核のあるオーケストラと束ねる指揮者 オーケストラ・シンフォニカ・フォレスタ第4回演奏会   

2015年3月29日 @かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール

ウェーバー:「魔弾の射手」序曲
モーツァルト:交響曲第41番
ブラームス:交響曲第1番

石川星太朗/オーケストラ・シンフォニカ・フォレスタ


がっかりだった都民交響楽団のあと、傷心のわたしは青砥に移動してシンフォニカ・フォレスタの音楽会を聴きました。このオーケストラは2010年に活動を始めた新しいオーケストラです。若手指揮者の石川さんの下での音楽作り。で、極だって特徴的なのは、コンサートマスターを含め、弦楽器(ヴィオラ、チェロ)のトップに、若手、石川さんと同世代のプロの音楽家を配しているということ。特にコンサートマスター(オーケストラの公称ではコンサートミストレス)の須賀麻里江さんはチラシにも写真入りで載ってるくらいの押し。

一聴して分かったのは、このオーケストラ、アマチュアには珍しく、弦高管低。弦楽器のトップにプロ奏者を置いているのでさもありなんだけど、弦楽器の方が上手いんです。管楽器(特にホルン)は正直もっとがんばれーーって思いました。決して下手というわけではないんですけど弦が上手いから。
そういうわけで、「魔弾の射手」では、ホルンの4重奏にちょっとはらはらもしちゃったんですが、全体的にはなかなか良い感じ。音楽がちゃんとまとまってる。

2曲目のモーツァルトの「ジュピター」は、とてもステキな演奏でした。この曲ってこんなに短かったっけと最後思ったくらいに時間の経つのが速くて(テンポが速いわけではありませぬ)。それは同時に、軽さを持った演奏で、堂々とした祝祭的な演奏ではないということ。なので、好みが分かれると思うのだけど、わたしは爽やかスッキリな「ジュピター」っていいと思う。最後のフーガとかもう少し管が出てきて欲しいと思うところはあったんだけどね。

ブラームスも聴いてる感じは、カルピスソーダ、ただし炭酸薄め。重くならずにスッキリ爽やか系。でもさすがにブラームスになると、弦楽器は上手いとはいえ人数が少ない(数え間違いがなければ第1ヴァイオリンで12人)、なので、響きが薄く感じるところがちらほら。作曲者のブラームス自身は、少ない編成(弦楽器が34人だって)での演奏を望んでしていたみたいなので、重厚なブラームスは後から付けられたイメジらしいけど、でもさすがにアマチュアのオーケストラでこの人数ではきびしいかな。
でも、演奏は、指揮者のやりたい音楽の姿がしっかり見えてて納得。若くてスマートでステキ。石川さん、素晴らしい指揮者の卵だわ。って言ったら失礼かもしれないけど、これからの活躍を期待して敢えて今は卵としたい。30歳(くらいで弱冠遅咲き)だけど、まだプロのオーケストラを振った経験が少なそうだから。読響さんも振るみたいだし、目が離せませんね。
一押しコンサートマスターの須賀さんは、にこやかでプロとしてご活躍の方だけに余裕。他のトップの人もそうだけど、こんなに楽しそうに音楽をやられるとみんなにその楽しさがうつっちゃう。そういうしっかりとした核のあるオーケストラですね。
石川さんの音は、しっかりと芯のある涼しげな硬めの音でシベリウスなんかも聴きたくなる感じ。それと、石川さんの所属してる、アンサンブル室町、超興味ある。和楽器と古楽器の複合オーケストラ(石川さんはバロック・ヴァイオリンも弾きます)。この異種格闘技、面白そうじゃない?近々に音楽会はないみたいだけど、次のときは絶対に聴き逃さないようにしよう。

若い才能にも邂逅してほんとに良い音楽会でした。ところで、かつしかシンフォニーヒルズのモーツァルトホールの座席って、人が歩くとずいぶん揺れるのはなぜ?



♪♪
オーケストラ・シンフォニカ・フォレスタの次の演奏会は、来年の秋頃の予定だそうです。
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by zerbinetta | 2015-03-29 17:17 | アマチュア | Comments(0)

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