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[news from japan] bruckner needs extra male toilets   

agency for cultural affairs, government of japan, ordered that the concert halls should provide extra male toilets when the concert includes any one of bruckner’s symphonies to prevent a long queue for the toilet during intermissions. if they are not able to do it at least 10 min intermission must be placed after every single movement of the symphony, or forcing the symphony to end within 30 min by adequate cuts and/or playing it faster.

[bruckner toilet] a weird phenomenon in the symphony concerts in japan is a hundred meter long queue for the male toilet (not female one) during intermissions, specifically when the program contains a bruckner’s symphony. this is hardly observed in the concerts including any other long symphonies such as mahler’s. bruckner symphonies are quite popular in japan especially among men (so called bruota (bruckner-otaku)). so the concert hall is crowded with men and they rush into the toilet before the long symphony. another possible reason is suggested from psychological and physiological researches. ‘this is preliminary data…’ dr. buruwota says ‘so far we don’t know the exact mechanism but our results show a diuretic effect of the bruckner symphony. interestingly, this effect is much obvious in japanese men. i personally prefer to go to the toilet just for having a sound sleep during the tedious symphony’
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by zerbinetta | 2016-04-01 08:04 | Comments(0)

ニュウス   

文化庁は、有識者懇談会で指摘されていた、我が国におけるブルックナーの交響曲を含む音楽会での劇場、音楽堂等の男性トイレの不足問題(所謂ブルックナー・トイレ)を解消することを目的として、以下の指針を劇場、音楽堂等の運営する者に通達する。この通達は平成28年4月1日より試行するものとする。

一)ブルックナーの交響曲の一を全曲演奏する劇場、音楽堂等は男性トイレを倍増しなければならない。但し、トイレの増設は演奏当日のみの仮設でも可とする。
二)トイレの増設が不可能な場合は、各楽章の間に最低10分間の休憩を置くものとする。もしそれが芸術上の理由で認められざる場合は、作曲家に対して友人が行ったように凡長な箇所をカットする、又は演奏速度を速めて概ね全曲を30分以内で終わらせるように努めなければならない。

一部女性有識者から提起されていたバレエ・トイレ問題については、今後の検討課題とされ、当面は男子トイレの一部を女子用に流用する等、劇場の努力を要請するに留めた。
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by zerbinetta | 2016-04-01 00:06 | Comments(0)

輝く、ブルックナーの原石 ミンコフスキ/都響   

2015年12月15日 @サントリーホール

ルーセル:「バッカスとアリアドネ」第1組曲、第2組曲
ブルックナー:交響曲第0番

マルク・ミンコフスキ/東京都交響楽団


わたしは出遅れちゃって、聴き逃したんですけど、去年評判が良かったミンコフスキさんと都響。今年は定期演奏会に登場。なんとブルックナー。それも0番。初めて聴きます。0番なんてすっとぼけた番号だけど、00番なんていうのもあるんですね。ついにわたしのブルックナー交響曲の旅も今日であとは00番を残すのみ。

前半は、ルーセルのバレエ音楽「バッカスとアリアドネ」の第1、第2組曲。組曲と言ってもこれでバレエの全曲。続けて演奏されました。音楽会では初めて聴くルーセル。「バッカスとアリアドネ」は雰囲気(とてつもなく大ざっぱに言って)、民族性を取り去ったハチャトリアンのような音かな。ちょっとイミフな例えは反省して、乾燥してがさがさした感じの音楽。きっちりとしたドライなアンサンブルをする都響向きと言えば言えるんでしょうけど、逆に都響のドライさゆえに潤い成分が足りなかったようにも思えます。ミンコフスキさんの指揮も即物的で(この曲って新古典主義の仲間に入るのかな?)、音の面白さはとても良く感じるけど、物語的なものはあまり感じませんでした。まあ、元々のバレエもわたし的にはあんまり面白くなさそうなんですが。逆に言えば、バレエ音楽と言うよりもストーリーのない音自身の面白さを感じさせる構造的な音楽であり演奏だったんですね。

