ちょっとホールが不向きかな ヴィヴァルディ「四季」 BCJ   

2015年6月28日 @フェスティヴァルホール(グリーンホール)

ヴィヴァルディ:「四季」より「春」
ヘンデル:オルガン協奏曲 HWV292
マルチェッロ:オーボエ協奏曲ニ短調
ヴィヴァルディ:「四季」より「夏」
バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043
ヴィヴァルディ:「四季」より「秋」
ヴィヴァルディ:「四季」より「冬」
ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調

若松夏美、白井圭、高田あずみ、寺神戸亮(ヴァイオリン)
鈴木優人(オルガン)、三宮正満(オーボエ)
鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン


ヴィヴァルディの「四季」。曲名は知らなくても誰でも1度や2度は聴いたことのある名曲ですね。中二病的マニア的には通俗名曲、はっ、って敬遠されちゃうこともあるけど(わたしも罹ったことあるし)、やっぱり確固とした名曲。ヴィヴァルディの和声のインヴェンションなら他にもって最後の抵抗虚しく、やっぱり名曲には違いないと思います。名曲っていまだに新鮮な驚きに満ちた演奏が出てくるから。

今日のBCJの演奏もそのひとつに加わりました。
その名の通り、バッハ中心のレパートリーを持つBCJ。ヴィヴァルディを演奏するのは珍しいことなので、大好きな調布音楽祭で演奏すると聴いて、いても立ってもいられなくなり、チケット発売日の朝一番に電話してワクワクしながらチケット取りました。

今日のBCJの演奏は、「四季」の4曲(もちろん、春夏秋冬)を4人の違う独奏者で演奏したこと。そして、各曲の間に他の音楽を挟んで構成していることです(同じようなことは、前にクレーメルさんがピアソラの「ブエノスアイレスの四季」と代わりばんこにやってました)。4人の独奏者の違った個性が楽しめる演奏になったんだけど、共通するのはみんな崩し字、草書体の演奏だったこと。ゆえに個性が際だったんですね。装飾音符とか、表現のニュアンスとか結構突っ込んできて、でもバックも普段一緒に演奏しているメンバーなので余裕で受け止めてきて楽しい四季。ただ、グリーンホールの音響がデッドで、古楽器のソロにはかなり不利でした(2階の後ろの方の席で聴いていたせいもあるのですが)。もっと音が間接音を伴って飛んでくると違ったものになったでしょう。どちらかと言うとくすのきホール向きだと思うのだけど、音響のことよく分からないのですが、反響板を工夫するなりしてどうにかできないのでしょうか。せっかくの演奏が上手く聴けないのはもったいなくて。

間に挟まれた、他の作曲家のオルガンやオーボエのための協奏曲もとてもステキで、バロック音楽の世界の広さを感じさせました。ホームタウンという気安さも(皆が住んでいるのではないでしょうけど、音楽祭の雰囲気がアットホームなので)演奏を積極的にしているのでしょうね。最後の4つのヴァイオリンのための協奏曲は、今日の4人のヴァイオリン独唱者が、掛け合いが自由なジャズセッションのような感じがして面白く聴けました。もともとバロック音楽って、演奏者が聴衆に向かって演奏するというよりも、演奏者たちが音楽を楽しんでいるのを周りの人も一緒になって聴くみたいなところがあるんじゃないかと思います。そういう意味でも、この音楽祭は大事にしたいです。

お終い、カーテンコールの時、エグゼクティヴ・プロデューサーの優人さんが音楽祭のTシャツに着替えていたのはちょっと笑えました。そして来年も絶対来ようと思ったのでした。
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by zerbinetta | 2015-06-28 23:25 | 日本のオーケストラ | Comments(0)

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