同じ釜の飯、いつまでも アマデウス・ソサイエティー管弦楽団 第41回演奏会   

2013年11月10日 @目黒パーシモンホール

ラヴェル:ラ・ヴァルス
トマジ:トロンボーン協奏曲
バルトーク:オーケストラのための協奏曲

清水真弓(トロンボーン)
川本貢司/アマデウス・ソサイエティー管弦楽団


都立大学前に都立大学がないの知ってるんだもんね。前に都立大学に通ってる友達に遊びに来てと言われて、都立大学前で降りていけばいいのね、と言われてびっくりしたもの。駅偽装?そう言えば、都立大学すらもはや存在しないのね。
都立大学の駅はほとんど来たことないんだけど、自由が丘は学生時代ちょくちょく行ってたのでなつかしーー。でも、残念、わたしの自由が丘の、伝説の紅茶屋さんももうないのね。あのお店、ほんと大好きだったなーー。

と、感傷に耽りつつ、ご招待されて(敬語の誤り!)聴きに来たアマデウス・ソサイエティー管弦楽団。清水さんのトロンボーンを聴けるのも魅力です。清水さんのことは、昔、彼女がリンツ・ブルックナー管弦楽団にいらっしゃったときのインタヴュウ記事を読んでいたので知っていました。現在は南西ドイツ放送交響楽団の主席。アマデウス・ソサイエティー管弦楽団の母体、慶應大学のオーケストラの出身なんですね。同じ釜の飯を食った人たち。こういうのって、音楽でつながってる、って羨ましい。

パーシモンホールは、座席数が1200の中ホールくらいのサイズの新しくて明るい気持ちの良いホール。室内オーケストラや室内楽にも向いていそう。椅子の背もたれがちょっとリクライニングになってて、座り心地もいいの。東京って各区にステキなホールがあるんですね。

まず最初は「ラ・ヴァルス」。この曲って難しいと思うんですね。背景で細かく動き回る木管楽器がクリアに聞こえてこないとごちゃごちゃして何やってるのか分からなくなるし。なんかわざとごちゃごちゃ聞こえるように書かれてる感じもするし。オーケストラの人たちはとても吹けてるし弾けてました。このオーケストラ、弦楽器が上手いですね。ただ、この曲では各楽器がもうちょっと自己主張して分離良く聞こえるといいと思いました。指揮者の川本さんがとっても表情豊かに踊るように、誘うように振ってるいるのに、恥ずかしがって壁の花になってる感じ。一緒に踊れればもっと良かったのに。場面ごとの変化がもっと付けば良かった。バレエ音楽としては最初、拒否されちゃったみたいですけど、バレエを観て、踊りや場面のイメジを頭に描けていれば、違った風になったかも知れませんね。

2曲目はトマジのトロンボーン協奏曲。トマジは南フランスの作曲家だそうです。聴くの初めて。なぜか、トロンボーン協奏曲をホルンやトランペット、各種木管楽器協奏曲よりたくさん聴いたことがあって、現代作曲家にとってトロンボーンは作曲しがいのある楽器なのかなぁと思ったり。今日のトマジの作品は、作曲家本人が「私はメロディストだ」とおっしゃってるとおり、今まで聴いた現代作曲家の重音とかマウスピース外すとか、エキセントリックな奏法満載のアクロバティックなのと違って、歌う音楽(といってもロマン派チックじゃないんですが)。トロンボーン本来の伸びやかな音楽が楽しめる作品でした。同じ釜の飯の清水さんのソロもとってもステキで、さすが、ヨーロッパの一流どころのオーケストラで主席を吹いている方だけある。終始安定していて、豊かな柔らかな音色で聴き惚れるなぁ。オーケストラとの音量のバランスもとっても良かったし。昔の仲間との共演で気の置けない感じなんじゃなかったかしら。

最後はオーケストラのための協奏曲。随分、難しい曲だと思うんだけど。どうしてどうしてちゃんとはまってます。この人たちの音楽への情熱って並々ならぬものがありますね。というか、学生時代に徹底的に鍛えられてそれをずうっと維持している感じ。オーケストラの音楽のまとまりの良さが、セカンド奏者の音を聴いて分かります。全体の中の役割がよく分かってる感じでとってもバランスがいいの。ちょっとドライなところもあったし、乱れた部分もあったし、指揮者からみるとおとなしいと思うところも感じられたし、最後はもっとはち切れて駆け抜けて欲しいなって思ったけど、良い演奏でした。

指揮者の川本さんは、数少ない、外国でオーケストラの主席指揮者をしているひとりですね。チェコのピルゼン・フィルハーモニック。終始にこやかで身体の表情豊かで、一緒に音楽やってると楽しくさせられるような指揮者さんです。これからの活躍、楽しみにしたいです。
[PR]

by zerbinetta | 2013-11-10 00:49 | アマチュア | Comments(0)

<< 小粒かな〜 オーケストラ・プロ... 蛹のからを打ち破れ! ハーディ... >>