後半はブルックナーの0番。0番と言うくらいだから、交響曲第1番より前に書かれた習作(?)かと思いきや、解説によると、第1番よりあと第2番の前に書かれたそう。でもね、なんか第1番より未熟な音楽に感じました。特に第1楽章のとりとめのなさ、スケルツォのトリオのあっけなさ、序奏付き(?)のフィナーレのヘンな感じの構成。でも第2楽章があるだけで存在価値あり。素晴らしい緩徐楽章でした。全体的にはまだブルックナーと言うよりメンデルスゾーン入ってる?って感じで、ワーグナーに汚される前のブルックナー。ブルックナーが確実にロマン派の時代につながっていたと感じさせる音楽です。でも、フレーズを何となく続けちゃうところがワーグナー的なのかしら。そこが弱点。あとのブルックナーだったら、休符でバサリと切断して(いわゆるブルックナー休止)、ブロック構造を作って明確化するんだけど、それがないのでだらりと音楽が流れて迷子になるのよね。第1交響曲はまだブルックナー成分が薄かったのでそれでも上手くいったのかしら(歌謡的だから?)。ブルックナーがブルックナーになろうとする過渡期の作品といっていいのかな。
それでも演奏はとても素晴らしかったです。サントリーホールだったのでいつもの指揮者が見える位置に座ったのだけど、ミンコフスキさん、ほんともう表現したい音楽が見てるだけで伝わってくるんですね。そしてオーケストラに魔法をかける。曲が曲だけに第1楽章は、やっぱりとりとめが無かったんだけど、第2楽章のロマンティックな美しさったら。歌うような演奏で、ロマン派の音楽を強く感じました。冷たいところもあるシャープな都響から柔らかな響きを引き出していたのはさすがミンコフスキさん。この曲を聴くのは(録音も入れても)初めてで、他と比べることは出来ない、自分の中に物差しはないのだけど、指揮者の意図のはっきりした、聴いてスッキリ気持ちの良い演奏だったことは間違いありません。ミンコフスキさんは今日の演奏で、ロマン派の中でのブルックナーの出発点を明快に示してくれたと思います。原石だけど、その中にきらりと輝くものを見せてくれました。だんだん、ブルックナーづいていく後期の交響曲でどんな演奏をするのか、聴きたくなりました。

ミンコフスキさん、良い指揮者だわ〜。都響はミンコフスキさんを離したらダメだよ。
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by zerbinetta | 2015-12-15 00:26 | 日本のオーケストラ | Comments(0)

途中で全員入れ替わった アジア・オーケストラ・ウィーク 児玉/大阪交響楽団   

2015年10月7日 @オペラシティ タケミツメモリアルホール

リスト:交響詩「オルフェオ」
ワーグナー:序曲「ファウスト」
ブルックナー:交響曲第9番

児玉宏/大阪交響楽団


アジア・オーケストラ・ウィーク。アジアの普段滅多に聴けないオーケストラが聴けるとあって楽しみにしていたくせにすっかり忘れてしまって、直前にチケット・プレゼントがあって応募したら当たったので聴きに来ました。今年は、大阪交響楽団(ごめんなさい、中国と韓国のオーケストラ。児玉さんをぜひ聴いてみたかったの)。久しぶりのタケミツメモリアル。

大阪のオーケストラ事情を全く知らないので(東京もようよう飲み込めてきたくらいです)、大阪交響楽団がどんなオーケストラか知らないのですけど、堺のオーケストラのようですね。堺というと秀吉の前の戦国時代日本の経済・文化の最先端都市ですね。大好きなくるみ餅がある町。

プログラムは、リスト、ワーグナー、ブルックナーと後期ロマン派爛熟の音楽。ただ、前半の2つは、あまり演奏されない作品。リストの「オルフェオ」は、ハープが指揮台の前。ハープ活躍の曲ではあるんだけど、せっかくハープを目立つところに持ってきたのに、もっとオーケストラを圧倒するくらいに(バランスを崩してでも)弾かせて欲しかったかな。その方が、演奏効果上がると思うんですね。リストの過剰。
ワーグナーの初期の作品(歌劇のじゃなくて演奏会用序曲)もなんかちょっと魅力がないというか、前半の2曲が、あまり演奏されないというのは言わずもがななのかと妙に納得する反面、期待してた(絶賛される方が多かったので)児玉さんってこんなものなのかという疑問も生じて。オーケストラも正直ぱっとしなくて大丈夫なのかと。曲のせいかとも思ったけど、曲の弱点を超えて素晴らしい演奏をする音楽家さんだっているし、大阪交響楽団の活動のひとつのキモってあまり演奏されない音楽も積極的に採り上げるってことらしいから、こういう曲の演奏になれていないわけではなさそうだし。もやもやしながら前半が終わりました。でも、ここでちゃぶ台がえして帰らなくて良かった。

後半のブルックナーは多分、児玉さんの勝負曲。ブルックナーの交響曲を採り上げてきて、とうとう、最後の第9番でその集大成を迎えるという。前半の演奏から凄く心配したんだけど、えええっ、人が変わったの?指揮者をはじめオーケストラの全員が入れ替わってしまったような音。姿形は同じだから魂が入れ替わった?いえ、前半は魂が抜けてた腑抜け?
もうこれが素晴らしかった。悠々としていて何かを仕掛けてくるわけではないんだけど、ブルックナーの音楽だけが聞こえてくるの。演奏効果を敢えて狙ったところがないのにじっくりと聴き入ってしまう集中力が凄い。表情の付け方で、はっと思ったのは、第1楽章の終わりの方の弦楽合奏で静かに奏でられる3連符。なんか、静寂の世界に魂がすうっと引き込まれてしまう感じ。他の部分でも3連符の扱いになんかこだわりがあるなって思いました。これなら、みんなが絶賛するのに納得。もちろんわたしも絶賛。最後の間際のホルンの音(とちってしまった最後の弱音の伸ばしではなくて、その前のフォルテのニュアンス)にちょっと隙があったのが玉に瑕。ミスではないだけに残念。これがなければ超名演だったんだけどな。でも凄いもの聴いた。わたしのブルックナー超名演リストに入れるかどうか悩むぅ。
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by zerbinetta | 2015-10-07 13:21 | 日本のオーケストラ | Comments(0)

