日本一紫の似合う男 寺田亜沙子、奥村康祐「ドン・キホーテ」最終日   

2013年6月30日 @新国立劇場

ドン・キホーテ
レオン・ミンコス(音楽)
マリウス・プティパ、アレクサンドル・ゴルスキー(振り付け)
アレクセイ・ファジェーチェフ(改訂振り付け)

寺田亜沙子(キトリ)、奥村康祐(バジル)
山本隆之(ドン・キホーテ)、吉本泰久(サンチョ・パンサ)
マイレン・トレウバエフ(エスパーダ)、米沢唯(街の踊り子)
本島美和(メルセデス)、西川貴子(カスタネットの踊り)、厚木三杏(森の女王)
竹田仁美(キューピッド)、堀岡美香、厚地康雄(ボレロ)、他

アレクセイ・バクラン/東京フィルハーモニー交響楽団


突然ですが、日本の国蝶って何か知ってる?えっ?国蝶?なにそれ?って言われそうだけど、国花は桜、国鳥は雉、そして日本の国のチョウチョはオオムラサキなんです。とても美しい蝶々らしい。実はわたし見たことないんですね。昔、先輩に見に行こうと誘われていてうやむやのうちにぽしゃって以来、お声がかかりません。自分で探しに行けばいいのかも知れないけど。。。
その姿はこれ
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北杜市 オオムラサキセンターのサイトから拝借しました)

あれ?バレエの話じゃないの?って方お待たせしました。日本一紫の似合う男、厚地康雄さんです。今日のボレロ、わたしが観た初日に引き続いて厚地さんと湯川さんに替わって堀岡さんだったんだけど、厚地さんいい!あのオオムラサキの蝶の羽のような派手やかな衣装の似合うこと!よっ!日本一ってかけ声掛けちゃう。短い出番だけど、濃くて密度が高いです。来シーズンから、バーミンガム・ロイヤル・バレエに移籍するので今日が最後なのかな?もったいないというか寂しくなるな。大きくなって帰って〜〜いっ。
濃ゆいと言えば、やっぱりエスパーダのマイレンさん。わたし、セクシーな胸毛に惹かれてることに気づいてびっくり。今まで自分を知らなかったんだわ〜。それにしてもバルセロナの町は濃ゆい人でいっぱい。街の踊り子の唯さんは、キトリよりこちらの方が向いてるんじゃないかと言うくらい表情豊かでしたし(踊りはやっぱりキトリがいいな)、カスタネットの踊りの西川さんは相変わらずカスタネット上手でねっとりと踊るのが蠱惑的。真っ赤な衣装がお似合いのメルセデスの本島さんも目立ってました。今日はドン・キホーテ2回目だし、脇のキャストが前回とほぼ同じなので、余裕を持って観られる上に、誰が踊っているのか分かるので楽し〜。まあでも、抽選で当たったZ席なのでステージのセンターが見えないという欲求不満もあるのですが。

濃ゆいと言えば、キャラクター的にはドン・キホーテとサンチョ・パンサも濃いですね。今の日本で考えたら侍にかぶれた人が、刀振り回して街に現れた感じだものね。でも、このバレエは難しいこと言わずに狂言回しに徹していて楽しいんだけど、正直いなくても済んじゃうこのふたりの立ち位置って難しいと思ってたんです。でも、新国バレエのを観て、このおふたりは必要って思えました!サンチョ・パンサかわいい。バレエ団も年を経てこういう役ができるダンサーが育ってきたと、確かビントレーさんのインタヴュウか何かで見ましたが(うろ覚えの記憶)、ほんとそうです。ロイヤル・バレエのギャリーさんのようにいるだけで舞台が締まるキャラクター・アーティストが新国バレエにも育ってくるといいですね。

薄い方。バルセロナの町の濃ゆさに比べて、ドン・キホーテの妄想の世界は淡いのだけど、この前も思ったけど、この場面が淡いながらも幻想的な吸引力をもっと出せればいいな(例えば、ジゼルの2幕とかシンデレラの1幕の第2場のように)。ちょっと淡泊なのよね。このプロダクション、衣装がとってもステキなんだけど、キューピッドだけがなぜかわたしの好みに合わず(なんて自己中!)。背中の羽がもっと大きくて高い位置にあって、小道具の弓ももう少し大きければ分かりやすいのにって遠くから観て思いました。初日にはなぜかすとんと尻餅をついてしまった三杏さん、ドキドキしながら観ていましたが、今日は大丈夫。ほっとしてしまうのは、ステージママすぎ?

