石毛さん絶対床上手 オーケストラHAL 第11回定期演奏会   

2016年2月28日 @ティアラこうとう

チャイコフスキー:「白鳥の湖」抜粋、交響曲第6番「悲愴」

不思議な名前のオーケストラ、HALの音楽会。HALは英単語の頭文字なんだけど、わたしの英語的にはちょっとくらりとする感じなのね。それは置いといて、HALには前に聴いたときから好印象を持ったのでした。石毛さん好きだし。今日はチャイコフスキー。

「白鳥の湖」は、組曲ではなくて、バレエの全曲から物語を追うように選曲。第2幕のバレエ的にはクライマックスのグラン・アダージョがなかったり(ヴァイオリンのソロで聴かせるのが難しそう)、第3幕の各国の踊りがスペインだけだったり(組曲版はハンガリーの踊りが演奏されるんでしたっけ?)、ちょっともったいない感じもしたけど、バレエを知ってる人なら物語を思い浮かべながら聴けるのでとても良い選曲。「悲愴」はもちろん超有名だし、屈指の名曲。

HALは、上手いけれどもむちゃくちゃ上手いとまでは言えないオーケストラ。弱音の精度や響きの豊かさに不足を感じることはあるけど、指揮者の石毛さん(音楽監督とも主席指揮者とも書いてないけど、第1回定期演奏会からずっと振ってらっしゃる実質的な主席指揮者(?))のリードの下にとっても良い音楽をするんです。弾いてる人みんなが指揮者を見てるし、体を揺らしながらアンサンブルを楽しんでる。石毛さんもオーケストラの良いところを引き出すのが上手い感じで、流すところはさっと流して(といっても前に聴いた和田さんほどではなかったけど)、作り込むところは丁寧に作り込んでる感じ。この緩急の付け方がとっても上手くて、手練手管で弾いてる人たちをほんとにうっとり気持ち良くさせてくれそう。ツボが分かってる。石毛さん絶対床上手だわ。音楽としては奇を衒ったディモーニッシュなところはなく、深みに向かうところはあまりないのだけど、でも、音楽を楽しく気持ち良く演奏させてくれるの、それが聞き手にも移って気持ち良く聴けるのってステキなこと。こう言ったら石毛さんには失礼かもしれないけれども、医者を辞めて指揮者になった石毛さんって最良のアマチュアだと思う。義務でない自発的な音楽を奏でるという意味で、アマチュアって音楽家にとって決して悪い意味ばかりではないと思うから。
なんか、涙を溜めながら弾いてる人もいたし、演奏が終わったあと涙ぐむ人もいて、今日の音楽会が演奏者にとっても心に残るものだったんだな、って、わたしもこういうアマチュアらしい音楽会も大好きだなって思ったのでした。

アンコールには、チャイコフスキーの組曲第4番「モーツァルティアーナ」から「祈り」が奏されて、音楽会は心に暖かい光りを灯してくれたように終わりました。
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by zerbinetta | 2016-02-28 23:50 | アマチュア | Comments(0)

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