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海外のオーケストラで活躍する日本人指揮者   

日本の音楽をどうしたら海外に発信できて、ベートーヴェンやブーレーズみたいないろんな国で受け入れられ、演奏される音楽が生まれるか、考えたとき、まずは外国で演奏される機会を持つ、といのが大事だと思ったの。外国でも広く演奏されてる日本人の作曲家って、だって、あんまりいないんですもの。わたしに思い浮かぶのは武満徹くらい。あとは、佐藤聰明さんとか細川俊夫さん、藤倉大さんくらい?どこの国でも、自国の音楽を優先するのが当たり前なので、外国の遠くアジアの小国の音楽が、欧米で演奏される機会ってあんまりない。この間、最近絶大な人気のある佐村河内さんの巨大な交響曲が、海外で演奏され評価されるには、具体的にどうすればいいのかなって、考えたとき、海外で自分のオーケストラを持ってる指揮者が採り上げるのが一番と思って、じゃあ、いったい外国で活躍してる日本人指揮者(オペラを除く)って誰がいるんだろう?って調べてみたの。わたしだけじゃ無理だから、ツイッターでも聞いてね。昔だったら、小澤征爾さんの名前がすぐに浮かぶんだけど、今、ウンウン考えても名前を思い出す人いないし。外国で日本の音楽を採り上げてもらうのが目的なので、振る曲を選ぶ裁量の小さい客演指揮者は入れません(客演指揮者でプログラムまるまるを海のものとも山のものともつかない交響曲に使うのは現実的に無理でしょう。絶対お客さん入らないもの)。首席指揮者だったら、シーズンのプログラムを決定できるので、きっと少しはチャンスありそうだし(ロンドン・フィルのユロフスキさんが音楽会でロシアの全然名前の知らない作曲家の音楽を採り上げるみたいに)。

と、調べてみると。なんと!びっくりしました。意外に少ないんですねっ!しかもみんなとってもマイナー**なとこばかり。小澤さんって奇跡的に凄かったんですね。

本名徹次さん(1957−) ヴェトナム交響楽団(ヴェトナム)
井崎正浩さん(1960−) ソルノク市交響楽団(ハンガリー)
上岡敏之さん(1960−) ヴッパータール市音楽監督(ドイツ)
篠崎靖男さん(1968−) キュミ・シンフォニエッタ(フィンランド)
柳澤寿男さん(1971−) コソヴォ・フィルハーモニー交響楽団 (コソヴォ)
川本貢司さん(1972−) ピルゼン・フィルハーモニック交響楽団(チェコ)

(他にご存知の方がいらっしゃいましたらぜひ教えて下さい♪)

ううむ。ちょっと、ここで佐村河内さんの交響曲が演奏される可能性は低そうだな〜。どこも地元密接型っぽいし。それより、交響曲第2番が演奏されることの方が大事かも。そうじゃないと喉元過ぎれば熱さ忘れるで、海外で演奏されるどころか、熱病のようなブームで終わってしまいそう。

昨今は、なんてかっこいい言葉を使ってみましたが、日本の人が内向き傾向で、外国に出る人が少ないとか(わたし自身も実感としてそう思いました)。音楽家業界もそうなのかしら。内向き縮小再生産になってしまうので、どんどん、外国に出て行って欲しいです。山田和樹さんなんて、日本フィルハーモニーの正指揮者なんてへなちょこなポジション*なんて受けてないで、どこかの国のオーケストラの首席指揮者を狙えばいいのに。もったいない。
がんばれ〜、日本の若い指揮者の幼生たち。世界に飛び出せ〜。

(言い訳集)
*失礼にもへなちょこと言ったのは、日フィルには指揮者の役職がたくさんあって、首席指揮者というのもあって職分がはっきりしていないように見えるからです。実際、正指揮者はシーズンたった3回の音楽会で、オーケストラと共に育つというのにはほど遠いし、これでは客演とあまり変わりありません。能力のある若い指揮者は、オーケストラの責任のある役職で育っていくのがいいというのがわたしの考えです。

**マイナーだからといって批判しているわけではないのです。指揮者の世界って国盗りゲーム的なところがあって、小さな地方のオーケストラから、いわゆる一流オーケストラの指揮者へと登っていくというようなところがあると思うのです。より良いオーケストラの方が、お給料もいいし(高く評価されていると言うことです)、より高い芸術性を達成することができるからです。名もないオーケストラを育てるというのはとっても大事で重要なことだけれども、そこにずうっと留まるということは良いことだとはわたしには思えません(そのオーケストラをとても愛しているのなら、名誉指揮者になってときどき振ればいいと思うんです。でないと若い人のためのポジションがいつまでも空かない)。

by zerbinetta | 2013-07-19 00:36 | 随想

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