うわっ!横顔めちゃハンサム ティベルギアン バッハ「前奏曲とフーガ」   

31.05.2012 @jerwood hall, lso st luke's

bach: well-tempered clavier book II, preludes and fugues

cédric tiberghien (pf)


セドリック・ティベルギアンさんは、失礼なことにわたしにとって、アリーナの付録だったんです。アリーナのステキな伴奏者。でも、よく聴いてるうちに、彼かっこいいし、ピアノがとってもステキなことに気がついてきました。ソロの音楽会があったら聴きに行きたいなって思うくらいに。確か、去年か一昨年のシーズンにサウスバンク・センターで音楽会をしているのだけど、そのときは聞き逃して、いよいよ今日が初めて。本当は、3週間前の音楽会だったのだけど、ご病気(怪我だったかしら)のため、今日に変更になったのです。LSOセント・リュークでのランチタイム・コンサート。
バッハのシリーズの一環なので、バッハ。平均率の第2巻から、長調の音楽を抜粋して。

お昼の空気にカタカタと鳴るバッハはなんだか心地良いな。平均律の前奏曲とフーガは、きちきちと書かれているような気がして、実はわたしのバッハ苦手理由になってるんです。音楽としては均整がとれてて美しいと思うけど、ちょっと息が詰まるというか、日本の華道とか茶道とか書道とかの’道’が苦手なわたしとしては(華も茶も書も大好き)、ちょっと心配。

でもさすがいい加減なフランス人!いい加減なわたしと波長が合うんです。なんて言っちゃっていいのか?
セドリックさんは、静かに脈動する血管が命の証のように、音楽をほんのささやかな伸縮をもって演奏したんです。縦線をきっちり等間隔に演奏するのではなくて、ほんのちょっぴり、気づかれないくらいに、伸び縮みのある呼吸をするのですね。その加減がわたしの体の脈動にピタリとあってステキな感覚があったんです。生きているバッハ。
セドリックさんの音は、透明で硬質。ビー玉のような弾けるような硬さがあるので、音楽がクリアでたくさんの音が重なっても音の隅々まで見えてくる感じ。バッハの楽譜が絵になるように。

セドリックさん、楽譜を見つめながら弾いていました。その横顔のきれいなこと。ハンサムな人だけど、横顔が輪をかけてハンサム。ああ、セドリックさんの横にずうっといたい。ずうっと彼の横顔観て過ごしたい。

アンコールは多分、ニ短調の前奏曲。お昼時の音楽会は平やかな気持ちを残して終わりました。
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by zerbinetta | 2012-05-31 00:18 | 室内楽・リサイタル | Comments(0)

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