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真打ち登場。女って恐いですよぉ〜   

13.08.2011 @royal opera house

minkus: la bayadére

uliana lopatkina (nikiya)
anastasia kolegova (gamzatti)
daniil korsuntsev (solor)
petr stasyunas (rajah)
vladimir ponomarev (the high brahmin)
filipp stepin (the golden idol), etc.

marius petipa (choreography)
alexei repnikov / orchestra of the mariinsky theatre


本当にこれで最後。夜の部。ラ・バヤデールです。お腹いっぱいな上にワインまで飲んでるから、とろ〜ん。大丈夫かわたし。今回は舞台はわりと広く見えるので、ずいぶんと楽しめました。さっき観たのに観たことのないシーン満載で、やっぱりバレエはちゃんと見える席がいいなぁって改めて思ったり。

今回のラ・バヤデール、とってもとっても良かったです。ニキヤはロパートキナさん。ソロルとガムザッティのコルスンツェフさんとコレゴワさんはご夫婦じゃないので、不倫ものじゃなくなったし(はじめっから違う)。何故に仏教の大僧正がおなごに手を出すとか突っこみどころはさておいて、何よりも物語がよく分かったのがいいです(さっきはほとんど見えてないので物語が断片的にしか見えてませんでした)。でも、やっぱり、最後は世界が破滅して欲しかったなぁ。夢の中だけど、ふたりが幸せで終わるのは、男の人の都合良すぎ。それに怒った仏像にも大活躍して欲しかったし。

そうそう、その仏像、今回はステピンさんだったのだけど、最後の最後にちらりとこけてしまいました。最も目立つ瑕ではなかったし気がつかなかった人もいるってくらいのなんだけど、舞台の袖に引っ込んでからステピンさん、やっちゃったぁって感じで頭を叩いていました(脇の方の席だったので舞台袖が見えます)。

ソロルのコルスンツェフさんは、白鳥で見たときは、優柔不断っぽい優男系だったので、戦士の役は似合わないなぁって勝手に思っていましたが、実はちっともそんなことなかったです。裸になると結構いい体だし(そりゃそうですよね。激しい運動をするバレエ・ダンサーですもの)、惚れ直しました。

ガムザッティは、結婚まで誓った恋人のいる男性を横取りする女ですから、しかもそのライヴァルの女を殺してしまうのですから、強さがなければいけません。コレゴワさんは、出てきたときはあっきれいな人ってわたしもドキリとした、とってもきれいな人だけど、まさにその強さも持ってる感じ。そしていやらしさも(あくまでも役の上)。さっきのアナスタシアさんも相当だったけど、今回のコレゴワさん(あっこの人もアナスタシアさんだわ)も相当。美しいものには棘がある、皆さんお気を付けて。
もちろん、ニキヤも相当強い。ガムザッティに呼び出されて別れを強要されたとき、最初に手を出すというかナイフを持ったのはニキヤだしね。

ニキヤは、真打ち、ロパートキナさんです。へぇ、ロパートキナさんもこの役踊るのかって思ったら(彼女つんつんとした感じというか濁りのない純粋な美しさを表現する人のような気がするから)、ずいぶんと可愛らしいのでまずびっくり。最初の二人の幸せな踊りから、感情を爆発させるガムザッティとのシーン、悲しみの花かごの踊りまで、感情の起伏が大きい。ロパートキナさんに対するインプリンティングを解かなければって思いました。そしてやっぱり踊り。もうそれは極限まで凄いです。なんか世界が違います。シルエットの美しさは格別です。
夢の国のシーンでのロパートキナさんが、一番わたしのインプリンティングされた彼女に近いです。白いチュチュの純化された踊りの美しさったら。もううっとり。コールドもとてもきれいだし、3人のバヤデールでは、最初に踊った人(3人のお名前はキャスト表から分かるのだけど、誰が誰だか分かりません)が一番上手かったです。もうこの夢の国は終わらないで欲しいと思いました。アヘンを吸うときは、ぜひ本物を舞台から客席に向けて煙って欲しいと思いましたよ。わたしもいつまでもらりっていたいもの。
この演目でも、踊り手によって少しずつ演技を変えているのですね。花かごから出てくる蛇は、ロパートキナさんは自分で引き出したけど、さっきの回、コンダウーロワさんのときは、見つけたのは従者。他にも細々とずいぶん違っていました。

これで最後。カーテンコールのときのロパートキナさんのはっちゃけぶりもちょっと印象に残っています。今回、マリインスキー・バレエを10回近く観ることができたのは本当に幸せです。夏休みが終わると、今度はロイヤル・バレエのシーズン。後悔のないようにたくさん観なくては(あれっ?方向違う?)。

ロパートキナさんと振られた大僧正
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黄金の仏、今日はステピンさん
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コレゴワさん
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女の闘い。キッとにらむロパートキナさんに対して、婚約して勝ち誇ったような笑顔のコレゴワさん。男の人にはどうすることもできません。
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夢の国のコールドの皆さん
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ロパートキナさん
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珍しくはっちゃけた感じのロパートキナさんとコルスンツェフさん
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by zerbinetta | 2011-08-13 19:12 | バレエ

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