見つめられてドキドキ タマラ・ロホ 椿姫
2011年 10月 17日
- limen
wayne mcgregor (choreography)
kaija saariaho (music)
leanne benjamin, yuhui choe, olivia cowley, melissa hamilton,
sarah lamb, marianela nuñez, leticia stock, fumi kaneko,
tristan dyer, paul kay, ryoichi hirano, steven mcrae,
fernando montaño, eric underwood, edward watson
- marguerite and armand
frederick ashton (choreography)
franz liszt (music)
tamara rojo (marguerite), sergei polunin (armand),
christopher saunders (his father), gray avis (a duke), etc.
- requiem
kenneth macmillan (choreography)
gabriel fauré (music)
lauren cuthbertson, melissa hamilton,
federico bonelli, nehemiah kish, steven macrae, etc.
anssi karttunen (vc)
robert clark (pf)
anna devin (sp), daniel grice (br)
barry wordsworth / rochorus, oroh
トリプル・ビルももう3回目ですね。ヴェテランです。キャスト違いはなるべく全部観るようにしてるんですけど、今回はチケットを取り間違えて、ファースト・キャストの方を2回観ることになってしまったのです。でもいいの! タマちゃんの椿がまた観られるんですもの。ベンジャミンさんのレクイエムもまた観たいけど。それにしても、リストのピアノ・ソナタやフォーレのレクイエムは大好きな曲だけれども、集中してこんなに何回も聴くとは思わなかったです。
やっぱり始まりは、「リメン」。少しずつ感じがつかめてきたからと言って、まだ何を語っているのかはよく分かりません。人の間にいざこざがあったり、怒ったり信頼し合ったりしているのは分かってきたけど、ダンサーは基本的には無表情だし、音楽が何かを表しているわけでもないし、ストーリーがあるのでもない。現代絵画のように観る人の感受性に委ねられている部分が大きいような気がするし、今の段階では、素直によく分からない、としておくのが正解なのかな。でも、大事なのはその分からないの中にある引きつける力であって、わたしもこの作品が嫌い、という訳ではなさそう。遠くに出かけても観る、というほどではないけれども、もしまた演じられることがあれば観に行って頭を悩ませると思う。
マリアネラさんは、いつものにこやかな表情じゃないから目立たないけど、ちゃんと踊っていると言うことで、
ワトソンさん、ラムさん、マリアネラさん
タマちゃんの椿はやっぱりいい!今日はわりとステージに近い席に座ったのですが、最初のマルグリートとアルマンの出逢いのシーン。こちら側にポルーニンさん(背中向き)でステージの対角線側にタマちゃん。なのでタマちゃんの見つめる視線がポルーニンさんを通過してわたしにぐさり。うわわ〜〜禁断の恋に落ちちゃうよ。もちろんタマちゃんはステージの外にいるわたしなんか見つめてるはずないのだけど、視線の先にいるわたしはもうドキドキ。そして今日は、タマちゃんも相変わらず切れ切れでため息と涙が出っぱなしだったんだけど、ポルーニンさんが前回の役デビュウのときよりもより伸びやかに自在に踊ってるの。ポルーニンさんのダンスいい!ボネリさんがお坊ちゃま系だったのに対して、ポルーニンさんはやんちゃ系。虚勢を張ってるところがあるんだけどすぐ折れる弱さを持ってる以外と純情な若者。タマちゃんはやっぱり強い人。高級娼婦としての自覚がありあり。やっぱり泣ける。それにしても、リストのピアノ・ソナタにこんな物語を付けるなんて、アシュトンって天才。お互いに関係のない音楽とドラマに全く齟齬がなくて、まるでこのために作られたよう。これからは、この曲を聴くたびに悲しい物語を思い出してしまうでしょう。
写真は前回のを見てくださいね。
「レクイエム」は、カスバートソンさんの。前回、ベンジャミンさんの圧倒的なものを観てしまったので分が悪いんですが、でも、こういう作品って観れば観るほど理解が深まっていくし、見えていなかった部分が見えてくるので、しっかりと楽しめます。同じ振り付けなのに踊り手によって表現が違うのを観るもの面白いし、なんと言っても結局、感動してしまいました。最後のシーンのなんて美しいこと。音楽と踊りの見事な融合。
今回の歌は、デヴィンさんとグリースさん、どちらも若手プログラムの人です
マクレーさん
メリッサさん
ボネリさん
カスバートソンさんとキッシュさん
by zerbinetta | 2011-10-17 17:21 | バレエ