見た!ブルックナー・トイレ! カンブルラン/読響 ブルックナー7   

2015年4月10日 @サントリーホール

リーム:厳粛な歌 ー歌曲付き
ブルックナー:交響曲第7番

小森輝彦(バリトン)
シルヴァン・カンブルラン/読売日本交響楽団


どうやらわたし、読響とはとても相性悪いかも。と思いました。結構たくさんの人がこのオーケストラはいいとおっしゃるのだけど、わたしにはどうもそんなに上手いようには思えなくて。コンサートマスターが日下さんのときはわたしもいい感じとは思ったんだけど。。。今日は弦楽器とホルン、ワーグナーチューバはとても良かったのにね。
と、珍しくオーケストラ評から書いてみました。

今日はブルックナー。カンブルランさんのブルックナーってなんか想像できないんだけど。ってね。カンブルランさんは1度しか聴いたことなくて、それも「トゥランガリーラ」だったので勝手にゲンダイ音楽系の指揮者だと思っていました。実は彼のことちっとも知らないんですよ。

サントリーホールは、結構空席が目立ちました。ちょっとびっくり。「トリスタン」の安い席を確保するために会員になったのにこれなら1回券で良かったかなーなんてセコイことを。でも、シーズン通してちゃんと聴けるからいいよね。ブルックナーだからお客さん少ないのかな、とわたしは思ったんだけどどうやら前半のリームのせいでお客さんが少なかったらしい。同時代の音楽が苦手というか拒否する人が多いのね?もったいない。音楽会って音楽文化の創造の場だからむしろどしどし新しい音楽を演奏すべきなのにね。どこかの国のように、助成金を得るには(日本は助成金出してないんだっけ?)、音楽会の何割かは自国の(新しい)作品を含めるとかすればいいのに。

でも、リームさんの曲ってそんなに聴きづらい音楽ではないです。普通に暮らしていれば普段耳にすることもある程度の音楽。映画やテレビで流れてる音楽だってずいぶん前衛的な音楽あるからね。わたしたちはすでに知らずにそういう音楽に耳馴染んでる。
オーケストラは、ヴァイオリンが除かれていて、いつものヴァイオリンの席にはクラリネットやその後ろにファゴット。管楽器も高い音のフルートやオーボエ、トランペットが使われてないのね。オーケストラの低い音の楽器による響きが、ちょっとワーグナーチックな重暗い雰囲気を湛えます。何か懐かしさを感じるのは、音楽が、元が分からないくらいのとても短い引用の断片でできてるからでしょうか。でもその響きに聞き覚えを感じたんです。あっ、ラヴェルっぽいとか。歌付き、ということなんですが、歌が出てきたのは最後の方の曲。バリトンの小森さんがとっても素晴らしかった。初めて聴く曲なので、演奏の良し悪しは分からないんだけど、少し中弛みをした部分もあったように思えるけど、わたし的には、響きの紡ぎ出し方の良いステキな演奏に聞こえました。この曲聴けて良かったもの、と思えたから(実は遅刻しかけてた)。

休憩時間に外に出ると、おおお!男子トイレに長蛇の列!これが噂のブルックナートイレかぁ。でも、交響曲第7番はそんなに長くないし、前半も短めだったので、トイレに行くこともないと思うんだけど。もしかすると交響曲第8番のときはもっと長い列になるのかな。見てみたいなぁ。(ちなみに、ブルックナーをやると男たちが集まるのは日本特異の現象みたいです)

で、いよいよブルックナー。弦のトレモロが始まって、うう、美しいトレモロ。今日のブルックナー、弦楽器、特にトレモロが良かったんですよ。そしてチェロとホルンの歌い出しの息の長い旋律にカンブルランさんの音楽の捉え方を聴いた気がしました。フレーズを2つ単位でとるというか、4/4(4つ振り)ではなくて2/2(2つ振り)で感じる振り方、弾き方。もちろん実際に指揮者が2つ振りにしているわけではないけど、フレーズのまとまり方がそういう風に聞こえたの。流れを重視してるんだと思うのだけど、わたし的には、つるつると流れ過ぎちゃって喉ごし爽やかだけど味にコクがないな〜なんてビールの宣伝のように感じました。でも、音楽はスタイリッシュで、澄んでいるけど重さもあってカンブルランさんの考えているとおり。木管楽器にちょっと色不足が感じられたり、全体的にオーケストラの弱さが出てしまったけど、読響は誠意を持ってカンブルランさんの音楽を音にしていたと思います。そういう意味では、カンブルランさんのやりたい音楽がよく分かった良い演奏でした。わたしの好きなタイプのブルックナーじゃないけどやりたいことの伝わる演奏って好き。第1楽章の最後のアチェレランドなど、それにしてもブルヲタさんの神経を逆撫でするような演奏でしたね〜。ブルヲタさんは来てないかもしれないけど。。。

