オペラと裸   

今日はクリスマスですね。わたしとはあえて別世界の出来事なので、全然関係のない話題を。USからヨーロッパに行ってずいぶんと違うなぁと思ったことのひとつは、女(男)の人の裸。街で男女が裸でいるとか、そんなことではもちろんなく(そういえば、ロンドンで裸で自転車に乗るというイヴェントがあったなぁ。わたし見れなかったけど)、ヌードの扱いについて。USでは、ヌードに関する規制が厳しくて、地下鉄でヌード写真の入った雑誌なんかを読んでる人はいません。一方、ロンドンでは、夕刊紙に女の人のヌード写真が載ってることもあるし、それを地下鉄で読んでる人もちらほら、わたしもそれをちらちら。そういうことに関して大らかです。
それはオペラとかも。例えば、USのメトでは、オペラでも裸のシーンはほとんど出てきません。わたしが7シーズン観た中でいわゆる裸の人が出てきたのは、オーソドックスな演出を好む劇場のせいか、「サロメ」の踊りの最後のシーン、1回だけでした(それも衣装を脱ぎ捨てたとたんに舞台が暗転したので実際ヌードがあったのかはよく分かりません)。「アルジェのイタリア女」の中でも裸の女性が部隊から走り去るシーンがあったけど、これは裸に見えるコスチュームだったと思います。ワシントン・ナショナル・オペラでは皆無です。対してロンドンでは、観た数はUSでより遙かに少ないんだけど、舞台に全裸の男女が登場することは、たまにあります(ヌード・ショウではないのでいつもじゃないよ)。サロメは裸にならなかったけど(いえ、なったかもしれないけど、わたしからは見えませんでした)、舞台には全裸の女の人が出ていたし、アディスのオペラでは全裸の男の人が出ていました。来シーズン再演される「リゴレット」は、すでにDVDになってるけど、最初のパーティー・シーンが猥雑で全裸の男女が登場します。あっそうだ。これ、日本で発売されてるのはどうなってるんだろう?ぼかしが入ってるのかな?
もちろん、オペラですから、ことさらに裸を強調することもないし、歌手の裸を観てもあまり嬉しくないと思うんだけど、わたしは、芸術上の自由は保たれていた方がよいと思うんですね。必然的な手段は、なるべく制限なくできるように。日本はどうなんだろう?オペラのDVDにぼかしは入れて欲しくないし、必要であればオペラの中に裸の人が出てきてもいいと思うけど。日本は何でもかんでも(英語でも)アメリカの真似をする傾向にあるけど、世界は広いんだし、いろんな考え方があった方がいいなって思います。いいことは積極的に真似して、悪いことは真似しないように。と、ヨーロッパに出てわたしも初めて気がついたのでした。
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by zerbinetta | 2011-12-25 23:57 | 随想 | Comments(2)

Commented by keyaki at 2011-12-29 11:08 x
こんにちは。
再演は、グリゴーロの公爵なので、ロンドン在住の方々の感想が楽しみです。またHD上映もありますし。日本のHD上映がメトだけというのも、まだ日本はアメリカ向きということなんでしょうね。文化的には、ヨーロッパなんですけどね.....。
このリゴレットのDVDは、私は輸入版で見ましたが、あの場面には、ちょっと吃驚でした。これをNHKが放送するというので更に吃驚。だって全裸どころか卑猥エログロですよね。演出家の意図がそこにあるわけですけど。アルバレスがトップレスの女性を両手に歌うのは許容の範囲だったようですが、その後のあの場面は、さすがにテレビでは無理でしょ、私も興味津々で見ていましたが、あの場面はありませんでした。誰も気づかないように実に巧妙に他の場面と差し替えていたんです。確か、上の窓から女たちが下の光景を見ている場面でした。モザイクをかけるとかえって卑猥ですから、なかなかいい方法だと思いました。その部分だけ見せなきゃいいってもんでもないですからね。
Commented by zerbinetta at 2011-12-29 22:29
こんにちは、keyakiさん。
リゴレットはグリゴーロさんの出演ですね。でも、嫌な奴役なのでかわいそう。最後の方の脳天気な歌がもう、女の敵!憎らしいんですよね。グリゴーロさんはわたしも大好きなテナーなので楽しみにしていますよ。
テレビではさすがにあの場面は放送されなかったんですか。テレビだと難しいでしょうか。DVDでなら良さそうだけれども日本の基準には反するのかな。わたしも観たときびっくりして、あまり好きなシーンではないですが、演出家には芸術的な意図があると思うし、ぼかしたり抜かしたりするのにも違和感を感じます。かといって何でもアリというのにも賛成できかねるので、どうしたらよいのかわたしにも分からないんですけど。

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