好きゆえに厳しい? フィルハーモニア・ブルレスケ第11回定期演奏会   

2014年7月12日 @杉並公会堂

リムスキー・コルサコフ:「ロシアの復活祭」序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
プロコフィエフ:「ロミオとジュリエット」から

長崎麻里香(ピアノ)
東貴樹/フィルハーモニア・ブルレスケ


ブルレスケと言ったら、わたしにとっては、マーラーの交響曲第9番のロンド・ブルレスケとか、シュトラウスのずばり、ブルレスケとか、大栗裕さんのバーレスクとか、なんです。ふざけた感じの意味だけど、このオーケストラ、早稲田大学のオーケストラのひとつ、早稲田フィルハーモニーの卒団生で作った社会人オーケストラなんだそうです。何でブルレスケ?
パンフレットやプログラムの表紙になってる切り絵調の絵がステキで目を引きました(ずっと、「ペレアスとメリザンド」の絵かなと勝手に思っていたのは恥。「ロミオとジュリエット」のバルコニーのシーンでしたね)。そしてちょっと、「ロミオとジュリエット」が気になって聴きに来ました。明日バレエ観るし。好きだから。会場には若い人が多かったです。

最初の「ロシアの復活祭」は、わたし的には、そーそーなんだけど、おおっ、たんたたたんたたたんってロシアのリズムって前に聴いたときのこと思いだして(「ルスランとリュドミラ」序曲とかラフマニノフのピアノ協奏曲第3番にもしつこいくらい出てくるよね)、ニヤニヤ。演奏の方は上手くまとめてるというか、エンジンを暖めているところがあって、もう少し爆発してもいいのに、と思いました。コラールとか管楽器の音出しが神経質になるくらいとても丁寧な一方、弦楽器の扱いが管楽器ほどこなれてないと感じたのは、指揮者の東さんが金管楽器奏者ゆえなのかしら。

チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、長崎麻里香さんのソロ。長崎さんは、フランスで勉強されていたということで、同じくフランスに行かれてた東さんとはフランス・ペア、ということが強調されていたけど、チャイコフスキーはちょっとフランスから遠いような。で、結果、わたしにはちょっと受け入れ難かったです。最初のピアノの和音から、なんか違和感を覚えて、音色とかもわたしの感覚とは合わなかったんです。これはきっと良い悪いではなく、合う合わないだと思うんだけど。。。その人が凄いと分かっていても合わない人っているんですよね。わたしの場合すぐ思い浮かぶのは、実演でのクレーメルさんとかムローヴァさんとか。こればかりは仕方ないよね。
長崎さん、この曲、あまり弾いたことないのかな、堅かったようにも思えて。このまま聴き通すのは苦痛かなぁと思っていたら、
第2楽章の始まりの前奏のところで、お客さんが入ってきて一番前の席に音を立てて座ったの。長崎さんもそちらをちらっと見て。これで糸が切れるんじゃないかと思って心配したら、おや、反対に余計な力が抜けたみたいで、良くなりました。わたしの感覚とは違うんですけど、それでも、さっきまでの違和感が薄くなって、これならいいな、と思いました。長崎さん、CDを出したり室内楽の音楽会をしたり、活躍されている若手なので、今度は彼女の得意のフィールドで聴いてみたいです。

プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」はブルレスケ版ということで、3つの組曲からバレエの物語にだいたい沿って10曲を抜粋、編成したものが演奏されました。「モンタギュー家とキャピレット家」「少女ジュリエット」「僧ローレンス」「メヌエット」「仮面」「ロミオとジュリエット」「タイボルトの死」「別れの前のロミオとジュリエット」「ジュリエットの墓の前のロミオ」「ジュリエットの死」の順番なんだけど、バレエに馴染んでると、「仮面」はそこかよ、とか「僧ローレンス」はいらないようなとか、ちょっと突っ込んでみたくなる意地悪。というか、やっぱりバレエの方が耳に馴染んでると順番が違うと話が前後しちゃってこんがらがっちゃう。
なかなかの迫力で演奏されたのだけど、少し、単調だったように感じました。この曲、どうしてもバレエのシーンを思い出して涙することが多いのだけど、そこまで感情移入できなかったというか、バレエを観たことある人どのくらいいるんだろうって思いました。バレエはものすごく強いエモーショナルな力を放ってるから、バレエのすじに沿った演奏をするのなら物語の力が感じられなければ、いたずらに音だけが耳につく状態になっちゃうもの。せっかく力を持ったオーケストラなのにその点が少し残念でした。でも、学生オーケストラの仲間が社会人になっても音楽を続けたいと集まるのっていいですね。


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フィルハーモニア・ブルレスケの次の音楽会は、第12回演奏会が来年の7月11日、練馬文化センター大ホールです。
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by zerbinetta | 2014-07-12 02:44 | アマチュア | Comments(0)

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