あとで人づてに聞いたら、この演奏だいぶテンポが速かったみたいですね(1時間を切ったの?)。わたしは速めのテンポだな(特に第2楽章)とは感じたけど、速すぎるとは思いませんでした。むしろそんなに速かったのかとびっくりしたくらい。わたしはテンポのことよりも、全体的な構成が音楽をひとつの枠、フォルムのある交響曲として枠の中にあるものと捉えられていることが気になりました。もちろん、ブルックナーの交響曲ってブラームスのような絶対音楽で決してロマンティックじゃない構造的な音楽だとは思うんだけど、と、同時に(矛盾してるけど)宇宙に向かって解放されてると思うんです。閉じてないものを閉じてるように捉えているのが、わたしとは別の道かな、と。

一番良かったのは、この雄大な音楽の中にあって短いし、軽いと言われてるフィナーレ。3つの性格の異なる主題をテキパキと上手くまとめて愉しい音楽にしていました。金管楽器の開放的な響き(ちょっと音が汚かったこともあるけど)もステキ。ブルックナーの遊び心が素直に表現されていてこれはいいねを押したくなりました。

わたしの好みの演奏ではなかったけど、とっても面白かったので満足。面白いは正義!
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by zerbinetta | 2015-04-10 00:16 | 日本のオーケストラ | Comments(0)

ホルンとはズルイ 第5回音楽大学オーケストラフェスティバル 3日目   

2014年12月6日 @東京芸術劇場

柏木恒希:fanfare
桐朋学園オーケストラ

松尾賢志郎:ファンファーレ
国立音楽大学オーケストラ

ブルックナー:交響曲第7番

高関健/国立音楽大学オーケストラ

サンサーンス:ホルンと管弦楽のための演奏会用小品
ブラームス:交響曲第1番

ラデク・パボラーク(ホルン)/桐朋学園オーケストラ


音大オーケストラバトル、3日目は会場を池袋に移して桐朋学園と国立音大の戦い。
ファンファーレは、両者、ファンファーレという曲名(英語と日本語の違いはあるけど)。わたし的には、いわゆるファンファーレっぽいシンプルな柏木さんのが好みかな。

それにしても音楽会の前半が、ブルックナーの交響曲とは。。。超重量級のプログラムだわん。初めて見る高関さんもちびっ子。指揮台より先に音楽会が始まる前に会場でお見かけしたんだけど、声が、、、バリトンの凄く良い声。惚れちゃう。
ツイッターでフォローしてるんだけど、高関さんは楽譜マニア。できる限り自筆譜や異稿に当たってとても良く研究されてらっしゃる。というのが何となく分かる演奏でした。と言っても、神経質ではないんです。丁寧に楽譜を追って、内声とか絡み合う旋律をふんわりと浮かび上がらせて、ブルックナーの音楽を立体的に描くんですね。ひとつひとつの音符を温かく見つめている目。全ての音に神経が通ってる。でも、オーケストラを強制的にドライヴして自分の音楽を押しつけてるのではないんです。多分、練習の中でとても丁寧に音楽を説明して、理解しながら自発的に弾けるまでに持っていく。国立のオーケストラもとっても上手くて、ただ、でもまだ到達点ではなくて伸びしろが十分あるし、もっとこうしたらいいというのも聞こえる。彼らの音楽会もこのあと同じ曲を含むプログラムで予定されているから、それまでにもう少し完成度を上げていくんでしょう。っていうか、ブルックナーのこの曲って、多分、生涯をかけて求めたい高みなのでしょう。高関さんの演奏、本当に良かったな。プロのオーケストラでもじっくり聴いてみたいです。

後半は、ホルンの神さま、バボラークさんの吹き振りでサンサーンス。おおお!いきなりの反則技。バボラークさんの一吹きで会場の世界が変わった感じ。オーケストラもバボラークさんの魔法にかけられて上手に付けてるんだけど、それ以上にバボラークさん。世界の全てがバボラークさん。これにはやられた。今日のオーケストラバトル、桐朋学園の反則勝ちだよ。ホルンの吹き振りって初めて聴いたけど、まあもう言葉が出ない。完璧なテクニックに多彩な音色。金管楽器の輝かしい、でもちょっとふっくらしたばりばりと鳴る音に、木管楽器のようなフェルトのような柔らかな音。もうこのまま、バボちゃんのリサイタルでいいよぉ。ソリスト・アンコールにメシアンの「恒星の呼び声」やってーって思ったけど、もちろんやらず。一応(?!)オーケストラが主役ですものね。
後半の後半は、指揮者バボちゃんでブラームスの交響曲。2楽章のソロとか、4楽章でホルン吹いてくれないかなぁと念じつつ、さすがにそんなことはないです。指揮者としては、技術的には、残念ながらホルニストのレヴェルには達していないんだけど(ホルンなら間違いなく世界のトップ・レヴェル)、それでもオーソドックスに真っ直ぐ攻めてくるブラームスには好感。というか、学生を音楽の渦に引き込んでくる手腕はさすがカリスマ。そして、オーケストラも上手い。さすが、有名音楽家を多数輩出している桐朋学園って感じでした。

