W150年Wティンパニ 東京楽友協会交響楽団第98回定期演奏会   

2015年4月5日 @すみだトリフォニーホール

ステーンハンマル:交響的序曲「エクセルシオール!」
シベリウス:交響曲第6番
ニールセン:交響曲第4番「消しがたきもの」

中田延亮/東京楽友協会管弦楽団


アマチュア・オーケストラの中で好きな団体のひとつ、東京楽友協会交響楽団(これどう短縮すればいいのですかね?楽友?東楽?楽友管?)。ニールセンをやるというので聴きに行きました。あとの曲目は知らなかったんだけど、会場に行ったらシベリウスをやるというので喜んだり(交響曲第6番大好きなんです)。ニールセンとシベリウス、どちらも生誕150年なんですね。ニールセンとシベリウスが同い年というのは知りませんでした。シベリウスは記念年に結構たくさん演奏されるみたいなのに、ニールセンは地味だなぁ。この際、めちゃくちゃ宣伝すればいいのに。

まずはステーンハンマルの「エクセルシオール!」びっくりマーク付き!作曲家初期の作品。シュトラウスやワーグナーの影響が目立って聴き取れる曲だけど、北欧テイストのところもあって、聴きやすい佳曲。プログラム・ノートによると、作曲家はその後、友達(だったかな)のアドヴァイスによってシュトラウスを離れ北欧の音楽の特徴を示す作風に変わっていったそうなんだけど、ううむ、余計なアドヴァイス。ワーグナーのリングみたいな北欧関係のリタレチャーの音楽をこの路線で作って、北のワーグナーとか言われて欲しかったな。初めて聴く曲(というかステーンハンマルの曲も初めてだ、きっと)をちゃんと良い曲だと思うに十分な演奏をしてくれたオーケストラも立派です。楽友協会、決して最高に上手いアマチュア奏者を集めているわけではないけど、どこのパートも穴がなくてバランスがとれていて安定しているんですね。安心して聴けます。

2曲目はシベリウス。この曲って細かい音符を合わせるのが難しいと思うんですよ。というかシベリウスはわざと合わないように書いている(この曲に対しての言葉かどうかは分からないけど、シベリウス自身がそう言ってる)。きちきちに合わせたら音楽の本質が失われちゃうけど、ばらばらでもダメという微妙なさじ加減。さあどうなるでしょう?
始まりの弦楽器のアンサンブルやところどころ指揮者の要求するピアニッシモに応えようとして音に力がなくなっちゃったり(でも、指揮者にそれを要求させたところはさすが)、合わせづらいところを合わせにいって逆に音楽が飛んで音符になっちゃったりしたところはあったけど、十分すぎる演奏でした。何だか、カラヤンの指揮した演奏に似ていたんですけど、中田さんカラヤンのを聴いて参考にしたのかしら?わたしの好きなタイプの演奏だったのでうっとり。

休憩のあとは、ニールセン。聴く前は、ニールセンなら交響曲第5番よね、なんて中二病的ナマ言ってたんだけど、聴き終えたら4番かっけーーー!!になった。なんてエクサイティングな演奏。熱いよ熱い。この曲本来が熱いものね〜。のっけから火花が散るんだけど、前に聴いたサー・コリンさんのオーケストラを振り落とさんばかりの快速テンポではなくて(そういうテンポが最近の流行りだって聞いた)、わたし好みの堂々としたテンポ。音が迸るような始まりと対照的に静寂が訪れる木管楽器のかわいらしい音楽。この曲、ティンパニも凄いけど木管楽器も大活躍よね。すっきとした涼しげな音で木管楽器のアンサンブルとても良かった。静と動の強烈な対比。全てをなぎ倒さんばかりの暗い力。そして未来に向かって切り開いていく強烈な意思。生の持つ本質的な力。そんな作曲家の思いと演奏者の思いが音になって溢れてく。そしてなんてかっこいい。ダブル・ティンパニの乱れ打ちも凄かったけど、ヴィオラのトゥッティの突っ込みとか、チェロのソロとか(めちゃ上手かった)、フィナーレの荒波に揉まれながら突き進む船のような金管楽器(ってなんていうはちゃめちゃな喩えだ)、そして最後にようやく現れる勝利。最後の音のひと押し、金管楽器の人たちの「息がーーーっ」の心の叫びが聞こえたよう。オーケストラももちろん立派だったけど、オーケストラの能力をより以上に引き出した中田さんにもブラヴォー。アマチュアだからって妥協することなく、情け容赦なく音楽の要求をしてこれだけの演奏を為し得た力は素晴らしいです。指揮する姿が音楽の要求を的確にオーケストラに示していたのもステキでした。

このオーケストラますます好きになりました。次回も楽しみにしています。


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東京楽友協会管弦楽団の第99回定期演奏会は、10月4日、すみだトリフォニーホールです。
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by zerbinetta | 2015-04-05 14:15 | アマチュア | Comments(0)

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