水を得たハイドン エステルハージ室内管弦楽団第6回演奏会   

2015年4月29日 @セシオン杉並

ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」序曲
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」
ベートーヴェン:交響曲第2番

松元宏康/エステルハージ室内管弦楽団


前回、エステルハージ室内管弦楽団を聴きに行ったとき、ハイドンの「熊」がそれはもうステキな演奏で耳について離れずにいたんですが、会場のセシオン杉並の近所(東高円寺)に美味しそうなラーメン屋さんが多いなって感じたんです。今度来ることがあったらぜひラーメン食べたいって。1年ぶりのエステルハージ室内管弦楽団、うう、長いからエステ室内管と略そう、の音楽会、またまたセシオン。それもお昼時。というわけでラーメン食べに行ってきました。あれ?違

エステルハージというのでハイドンのイメジが強かったんだけど(もちろんエステルハージ家が支援していた音楽家はハイドンだけではありません)、今日はハイドンなし。ちょっぴり残念。
で、音楽会は「セビリアの理髪師」の序曲から。愉しい音楽。指揮の松元さんは音楽を楽しく聴かせることに長けてると思っているので、この曲はお似合いかな、と思ってたんだけど、うむちょっとまだオーケストラにエンジンがかからない感じ。というか、アンサンブル重視で、細かい音符の縦の線を揃えようと音を小節線の上に置きに行っちゃうところがちょっと残念。ロッシーニのオペラのように、出てくる人が勝手にてんでバラバラに動き回って、でも結果としてなぜか全体が調和してる、みたいな自由さが欲しかったです。それから、第1ヴァイオリンが一所懸命強い音で余裕なく叫んでる感じがして、もっと柔らかい音って思ったんだけど、後の曲を聴いて分かった。このオーケストラ、人数が少ないので、がんばらなきゃ音量的にバランスがとれないのね。後の曲では、この点、あまり気にならなかったんだけど、ロッシーニは少し時代が下って、オーケストラも大きくなってるから、その音をイメジして書かれた、活躍する管楽器とのバランスをとるために弦楽器の人数がもう少し欲しいと思ったの。みんなが楽しそうに弾いていたのがとても良かったんですけどね。でも、今回が、初めてのロマン派の作品の演奏だったのですね。いよいよ新しい世界へ。これからを期待しましょう。このオーケストラだったら、メンデルスゾーンとかシューベルト?

2曲目はモーツァルトの「プラハ」。わたし、バカだからモーツァルトの交響曲第38番と聞いてどの曲か思い出せないんだけど、聴いたらああこの曲か〜って。でもその曲が、新鮮に響いた今日の演奏でした。という生やさしいものではない、びっくりしました。第1楽章がこの曲の、というか今日の音楽会の白眉だったと思うんだけど、複雑な対位法の音楽をそれぞれの旋律線をしっかりと明快に聞かせてくれる演奏にびっくり。それが音の勢いを伴ってカスケードが分かれたりくっついたりを繰り返しながら迸っていくの。これって「ジュピター」のフィナーレより凄くない?(「ジュピター」のは緊密で整ってる(整いすぎてる))
こういう音楽って初めて分かった。それに、さっと陰りの出るファゴットの2重奏とかのニュアンスの付け方。ステキです。第2楽章からもとても良い感じで、モーツァルトをちゃんと聴かせてくれる演奏だったと思います。テンポが速いというわけではないんだけど、スピード感があって枯れたところのない、大仰じゃない若々しいピチピチモーツァルト。

休憩後は、ベートーヴェン。地味な交響曲第2番なんだけど、わたしは、ひそかにとても好んでるベートーヴェンです。やんちゃぶりというかはっちゃけぶりが凄くて。ベートーヴェンの交響曲って1作ごとに革新があるんだけど、第2番はまさしくベートーヴェンがベートーヴェンになった曲。疾風怒濤。
さっき、今日の音楽会の白眉はモーツァルトの1楽章と書いたんだけど、全体的な音楽の充実は、ベートーヴェン。オーケストラにまだ不足を感じることはあったけど、若い音楽は、指揮者にもオーケストラにも合ってて、充実してました。それにティンパニの活躍。ちゃんと、小型の昔のティンパニで、このオーケストラ古楽器オーケストラではないんだけど、金管楽器とかピリオド楽器にするのは、難しいと思うけど、いっそ思い切って、ピリオド的なニュアンスを演奏に付けちゃったらどうだろう。似合うと思うんだけどな。とてもよく練習されてて、チェロのトップの人が中心でまとまるアンサンブルなのかな、でも皆さんが自発的で、ひとりひとりがちゃんと音楽に関わってる(少人数だからごまかせないし)のがうんとステキです。まだ、新しいオーケストラなので、これからの成長が楽しみです。古典を演奏するオーケストラというのもステキ。

ハイドンがないと思ったら、アンコールにハイドンの「月の世界」の序曲。珍しい曲だけど、一昨年の音楽会で採り上げているのですね(わたしは聴きに行けなかった)。さっきは、ベートーヴェンが今日の音楽会で一番充実と書いたけど、これが、一番のクライマックスでした。2回目の本番での演奏とあって、余裕のようなものを感じたし、初めて聴く曲だけど、なんかオペラのいいとこ取りみたいなステキな音楽でした。やっぱ、このオーケストラにはハイドンもいつもやって欲しい。
アマチュアのオーケストラでは難しいけど、同じ曲を何回かステージにあげて演奏できたらなっても思いました。

それにしても、ラーメンおいしかったな(またそっちか)。エステルハージさん、また今度も高円寺でやってくれないかしら。そしたらまたラーメン食べに行ける〜〜。夏なら冷やし中華〜〜〜。


♪♪
エステルハージ室内管弦楽団の次の演奏会は、11月22日の予定です(場所未定)。
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by zerbinetta | 2015-04-29 01:07 | アマチュア | Comments(0)

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