終わってみれば良くも悪くもバボラークさんに持って行かれちゃった音楽会でしたけど、ふたつの大学ともとっても上手くて良い音楽を聴かせてくれたので、満足度高かったです。はああ、疲れた(メイン曲2曲は結構キツイ)。
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by zerbinetta | 2014-12-06 22:26 | アマチュア | Comments(0)

心に残るブルックナー オーケストラ・ディマンシュ第39回演奏会   

2014年9月28日 @かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール

ドビュッシー:春
ブルックナー:交響曲第8番

金山隆夫/オーケストラ・ディマンシュ


ごめんなさい。本当にごめんなさい。
と、ごめんなさいから始まるこのエントリー。オーケストラ・ディマンシュがブルックナーの交響曲第8番。アマチュア・オーケストラでブル8(ブルヲタさんはこう呼ぶのよね)。ブルックナーの最高傑作とも言われてる演奏時間が80分くらいある長大、荘厳な伽藍。さすがに難しいでしょう。特にあの荘重なアダージョは途中でへろへろになりそう。金管楽器だって最後まで持つのかしら。なんて斜に構えて、怖いもの聴きたさで出かけてきました。そして、冒頭のごめんなさい。素晴らしい演奏でした!予想を遙かに超える音楽。技術云々じゃないのね。音楽なの。

会場に着くと、この間と同じように金山さんがヴィデオ・カメラのセットをされていて、指揮者といえどもオーケストラの仲間のひとりなんですね、とクスッとしたり。金山さん、このオーケストラの演奏会のほとんどで指揮されていて、20年近くの長きにわたって常任指揮者を続けているんですね。プロのオーケストラでもなかなかない長さ。オーケストラととっても良い関係にあるのでしょう。ステキなことですよね。

音楽会のはじめは、若いドビュッシーの「春」。実は今日のプログラム、ドビュッシーとブルックナー、全く傾向は違うけど、同じ年(1887年)の作曲なんですね。びっくり。とは言え、「春」も印象派のドビュッシーをごく薄く感じるだけでまだまだ若い作品。でも、好きなんですこの曲。音楽会で聴くの多分初めてだったけど。あまり演奏されないものね。
ドビュッシーは、どうしても音色の色彩感が乏しく、弦楽器の弱音の豊かさに欠けるアマチュア・オーケストラには、キツイです。光りがキラキラする西洋絵画が水墨画のようになってしまう感じ。でも、丁寧に演奏されていたし、演奏自体はとても好感度高かったです。何より、この曲を生で聴けて嬉しいし。

休憩のあとはいよいよブルックナー。斜に構えつつドキドキ。でも、その前に、金山さんから曲紹介があって、ワーグナーチューバの音を聴かせてもらいました。ホルンとの音色の違い。結構微妙。

静かなトレモロから始まって、チェロとコントラバスのつぶやくような旋律が浮かび上がってきたとき、ゴクリと唾を飲んだの。なんて歌い回し。途切れ途切れの旋律に歌い回しというのは変かもしれないけど、でも、やっぱり歌ってる。このブルックナーは、凄そう。その、予想外のショックから構築される音楽は、大きな重心を持ってわたしを捉える。なんというか、言葉で説明しづらいけど、音楽のブラックホールに吸い寄せられて、なすがままに身を任せるしかないみたいな。それにオーケストラの人たちの真剣ぶり。これがブルックナーのトレモロだー!と言わんばかりにトレモロに命をかけるヴァイオリン弾きさんがいらしたり、みんながブルックナーの音楽に心酔しきってるみたいな、このオーケストラ、ブルヲタ度高すぎ!心配してたアダージョも聴き進むうちにどんどん音楽に飲まれていって、退屈どころか、ドキドキしてアドレナリン出まくり。オーケストラは全体的に良かったけど、特に金管楽器が、最後までパワーがあって素晴らしかったです。敢えてひとつだけ残念だったことを書くとすれば、弦楽器の人数。第1ヴァイオリンが12人(だったかな?)は少なすぎた。プロのオーケストラでも16人とか18人は使うのに、管楽器に比べて弦楽器の音量に乏しいアマチュアでこれは厳しい。弦楽器の音量がもっとあればなぁという箇所が、例えピアニッシモのところでも、いくつもありました。アマチュア・オーケストラの慢性的な弦楽器不足の話はよく聞くし、エキストラを入れるより毎回の練習に参加するメンバー重視なのかもしれない(それは正しいことだし良いことだと思う)けど、なんとかもっとたくさん座って欲しかったな。こんな素晴らしいブルックナー弾く機会なんてめったにないんだもん(プロでも)。(参加しなきゃ)もったいないよ。

金山さんの指揮も、決して極端なことをやらずに自然に任せて滔々と流れる音楽。金山さんってマーラーよりもブルックナー指揮者なんじゃない?
金山さんとオーケストラ・ディマンシュには超ぶらう゛ぉーー。秘かな心の裡を独白すると、昨日のN響より心に来たかも。


♪♪
オーケストラ・ディマンシュの次の公演は、第6回定期演奏会が来年の4月12日、すみだトリフォニーホールです。
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by zerbinetta | 2014-09-28 23:47 | アマチュア | Comments(0)

