プチ追っかけなので♪ クレア・ブース、ナッシュ・インヴェンションズ   

13.03.2012 @wigmore hall

turnage: returning for string sextet (2007)
alexander goehr: quintet for clarinet and string quartet (2007)
colin matthews: the island (2007)
peter maxwell davies: the last island (2009)
birtwistle: fantasia upon all the notes (2012)
harvey: song offering (1985)

claire booth (sp)
lionel friend / nash ensemble


わたしのプチ追っかけには、簡単なルールがあります。自分で見つけた若い人であること(前評判を聞いて知ったのではなく、たまたま出かけた音楽会で聴いてうわっと思ったということ)、地元の人であるということです。外国の人だと本格追っかけになっちゃいますからね。もちろん、聴く機会があったらなるべく聴きに行くという音楽家は外国の方もいらっしゃいます。でもそれは追っかけじゃなくて待ち伏せですよね。で、今プチ追っかけをしている方は、そんなに多くありません。言わずと知れたアリーナとニッキ(おふたりはヴァイオリン)、それから歌手のクレア・ブースさんです。というわけで、ウィグモア・ホールでクレアさんが歌う(といっても主役ではありませんが)音楽会があったので他の音楽会の合間を縫って聴いてきました。ナッシュ・アンサンブルによる現代音楽の音楽会。6人の作曲家の6つの作品が演奏されたのですが、ひとつを除いて今世紀の音楽。ひとつだけ前世紀の1985年の作品。そんな音楽会だから、お客さんもマニアック。普通の音楽会と同じ、お年を召した方が多いのですが、「ハーヴェイのこの曲素晴らしいんだよ」とか「この作曲家は云々」とか普通に会話してる。わたしといったら、えっ?誰それって聴いたことのない人ばかり。落ち着いてプログラムを見ると、聴いたことのあるのは、タネージさん(「アンナ・ニコル」)、コリン・マシューズさんは編曲ものだけ(マーラーの交響曲第10番も!)、バートウィッスルさんはCDを持ってる、ハーヴェイさんは聞いたことのあるお名前のようだけど思い出せない。とプログラムを読んだら、なぁんだ、この間「ワグナー・ドリーム」聴いたばかりじゃないか。すっかり忘れてた。

作品は今世紀のものだけど、作曲家の皆さんは、一番若いタネージさんが1960年生まれ、1946年生まれ(還暦過ぎ)のマシューズさんとあとは1930年代生まれのお年寄り軍団。わたしの方が若いのに、コンテンポラリーについて行ってないなんて、お年寄りパワー過ごし。で、思ったんだけど、わりとロマンティックな作品が多いのね。わたしの中のコンテンポラリー音楽って、頭で割り切れる、数学的なフォームの音楽なんだけど、なんかロマンに行くのって退行じゃない?って思った。でも、よくよく考えてみると、未来の音楽って過去を否定して作るもの。そういえば、素人のわたしの音楽の聴き始めって、チャイコフスキーとかドヴォルジャークとかマーラーとかロマン派の音楽にまずはまって、それからそのアンティテーゼとして現代音楽や最近は古典派の音楽を聴くようになったから、わたしにとって過去の否定の新しい音楽って、構造的な音楽なのね。でも、彼らは学生の頃、当時の最先端、同時代のトータル・セリーとか構造的な音楽を徹底的に勉強しているから、彼らにとって新しい音楽は、構造に囚われない音楽なのかも知れませんね。

今日聴いた音楽の中では、バートウィッスルさんとハーヴェイさんのに圧倒的な力があると思いました。特に、ハーヴェイさんのはクレアさんのステキな声と相俟ってとっても良かったです。彼にこそもっとオペラを書いて欲しい。
そういえば、クレアさん、この曲、とっても大きなスコアを手に持って歌い始めたんですけど、1曲目が終わったあと会場の人が慌てて譜面台を用意して、カーテン・コールではちょっとぷんすかと怒ってみたり、かわいらしかったぁ。やっぱり、クレアさん好きだな。声が清涼飲料水のように透明で、とってもステキなコンテンポラリー歌い。オリバー・ナッセンさんの秘蔵っ子で彼の曲をよく歌ってるのも分かる。これからもプチプチ追っかけよう。次はプロムスかな?
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by zerbinetta | 2012-03-13 07:33 | 室内楽・リサイタル | Comments(0)

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