と、おいしいものは最後に食べるタイプのわたし、最後に主役のおふたり。亜沙子さんキトリは観たいと思っていたんです。華のある感じがわたしのイメジするキトリに合ってると思ってたの。亜沙子さんってはっきりした顔立ちの美人さんだし。で、びっくりしたのは、世界中のキトリ・マークのくるくる前髪がなーーいっ。仲良しは、唯さんのそれを観て、たこ八郎と言った、くるりと垂れた前髪。キトリと言ったらmustだと思ってたけど違うのね。でも、あれなかなか似合わないから。。。良かった(ぼそっ)。さてその、亜沙子さんキトリ、予想通り舞台を明るくしていました。意地悪を言うなら、踊りの切れや大きさは確かにもっと欲しかったと思います。足を上げる勢いとか、動作の間に一瞬止まって決めるとか、そんな細かなことです。柔らかに流れるところが持ち味かも知れないけど、ぴりりと決めるスパイスが欲しいなぁと。でも、明るくて華やかな雰囲気は、亜沙子さんならではのもの。ステキでした。ちなみに亜沙子さんって、年の初めに結婚された新婚さんなんですね。お相手は、同じダンサーの福田さんなんですね!いつかおふたりで化学反応バチバチの主役を踊るの見せて下さいね〜。
バジルの奥村さんは今日がバジル・デビュウ。フレッシュ・バジルです。実際にうぶな感じで良かったです。バジルも本当はもっと濃ゆい人だと思うんですけど、爽やかな若者系もいいなぁ。その分コミカルな感じが薄まるんですけどね。実は、おふたりとも大阪人なのでもう少しこってりした笑いを取ると思ったけど、若さが勝っていましたね。難しそうな片手リフトは1回目、ずるずる落ちて来ちゃったけど2回目は成功。奥村さん細く見えるのに凄い凄い。奥村さんは、今回がロール・デビュウということもあるけど、まだまだ発展途上。おふたりのバランスの良さも感じたので、これからの成長が楽しみです。お互い、前に前に出る火花の散らし合いがあるといいな。あっそうそう、奥村さんってロイヤル・バレエの若手のホープ、金子扶生さんとロシアのコンクールで賞を取ってらっしゃったんですね。おふたりが踊るのも観てみたいなぁ。

と、ひとり忘れていませんか。初日に素晴らしい、キトリを踊ってくれた唯さん、今日は街の踊り子でした。彼女のキトリを観てるので街の踊り子は役不足だったんだけど(もちろん本来の意味です!)、意外と似合ってた。というか、彼女にファム・ファタールを見つけました。上目遣いで誘うように見る目にドキッ。ううう、彼女のマノンも観てみたいぞ。

今日も会場の雰囲気は良かったです。こういう他愛のないお話の肩のこらないバレエは楽しく観るのが一番ですね♡
今シーズンの新国バレエはこれでおしまい。
唯さんと、長田佳世さん、菅野英男さんが来シーズンからプリンシパル昇格です!亜沙子さんもファースト・ソリスト!おめでとうございます。
来シーズンのバレエもますます楽しみです♡♡
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by zerbinetta | 2013-06-30 17:58 | バレエ | Comments(2)

Commented by desire_san at 2013-07-02 11:31
こんにちは。
興味深い内容をバレエ「ドン・キホーテ」の舞台を思い出しながら読ませていただきました。
私も寺田亜沙子さんのバレエ「ドン・キホーテ」を見ましたが、バラエティに富んだ踊りからジャンプ力、回転力などテクニックも楽しめ楽しい舞台でした。

私も自分なりにこの作品の魅力や舞台の感想を書いてみましたので、よろしかったらご一読いただけは幸いです。
ご意見などコメントなどをいただける私も勉強になりますので、大変感謝致します。
Commented by zerbinetta at 2013-07-04 21:26
desire_sanさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
バレエを観に行かれる方なんですね。

わたしは、新国立劇場のバレエはまだ見始めたばかりなので、ダンサーの名前と顔を覚えてる最中です。
亜沙子さんの主役の舞台を観るのも初めてです。華のあるダンサーなのでドン・キホーテにぴったりで楽しめましたね。

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