まったりと睡眠の時間 小泉/都響 ブルックナー2   

2014年9月19日 @東京芸術劇場

エロード:ヴィオラ協奏曲
ブルックナー;交響曲第2番

鈴木学(ヴィオラ)
小泉和裕/東京都交響楽団


三浦さんのあとは、都響です。ブルックナーの交響曲第2番。ブルックナーの交響曲は、0番や00番はほっといて、今まで2番以外は全部聴いたので、ついに今日、わたしのブルックナー・サイクルが完成です。初稿はまだだよ、なんてブルヲタさんたちに言われなきゃですが。。。

最初にエロードさんのヴィオラ協奏曲。エロードさんって、バレエ・ファンにはお馴染みの「リーズの結婚」の作曲者かと思ったら、1936年ブダペスト生まれでウィーンで活躍している作曲家でした。独奏は都響のトップ、鈴木さんです。鈴木さんって何となく外国の人に見えますね。遠くから見ているからかしら(しかも目が悪い)。
エロードさんのヴィオラ協奏曲は最近の作品。ですが、調性的で3和音が響く仄かにロマンティックな曲。とても聴きやすくてきれいな音楽。ヴィオラとオーケストラの協奏曲ってヴァイオリンに比べて少ないし、普通に聴きやすい曲があまりないので、空白を埋める曲として良いのではないかしらんと思いました。日陰者のヴィオリスト(びよりすと)さんたちには、音楽会に普通にかけられるレパートリーが増えて良いことだし。せっかく、優秀なヴィオリストってたくさんいるのに、オーケストラの協奏が、ヴァイオリンの人とのモーツァルトやヴィオラよりオーケストラが目立つ「イタリアのハロルド」だけじゃ悲しいものね。かといって、優秀なヴィオリストの台頭により最近書かれるようになった前衛的な作品だと、「そんな曲は特別な音楽会でやってブラームスの交響曲と一緒に定期でやるな」って言われかねないしね(実際にそういうこと言う人いるらしいんですよ〜〜嫌ね〜〜)。エロードさんの曲は、ヴィオリストとお客さんのどちらも幸せにする曲ではないかと思います。たくさんのヴィオリストに弾かれて重要なレパートリーのひとつに定着すればいいな。
でも、こういう美しい音楽で、初めて聴く、まだ聴き慣れない音楽は、眠気を誘うのも事実みたいです。協奏曲と言ってもヴァイオリンのみたいに派手でなくやっぱりヴィオラですから。わたしの周りの人みんな寝てましたw鈴木さんの演奏とても良かったし、良い曲だったのにもったいな〜い。

ブルックナーの交響曲は、実は正直なんだかよく分かりませんでした。わたしは、ブルックナーに対して強い思い入れはないし、CDでもこの曲はほとんど聴いていなかったので(わたしのブルックナーは交響曲第4番からです)、この曲への愛も理解も足りないせいだと思うのだけど、未熟な筆致で書かれた素人作家の小説みたいで、話があっち行ったりこっちに来たり、わたし、今どこ?みたいな。オーケストラは誠実に演奏してたと思うんです。小泉さんも、なにも足さず何も引かず、楽譜をあるがままに。多分そこがいけなかったんじゃないかな。後期の作品ならまだしも、構成がゆるいと思われるこの曲は、何か仕掛けた方が良いのでは、と。まあ、わたしにブルックナーは語れませんが。。。多分合ってると思う。小泉さん、初めて聴くのにごめんなさい。
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by zerbinetta | 2014-09-19 23:58 | 日本のオーケストラ | Comments(0)

心地よい運動的に 都民交響楽団第117回定期演奏会   

2014年3月2日 @すみだトリフォニーホール

ワーグナー:「パルジファル」より第1幕への前奏曲、聖杯の騎士の行進、聖金曜日の音楽
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」

末廣誠/都民交響楽団


都民交響楽団が好きです。高い志を持ってしっかりと練習してくるところがいいし、だから、ひとりひとりがちゃんと音楽を知っていてまとまってると思うんですね。もちろんいろんな考え方があるんだけど、短い練習期間でまとめるのはー〇〇専門オケみたいに同好の士が集まってる場合は別にしてー技術的には弾けるようになるんだけど、個々、音楽を理解できていないまま(頭では理解できていても弾き慣れていないのでニュアンスまで表現し切れていない)弾いているみたいなことが(プロでさえも)よくあるので、わたしは練習重視派。普段の練習から楽しいと思うし。都民交響楽団は、そんな練習の延長で本番に望む感じ(と言っても練習のままという訳ではなく本番でしかない一期一会の音の生まれる瞬間がある)なので安心して音楽を聴くことができる。もっと上手いアマチュアのオーケストラもあるけど、なぜかわたしは都民響さんのファン。(と言いつついろんなオーケストラがそれぞれ好きなんですけどね〜)

