トランペット吹きの休日出勤 アウローラ管弦楽団第13回定期演奏会   

2015年5月2日 @すみだトリフォニー

リムスキー・コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」
グラズノフ:交響詩「ステンカ・ラージン」
リムスキー・コルサコフ:墓前にて 〜ベリャーエフ追悼のための前奏曲〜
ムソルグスキー/ラヴェル:組曲「展覧会の絵」

米津俊広/アウローラ管弦楽団


ちょっと気持ちがさえないので、アウローラさん今回はパスかなと思っていたんですが、「展覧会の絵」もそれほど好きではないし、はっ!でも、「展覧会の絵」と言ったら最初のトランペット!もしかしてあの人が吹くの?と思ったらいてもたってもいられなくなって出かけました。わたしにはあまり関係ないけど、ゴールデンウィークのぽかぽか陽気のステキな日。そう、アウローラさんのトランペットの人、アマチュア・オーケストラの中でも屈指の奏者のひとりだと思うんですね。聴かなくちゃ。

最初は「ロシアの復活祭」。いかしたメロディもないし、ほぼ2つの主題がしつこく繰り返されるような音楽なのであまり魅力を感じなかった曲なんだけど、おっと、勢いがある。こんな風に勢いよく演奏されたらこの曲が生きますね。そういえば思い出した。アウローラさんって最初に聴いたとき(「イーゴリ公」とボロディンの交響曲)勢いのある演奏をするオーケストラだなって思ったのでした。打楽器が特にステキでびしびしと音楽に核を与えてくれました。それに、ホルンのトップだけでなく下を吹いてる人たちがこのオーケストラとても良いです。痒いところに手が届くようなバランスでハーモニーを付けていて、パート練習とかしっかりやってるのかしら。アウローラさん、こういう(勢いのある)曲が得意なんですね。しつこく繰り返される「たんたたたんたた」のロシアのリズムつながりで「ルスランとルドミュラ」もやってくれないかしら。

そして、「ステンカ・ラージン」。ボルガの舟歌が高校のときの友達のテーマ・ソングだったという超私的な理由で思い出して可笑しくなっちゃう曲。交響詩の叙景的というよりは、ザッハリヒな感じの演奏で、盛り上がる部分ではオーケストラの勢いが良さとなって表れていました。反面、ペルシアの姫を表す優しい部分は少しさっぱり気味で音楽の流れの中に埋められてしまった感じがしました。木管楽器のソロがグラズノフの厚いオーケストレイションに隠れ気味だったのがちょっと残念でした。前半はここまで。

後半、いよいよトランペットが聴けるとワクワクして身構えてたら、じゃーーん、と。えっ?あれ?一瞬、ディティユーの「メタボール」が聞こえたかと焦ってしまいましたが、まだ1曲あったんですね。リムスキー・コルサコフの短い曲。ちょっとドビュッシー風の印象主義的な音もする音楽なんだけど、コテコテ系感のあるリムスキー・コルサコフがこんな曲を書いてるなんて、と驚きでした。こういう滅多に聴くことのできない音楽を聴くことができるのも楽しみです。

そして、いよいよ「展覧会の絵」。やっぱりトランペットが上手かった〜。少し重い感じの音はロシアの音色。それにしてもこの曲、トランペットが苛酷だわ。ソロもあるし、なんか難しそうな高い音で細かく吹くのもあるし、最後までばてずに盛り上げなければいけないし。でも、しっかりと聞かせてくれましたよ〜。米津さんの指揮もオーケストラを上手くコントロールしながら音楽を分かりやすく聞かせてくれたし、パスしないで聴きに来て良かった〜と思いました。

プログラムの団長さんのご挨拶によると、このオーケストラも7年目に入って、団員さんの人生の転機とかで難しい時期を迎えているそうです。でも、新しい団員さんを入れたり、新陳代謝をしながらも続けていって欲しいと思っています。ロシア専門オーケストラとして7年も続けてきた、ユニークなオーケストラの色やスタイルがあるし、これが失われるのはもったいないですから。アマチュア・オーケストラの運営ってとっても難しいと思うのだけど、乗り越えて、息の長い伝統のあるオーケストラになって欲しいです。仕事や家庭の事情で一時的にオーケストラを離れなければならない人にとっても帰る家があることは、とっても心強いことだと思うので。このオーケストラを何回か聴いてきて心からそう思います。

蛇足
全然関係ないけど、ウェブ・サイトのプロフィールのペイジのアウローラの演奏してきた曲の中で、ハチャトリアンがロシア・ソヴィエト以外の音楽に分類されてるのが腑に落ちないです。わたしの誤解かな?


♪♪
アウローラ管弦楽団の次の演奏会は、第14回定期演奏会が、来年1月10日、ミューザ川崎の予定です。
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by zerbinetta | 2015-05-02 17:10 | アマチュア | Comments(0)

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