責任はオレがとる 第5回音楽大学オーケストラフェスティバル 1日目   

2014年11月16日 @ミューザ川崎

首都圏(東京でいいのかな?)の音楽大学9校が集まって、オーケストラバトルを繰り広げる(ウソ)音楽大学オーケストラフェスティバル。今年は聴きに行きました(去年は気がつかないうちに終わってたので)。だって、安いんですよ、4回の音楽会セットで2000円。おねーさんお買い得よん。しかも音楽会は、重量級。ブルックナーの交響曲第7番の後にブラームスの交響曲第1番なんて日もある!今日は、昭和音楽大学と東京藝大。

ファンファーレ
久保哲朗:palse polyphony: for fanfare
東京藝大シンフォニーオーケストラ

野呂望:No.5のためのファンファーレ
昭和音楽大学管弦楽団


音楽大学の交流の場ということもあって、それぞれの学校の演奏の前に相手校がエールを送るファンファーレの演奏。作曲も学生さん。始まりに、東京藝大組のファンファーレだったんですが、わたし、プログラムの解説を読んでいて、うっかり昭和音大組の「No.5のためのファンファーレ」だと勘違いして聴いていました(プログラムの解説は大学ごとだったので)。なので、チャイコフスキーの交響曲とどこに関連があるのかなぁと答えのない疑問。アホや〜。
久保さんの palse polyphonyの方は、指揮者ありで丁寧に演奏されたけど、ちょっと間延びした感じかな。音符と音符の間にときおりちょっともてあます間が。。。お見合いの席で会話が途切れて間が持たなくなった感じの。野呂さんの方は、コンパクトな感じ。うっかりしてたので、チャイコフスキーとの関連は気がつきませんでしたが。


ブラームス:交響曲第2番

大勝秀也/昭和音楽大学管弦楽団


東京藝大のファンファーレの後は、昭和音楽大学管弦楽団でブラームスの交響曲第2番。このフェスティヴァル、示し合わせたのかどうか分かりませんが、ブラームスの交響曲が第3番を除いて全て演奏されます。ブラームスの明るい寛いだ感じの交響曲第2番は、大好き。それにしても、学生オーケストラだからアマチュアだけど、さすが音大生だけあって上手いですね。もちろんプロとは比べるべくもないのですが、弦楽器のヴィブラートや弱音での響き、などは素人さんとは違います。大勝さんの指揮は、あまりきつく縛らないで、かと言って奏者の自由に任せるという感じではなく、大らかに音楽をまとめていきます。ここのところは先生という感じかな。ただ、音楽が少しゆるい感じを受けたので、もっと突っ込んでブラームスの音楽を表現してもいいのではないかと思いました。学生の方から突っ込んで指揮者に向かって行く感じで。ちょっとおとなしいかな。


チャイコフスキー:交響曲第5番

尾高忠明/東京藝大シンフォニーオーケストラ


昭和音大のファンファーレのあとは、東京藝大のチャイコフスキー。東京藝大は、言わずと知れた日本の音楽大学の雄。という色眼鏡なしに聴いてもむちゃ上手い。前の昭和音大がアマチュア・レヴェルを超えたオーケストラだとすると、こちらはプロの末席にいるような感じ。でもちょっとズルイのは、他のオーケストラは、このフェスティヴァルの後にそれぞれの音楽会があって途中とも言えるんですけど、藝大オーケストラは、同じ曲を昨日彼らの音楽会でやった後なんですね。
尾高さんの指揮が素晴らしかったんです。彼の音楽でぐいぐいと学生を引っ張る、というんではないんです。むしろ逆。「君たち、思いっきり自由にやりたまえ。音楽の最終責任はオレがとるから」って感じの思いっきりの良さ。大学院の上級生やポスドクみたいな自律してできる人には最高の指導者。わたし的には理想の上司。
その結果生まれてきた音楽は、各奏者の自発性に満ちたピチピチとした音楽。最初のクラリネットからその人の音楽が聞こえたし、ファゴットの人はちょっとやり過ぎちゃった感あるけど(ソロでの失敗(と見事なリカヴァリー)のことではなくて至る所で)でもそれも素晴らしいこと。オーボエのトップの人がわたしのツボでもうステキステキ。吹いてるときだけじゃなくて休んでるときも一緒に音楽しててめちゃ好感。大好きなシスモンディさんを思い出しちゃった。木管楽器ばかり書いたけど、金管楽器も打楽器も弦楽器もほんとみんな音楽に向かっていて、実はこれ、日本のプロのオーケストラであまり感じなくて物足りなく思っていたから、ここで溜飲を下げちゃった。この人たちが巣立ってプロのオーケストラに入ってくれば日本のオーケストラももっと良くなるかもね。出る釘は打たれても跳ね返してどんどん出て欲しい。みんながんばれ〜。
そして、学生たちの血気盛んな音楽を受け止めてひとつにまとめ上げる尾高さんの懐の深さ。何も足さない素晴らしいチャイコフスキーでした。ブラヴィッシモだよもう。
音大オケフェスティバル、初日からいいもの聴いたな。


♪♪
9つの音楽大学の選抜合同オーケストラの音楽会が、3月28日(ミューザ川崎)、29日(東京芸術劇場)であります。指揮は元東京交響楽団の音楽監督スダーンさん。
[PR]

by zerbinetta | 2014-11-16 23:20 | アマチュア | Comments(0)

<< ピチピチ! プティ・ヴィオロン誕生! 時代遅れな昭和の香り オーケス... >>