今日は、「パルジファル」からの音楽とブルックナー。「パルジファル」は長くてつまらないので(ワグネリアンの方ごめんなさい。ワーグナー分からないんです)、わたしには抜粋がちょうど良い。物語はアレだけど音楽は良いからね〜。ワーグナーにしては薄いオーケストレイションで、ドビュッシーさえも彷彿させるような前奏曲。遅めのテンポで、緊張感を維持しつつ、神聖な雰囲気を見事に出していて、プロでもなかなかないようなステキな演奏。弱音も思いの外、繊細できれいだし音楽の奥行きの深さが感じられる。前奏曲のあとは「聖杯の騎士の行進」「聖金曜日の音楽」と続けたのだけど、これってアバドさんの録音と同じ感じ(アバドさんの方にはもう少し音楽が加わっていましたけど)。「行進」は、もう少し迫力が欲しかったけど、「聖金曜日の音楽」の波打つような高揚感は見事でした。

ブルックナーもとても素晴らしかった。このレヴェルの演奏だとアマチュアでも指揮者の音楽を語れる。末廣さんのブルックナー、律動するビート感がとても心地良いんです。この交響曲第4番って演奏によっては退屈になるんだけど、今日の演奏では、音楽が心臓の鼓動に同調して血液が体を巡るように音楽が体中を巡って気持ちがいいの。ビートといっても’運動的に’と書かれた第1楽章も第4楽章も速い演奏ではないんです。ゆっくりとした歩みの中に、アレグロ的な爽快感があってどくんどくんしながら流れるんですね。これは歩くような第2楽章も同じ。拍があるから音楽が停滞しないで一歩一歩歩いていけるんですね。この、ビートを持ったブルックナーがとても強い印象に残っていて、わたしの中で今のところ1番のハイティンクさんとロンドン・シンフォニーの演奏とともに、これは消しがたい記憶となるでしょう。
末廣さんの指揮も、彼のブルックナーを示しながら、オーケストラに自発的に演奏させている風があって、オーケストラとの関係が上手くいってるんだなと思わせるものでした。オーケストラもひとりひとり、今演奏している音楽が分かっていて、みんなが同じ音楽を弾いていました。本当に気持ちが良い。
アマチュアなので、どうしてもプロにかなわないところもありました。でも、ホルンのトップはめちゃ上手いし、金管楽器のまとまりも良かったです。音楽的に充実していたし、ブラヴォオオ。次の音楽会も楽しみだわ〜。
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by zerbinetta | 2014-03-02 23:53 | アマチュア | Comments(0)

モーツァルト聴いても頭良くならないよ 飯守、東京シティ・フィル ブルックナー5   

2013年4月19日 @東京オペラシティ コンサート・ホール

モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
ブルックナー:交響曲第5番

菊池洋子(ピアノ)
飯守泰次郎/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

最近、このブログ、音楽会日記+αなのにαの部分ばっかりでちょっと肩身が狭くなっちゃってるんだけど、今日は久しぶりに音楽会。シティ・フィルのブルックナーを聴きに出かけてきました。ブルヲタじゃないのに。しかも交響曲第5番、あまり好きではないのに。なんてことでしょう。
ブルックナー1曲だけだと思ってたら、モーツァルトのピアノ協奏曲も演奏されるのでした。

音楽会が始まる前に,指揮者の飯守さんがピアノ演奏を交えてブルックナーの交響曲第5番の解説をして下さいました。モーツァルトのレクイエムとの類似性のお話は面白かったです。でも、曲の解説は、なんだか自分の世界に入ってるみたいで、順を追って主題をピアノで聴かせてくれるだけでちょっとつまらなかったし、プレゼンテイションの仕方にひと工夫必要だなって思いました。この音楽がお好きなのは分かりましたが、没入型の演奏になるのかなぁちょっと心配。

モーツァルト。菊池さんの白と黒の艶やかなコントラストのドレスは好き。落ち着いてるけど華やかな感じで、ハ長調の音楽の祝祭的な雰囲気に合いそう。菊池さんと飯守さんのモーツァルトの協奏曲第21番は、この超有名な音楽(第2楽章の甘美な音楽がよく大学生協の食堂でかかってました)をとってもロマンティックに演奏しました。プロフィールによると菊池さんはフォルテピアノも弾くそうだけど、現代ピアノと弾き分けてるのかな、完全に現代サイドの演奏でした。
わたしはロマンティックなモーツァルトは嫌いではないのだけど(ピリオド楽器でのピアノ協奏曲はほとんど聴いたことないし)、今日の演奏はわたしの好みとは全然違ってました。まず、ピアノの音色がなんだか平板でだめ。それに左手と右手がちぐはぐな気もして、リズムが先走っちゃうところもあったように感じました。それに不用意に音が濁ってしまうのも気になりました。第2楽章は、ロマンティックすぎて、なんだかイージー・リスニングみたいな音楽。モーツァルトってこんなだったっけ?モーツァルトは胎教に良いとか、頭が良くなるとか、なんだかそんな、モーツァルトの音の表面の膜を体現したみたいで、モーツァルトってそんな簡単じゃない、もっと真実に近い、心に強い作用をしてしまう音楽なのにって思った。モーツァルトのピアノ協奏曲は、今まで聴いてきたのがピレシュさんだったり光子さんだったりルプーさんだったりするので、わたしの耳が贅沢になりすぎてるのかも知れません。この曲もエマールさんの神がかった演奏で聴いているし。菊池さんって,モーツァルト音楽コンクールで優勝しているのですね。わたしには、あまり合わないモーツァルトだったけど、本当は良い演奏だったのかなぁ。まっいいや、わたしの気持ちはわたしのものだから。オーケストラも残念ながら、貧弱で,特に弱音での弦楽器の艶のなさが気になりました。マーラーとかタコとかそういうアクロバティックな技術が必要な音楽なら誤魔化しがきくけど、モーツァルトのようなシンプルな音楽はオーケストラの本質的な力が直接に出てしまいますね。モーツァルトとハイドンは下手なオーケストラでは聴きたくない。
菊池さんがアンコールに弾いたクルタークとバッハのカンタータ147番をつなげて。これは始まりがとっても良かったので,彼女は、こういう音楽の方が合ってるのかなっても思いました。

