イン・C! オーケストラHAL第8回定期演奏会   

2014年9月14日 @ティアラこうとう

シベリウス:交響曲第3番
シューベルト:交響曲第8番

石毛保彦/オーケストラHAL


シンフォニー・イン・Cと言ったらわたしのようなバレエ・クラスタにはストラヴィンスキーのなんですが。今日はハ長調の交響曲を集めた音楽会。ハ長調というと、シャープもフラットもない学校の音楽の時間、一番初めに習う楽譜。何と言うか開放的で単純。なイメジがします。
ハ長調の交響曲というと、有名なのは、ストラヴィンスキーのの他にも、モーツァルトの「ジュピター」とかベートーヴェンの第1番とかショスティー7とかビゼーとかプロコ4とかって、だんだんクラヲタ度が上がっていく。。。で、今日演奏されるのは、シューベルトの「グレイト」となんと!シベリウスの第3番。ううう、シベリウスを持ってくるところがクラヲタ心を刺激するぅ。第7番じゃなくてより演奏機会の少ない第3番というのもね。

HALは前に聴いたことがあると思っていました。HALという名前の英語に何か引っかかりを感じたのを覚えていたし、石毛さんを聴きたかった、というのも覚えていました。でも、ちゃんと思い出してみると、聴きに行きたかったんだけど別に用事があって聴きに行けなかったんですね。今日が初めて。
石毛さんは前に聴いたことがあって良い指揮者だなって思ったんです。で、HALは石毛さんを音楽監督にしているので凄く聴いてみたかったんです。今日それがかないました。

ティアラこうとうにとことこやってくると、建物の前に小さなトラックが。楽器のペインティングとオーケストラHALのロゴ。このデザイン、確かフィルハーモニアのみたい。かっこいい。自前で楽器運搬用のトラック持っているのかしら。

今日は開演前コンサートがあって、金管合奏でスターウォーズ。実はこれがちょっとあれあれで、もう少ししっかり練習を積んでくればいいのにって思ってしまいました。オマケの開演前コンサートとは言え、オーケストラの第一印象になってしまいますからね。開演前コンサートって気楽にやっているとこ多いけど(プロのオーケストラでさえも!)、お客さんに聴かせる以上ちゃんと練習した方がいいと思います。楽器の人数も多かったので、指揮者を立てて演奏した方が絶対いいよ、とも思いました。下手じゃないのに、みんながばらばらで指揮者がいれば違ったものになったと思ったからです。もったいない。

そんなわけで、大丈夫かなぁと全く期待しないで聴き始めたシベリウスなんだけど、おや、意外と上手いなぁと。できて4年目くらいの若いオーケストラで、老舗のオーケストラと比べると弱いけど、とても音楽がこなれていてこれからが楽しみだと思えました。きっと、指揮者の石毛さんと良い関係で音楽を作っているんですね。石毛さんとのシベリウスは(あとで聴くシューベルトもそうだったんですけど)無理せず自然体で心地良い。前に聴いたとき、石毛さんいいって感じたのは正しかったんだ。わたしと石毛さんは相性がいい。第2楽章で、わたしの偏愛する対旋律がコントラバスに出てくるんだけど、もうそれが好きで好きでたまらなくてわたしの中ではブラームスの交響曲第1番の4楽章のチェロのと共に対旋律ベスト・ワンなんだけど、石毛さんはそこを聞こえるか聞こえないかくらいの弱音で弾かせて、えええっ?あのステキなメロディーは〜ってうそー聞こえないのぉって驚いちゃった。それでも、あんまり嫌じゃなかったのは、石毛さんの音楽に納得してたから?

シューベルトは、プログラムに始まりのホルンの序奏について、「昨今はピリオド楽器を使った演奏の影響からテンポの速い演奏も多いけど、昔ながら(フルトヴェングラーの頃?)のほんわりのんびりした演奏も良い(今、プログラムが手元にないので記憶を頼りに意訳)」みたいなことが書いてあって、果たしてその通り。始まりのホルンは、朝寝坊をした休日の朝に日が高くぽかぽかした野原で大きく伸びをした感じでした。朝寝坊の心地よさってたまらないでしょ。こういう演奏久しぶりに聴いたかも。流行りに即してないけど、たまにはいいよね。
シューベルトのこの曲って反復が多いし、旋律も同音反復が多くて、長いし、下手をすれば退屈になりがちなんだけど、石毛さんとHALの演奏は、緊張を強いられているわけではないのに、リラックスしながら最後まで飽きずに聴き通せました。なんか、わたしとシンクロナイズするんだよね。石毛さんの音楽の魅力を考えてたんだけど、妙に気が合うという他に言葉が浮かびませんでした。おいしいご飯のように無意識のうちに自然に食べちゃうみたいな。おかず的な派手やかさはないけど、さりげなく一番大事なもの。

アンコールには、シベリウスの劇音楽「テンペスト」より「妖精の踊り」。初めて聴く曲。シベリウスって知らないうちに結構いろんな曲書いているんですね。歌とかヴァイオリンとピアノの小品とか、劇付随音楽とか。「妖精の踊り」は、ムーミンに出てきそうでかわいらしくていい曲でした。こんな曲をアンコールに選ぶなんてセンスがいいなぁ。


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オーケストラHALの次の公演は、第9回定期演奏会が来年の2月22日、三鷹風のホールです。
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by zerbinetta | 2014-09-14 00:56 | アマチュア | Comments(0)

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