春の日のブラームス アイリスフィルハーモニックオーケストラ第7回演奏会   

2015年3月1日 @杉並公会堂

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ラフマニノフ:交響曲第2番

真野謡子(ヴァイオリン)
中島章博/アイリスフィルハーモニックオーケストラ


アイリスフィルハーモニック、一度聴いてみたかったの。というのは、このオーケストラが掲げている使命が、若手演奏家の支援、ということで、毎回、音楽会に若手の音楽家をソリストに呼んで協奏曲を演奏してるんです。こういうはっきりとしたコンセプトを持っているオーケストラって好き。指揮者の中島さんの呼びかけでできたオーケストラなんですね。
で、指揮の中島さんったら、なんというか人生を誤ったというか。。。工学系の博士さんで、今、ポスドクと指揮者の2足のわらじ。ううう、どちらも将来が。。。闇。せめて片方は安定した職じゃないとぉ。と余計なお世話。どちらにせよ、この職業での2足のわらじは難しいので、選択を迫られることになるのでしょうね。工学系なら短時間でお金の稼げる仕事ってあるのかしら。なんて、考えないで好きなことに突っ走って欲しいな。

余計なこと大杉でごめんなさい。
音楽会は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲から始まりました。ソリストの真野さんは、オランダで勉強されたあと今はフリーの音楽家として活動中、でいいのかな。それとデュオ・イリスを作って演奏活動を行っています。奇遇。今日のオーケストラも iris。オーケストラは英語読みでアイリス。そしてアヤメ(花言葉は使命とか優しい心)という意味から採っているんですけど、真野さんのイリスは、ギリシャ語(英語にも同じ意味があるのですが)で虹、から採ったとのこと。ひとつの単語が意味を広げてつながっていく。

真野さんのブラームスは、春のような軽やかな爽やかさ。この曲って、秋のようなしみじみとした味わいのある音楽だと思うけど、浮ついた華やいだ感はないけれど、すうっと心が浮き上がるような、空に向かって解放されるような、秋と反対のベクトル。さらりとした梅酒のようにとってもすっきりと聴きやすい演奏なんだけど、本物の梅酒にあるような濃さがあまり感じられなかったのがちょっと残念だったかな。すうっと身体の中を通って気持ちがいいんだけど、音が行ってしまうと何も残らないような。とても気持ち良くステキだったのに、それは覚えているんだけど、どんな演奏だったのか思い出せないような。あまりにも刹那。儚すぎる。真野さんのヴァイオリン、モーツァルトで聴いたみたいと思いました。
アンコールには、バッハの無伴奏ソナタ第3番からラルゴ。この演奏も爽やか系。静かに歌ってる。

休憩のあとは、ラフマニノフの交響曲第2番。この間もロシア専門オーケストラで聴いたばかり。ファンの方には怒られるけど、わたし的には退屈な曲。でも人気ありますよね。アマチュア・オーケストラでもちょくちょく採り上げられるもの。美しい旋律の音楽だけど、ちょっと長いのでこの曲を最後まで聴かせる演奏って難しそう。と思っていたんですが、すごく良かった。ロシアって感じはしなかったけど、中島さんは曲を手際よくまとめて、何よりも流れが良かったので、音楽で川下りする感じ。景色が次々と変わっていって飽きさせないの。オーケストラはバランスがとれていて、まとまりのある感じ。中島さんの指揮は、空振りする(体の動きにまだ思いを乗せきれないところがあって、指揮者の音楽をオーケストラに伝え切れてないと感じる)ところもあったけど、音楽の作り方がとても上手いの。指揮については、まだ若い指揮者なのでしょうがないしこれから伸びていくに違いないので、どんどん経験していけば良い指揮者になりそう。アマチュアとはいえ、せっかく自分のオーケストラを持っているのだし、若手の将来性のある音楽家との共演は、彼のキャリアにとても良いに違いないでしょう。というかそれも彼の戦略?彼とアイリスフィル、これからも聴いていきたいです。どんなソリストが来るのかも楽しみですしね。

ところで、わたし的には、中島さんって典型的な理系のポスドクな感じの風情だったのでちょっと可笑しかったというか親しみを覚えました。わたしもそんな世界に長いこと浸かっていたので。
それから、このオーケストラ、ヴァイオリンの一番後ろの席に一番上手い人(多分コンサートマスターの人より上手い)が座っていてあれ?と思いました。多分プロの方だわ(にこやかな表情というか余裕というかそんな感じがしました)。トレイナーの方かしらね。一緒に音楽を楽しんでいて、こういうの大好き♥


♪♪
アイリスフィルハーモニックの第8回演奏会は、12月19日、杉並公会堂です。ソロはフルートの上野由恵さん。
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by zerbinetta | 2015-03-01 01:15 | アマチュア | Comments(0)

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