飯守さんのブルックナーの交響曲第5番は、熱演でした。基本のテンポが遅くて,緩急を大きく付けた演奏。第1楽章は、第1主題のテンポをブロックごとにいくつか異なるで振り分けていて,これはちょっとやり過ぎ、基調の速めのテンポでいいのにな、そうすれば第2主題の遅いテンポと対比がより付くのにって思ってしまいました。第1主題のテンポが動くのでちょっとこんがらがっちゃった。でも、中声部の弦楽器が歌うところとか、トレモロがとっても印象的に聞こえました。このトレモロ、もっと聴きたいと思ったんですが,出てくるの第1楽章だけなんですね。残念。
第2楽章はめちゃくちゃゆっくり。弦楽合奏の音が厚く流れていて、それにのる金管楽器や木管楽器も一体となってまとまりのある音楽を作っていました。お終いは振りを間違えたんじゃないかと思うほどのゆっくりテンポで、神秘的な天上の体験には至らなかったけど、充実した音楽でした。このテンポで弾ききったオーケストラもよく付いていったって感心しました。緊張が途切れることありませんでしたしね。
続く第3楽章は,速めのテンポで勢いよく攻めます。ただ音楽がくどいですよね〜。主部だけでトリオを含んでるような感じで、いつまでたっても終わりませんもの。終わったと思ったらほんとのトリオだし。
最後の楽章は、第1楽章みたいにカラフルなテンポ設定で幻惑させるのかなぁと思ったら、そうでもなくて良かった。基本的に第1主題は速め、第2主題とコラールは遅めで、ふたつの主題が重なるところは秘かにアチェレランドして多少テンポを戻していました。途中、指揮者が大きくうなり声を上げて指揮してるなぁと思ってたら、金管楽器のコラールが入るところでトロンボーンがひとりぽつんと先に出ちゃってドキリとしたけど、あれは指揮者が妙な間を開けようとしたからかな。でも、大きなミスはそれくらいで音楽を傷つけるほどではありませんでした。一番音楽を傷つけていたのは,客席で始終がさごと音を立てていたおじいさんでしょう。
飯守さんの指揮は,各主題をブロックごとに丁寧に描き分ける(主にテンポ設定を通して)もので、見通しのはっきりしたブルックナーでした。宗教とか精神性とか四の五の言わずに(指揮者の意図したことではないかも知れませんが)、音たちの洪水を楽しませてくれるものでした。ずいぶんと長大な(演奏時間90分くらい?)演奏で、あれこんな音あったのかってブルックナー自身がカットした楽譜をゴミ箱からかき集めてつなげちゃったのかしら、なんて思いました。もちろんそんなことはなくて、何となく音楽が迷子になっていただけですけど。
オーケストラは、ホルンがんばれ、とかテンポ感ずれてるよ、とかホールを味方に付けろ、っても思ったけど,最後まで息を切らさないスタミナには拍手です。もちろん、ホールの響きがいいので、オーケストラがもう少し上手くて,残響をきれいに残す音のしまい方ができれば、とは思いました。ウィーン・フィルとかはやっぱり上手くて、響きのないロイヤル・フェスティヴァル・ホールにお客さんで来るときでも,最後ふわんと響くブルックナーを演奏できますしね。シティ・フィルもせっかくこのホールを本拠地にしてるので、ホールの響きを味方に付ける演奏をすれば,とっても良くなるに違いないと思います。大事なことだから2度言います。ホルンがんばれ〜〜。

この曲に関しては、桁外れな次元の違う演奏を聴いたことがあります。でも、今日の飯守さんとシティ・フィルの演奏もとても心に残る演奏でした。
カーテンコールのとき、飯守さんが小さな花束を持って出てこられたので、あれ、花束もらう方なのに袖でもらっちゃったのかな,と思ったら、すたすたと歩いて行って、今月で退団されるオーボエの市川さんに花束を渡されました。最後の定期演奏会、きっと充実したものになったんじゃないかしら。最後にふさわしい音楽と演奏だったもの。
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by zerbinetta | 2013-04-19 15:46 | 日本のオーケストラ | Comments(0)