

お話は嫌なお話です。ピーターが子供を虐待する嫌なやつということになっているのだけど、わたしにはピーターが悪人と言うより、町の人たちの集団が一番悪者に見えました。むしろピーターはその犠牲者なのではないかと。「社会がより残忍になれば、人もまたより残忍になる」というブリテン本人の言葉がまさに象徴していると思います。個ではない社会の集団の危うさ恐さには、最近のネットを通しての意見の形成を見て思うところがあったので、ぐさりとくるところがありました。わたしとしては、オペラには現実ではなく夢を求めているところがあるので、こういうじゃりじゃりとしたオペラは苦手ではあるのですが、目をそらしてはならない、観ることができて良かったとは思えるオペラでした。
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by zerbinetta | 2011-07-01 07:09 | オペラ | Comments(0)

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