お金持ちなのかしら?それともめちゃ忙しい? 東京のオーケストラ
2013年 04月 13日
でも、それはおいといても、なんだかおや!と思うのは、コンサートマスター多すぎなくない?コンサートマスターの役職名問題が解決できないので,どの職名までが本当の意味でのコンサートマスターか分からないけど、(言葉の意味で)コンサートマスター以上の職を一絡げにしてみると、都響と日フィルは3人(ソロ2人と無役ひとり)東響は3人(ソロと第1,無役ひとりずつ、東響はその下に副コンサートマスターが2人)、N響は3人(ソロ1人に第1、2人)、読響は3人(ソロ、無役と客員がひとりずつ)とこんな感じ。
例えばロンドンのオーケストラだと、ロンドン・シンフォニー(1人募集中)、フィルハーモニア、BBCシンフォニー(1人募集中)が2人ずつ、ロンドン・フィルはひとり。USだと大変で、シカゴもニューヨークもボストンもロサンジェルスもサンフランシスコもひとりずつ(どのオーケストラにも副コンサートマスターはいますが)。こっちの方がよっぽど分かりやすくない?分かりやすいというのは職責もはっきりしているということ。ロンドンのオーケストラでコンサートマスターがふたりいるところも基本的には、コンサートマスターに上下関係はなくて、仕事をきっちり半分ずつ受け持ちます(募集の時にはっきり示されてる)。
わたしは、このことはとっても大事だと思ってます。コンサートマスターって指揮者とともに(というより指揮者以上に)オーケストラの音を作るのに大きな責任を持ってる人だから。コンサートマスターは名誉職ではないです。たくさんいればいいっていうものではありません。それこそ船頭が多くて船進みませんよ。もちろん、オーケストラがよっぽど忙しくて、ひとりふたりじゃやっていけないのなら別だけど、日本のオーケストラが,ロンドンやUSのトップオーケストラよりもだいぶ忙しいとは思えないし。コンサートマスターに階位を加えたりしないで、オーケストラの中心になる人をひとりふたりに決めた方が、オーケストラの音楽作りには良いと思うんだよね。素人考えかも知れないけど。オーケストラの中には客員コンサートマスターという職分の人がいることもあって,これも不思議。オーケストラの肝を客員で済ませてしまうのはダメでしょう。もちろん、ときどきの音楽会で客員コンサートマスターを外から呼んでくることは,普通にあることだけど、それは、そのときの(特別の)音楽会での話であって、職分として客員が最初からあるのとは違います。
それに、役が付くということは、給料も高くなるということ。日本のオーケストラの経営が,ゆとりがあって裕福って話は聞いたことないから、経営的にもメリットないでしょう。むしろ、人数を絞って浮いた分のお金で、より優秀なコンサートマスターを呼んでくるとか、全体の団員のお給料を上げた方がよっぽどいい。
同じことは,他のパートにも言える。見てるとどうしてこんなに首席奏者多いんだろうって思っちゃうんだよね。とっても必要な奏者で、主席でも採りたいというのかなぁ。でも、ほんとにそんなにいるの?東響なんてコントラバス、主席3人もだよ。あっここは弦楽セクションは主席3人制なのね。
わたしは、役職バブルに余分なお金を使うより、そういうのは絞った方がいいと思うんだけどな。大事なことだから2度言うけど、役職は名誉職じゃないんだから。
素直な疑問をちょっと素直に書いてみました。
by zerbinetta | 2013-04-13 21:15 | 随想