雄大な噴水 シンフォニア・ズブロッカ第10回演奏会   

2014年5月25日 @サントリーホール

バーンスタイン:「キャンディード」序曲
レスピーギ:「ローマの噴水」
マーラー:交響曲第5番

金山隆夫/シンフォニア・ズブロッカ


2週連続してサントリーホールです。来週もサントリーホールに行くから、にわかにサントリーホールづいてます。どうしちゃったんでしょう。(実は来週も行く)なぜか招待券をもらったので聴きに来ました。

始まりは「キャンディード」序曲。金山さんはUSで修行してるし、スラトキンさんのアシスタントもしていらしたから、アメリカ音楽はきっと得意よね、と思ったんですが、オーケストラにはちょっと難しかったかな。独特の(クラシックではない)リズム感や細かい音符でつないでいくところなんかに多少の不安を感じてしまいました。短い分かりやすい曲だけど、こういうのはきっちりと練習していかないとボロが出ちゃうなって感じです。プロでもそうだもの。

「ローマの噴水」は、初めて聴くんじゃないかしら。うっかり「ローマの泉」と思っていたんだけど、演奏を聴いて「ローマのアルプス(ローマに山なんてないよ)」ってタイトルを付けても良いような雄大な音楽。この曲ってこんなに大きな音楽でしたっけ?派手やかな「祭り」と盛り上がる「松」の中にあって、この曲って緩徐楽章のように穏やかで静かなイメジがあったので、こんなに盛り上がるところもあったんだと、目から鱗でした。演奏もとても良くて、繊細さと雄大さを兼ね備えたステキなものでした。先に結論を書くと、今日の音楽会の中で、この曲の演奏が1番良かったです。

最後はマーラーの大曲(マーラーにしては標準?)、交響曲第5番。始まりのトランペット、こっちも緊張して聴いちゃうのだけど(本人も指揮者も会場も絶対緊張する。っていうかここを緊張感なく始めたらその演奏はダメだろう)、トランペットのソロは、音色にも気をつけてとても上手く吹いてたと思う。始め良し。
金山さんのマーラーは、バスの音を短く切るのが特徴。そしてなるべくインテンポ。そのせいで、引き摺るところがなくほんとに行進曲風になってささっと歩いて行く。葬送行進曲としては粘らない軽い感じがして、パロディのよう。金山さん、このバスの音の切り方は、楽器が変わっても徹底的にやっているので、わたしの好みとは違うけど、これは彼のやりたい音楽なんでしょうね。スラトキンさんからの影響??なんて考えたら、スラトキンさんとナショナル・シンフォニーでマーラーの5番だって嬉々としてチケットを掴んだら、1週間前の日付が印刷されてあって涙目になったことを思い出してしまいました。余計な思い出。
金山さんの演奏で強い個性を感じたのは、この部分だけでした。あとは上手に演奏されているとは思うけど、普通な感じ。やっぱりマーラーって難曲なんですね。アマチュアの演奏でも、今日の演奏のようにきちんと弾けていれば、音楽を楽しむことができるのだけど、それ以上に深いところを表現するというまでにはまだ距離がある。金山さんとズブロッカの人たちは、細かいところでは、例えば楽器の受け渡しのときの音量とか、全体のパワーとか、技量が付いていかないところがあるものの、マーラーを演奏する意欲は感じたし、そこまではちゃんとできていたと思うんです(4楽章のアダージエットはとてもきれいだった)。それは胸を張ってもいい。ただそこから先、マーラーの音楽で何を表現するのかというところには至っていないと不満を言うのは、あまりに過大な期待でしょうか。プロのオーケストラでもそんな演奏を聴くことがあるし。。。

年に1回ずつ、10年間も続けてきたオーケストラはこれからどういう風に成熟していくのでしょうか。名前になったズブロッカの国、ポーランドの作曲家の作品も聴いてみたい気もするのだけど、シマノフスキとかやってくれないかしらね〜。


♪♪
シンフォニア・ズブロッカの次の音楽会は、第11回演奏会が来年の4月26日、すみだトリフォニーホールです。
[PR]

by zerbinetta | 2014-05-25 00:23 | アマチュア | Comments(0)

<< 最強のでんでん虫集団! ベルリ... 原点回帰とロシア音楽の原点 ア... >>