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冬の日の幻想 ユフィ・チェ、セルゲイ・ポルーニン 「くるみ割り人形」   

14.01.2012 @royal opera house

tchaikovsky: the nutcracker

peter wright (choreography)

yuhui choe (the sugar plum fairy), sergei polunin (the prince),
sabina westcombe (clara), james hay (hans-peter / the nutcracker),
alastair marriott (herr drosselmeyer), etc.

barry wordsworth / london oratory junior choir, bbc concert orchestra


「くるみ割り人形」を観ると幸せになります。
子供の頃の夢と温かい想い出が詰まっているからです。もちろん家はそんなにお金持ちではないので、クリスマスに大きなパーティーなんてしません。それにわたしの想い出はクリスマスといつもつながっているわけではありません。でも、不思議なことの起こりそうな冬の夜の景色がバレエの舞台と重なるんです。想い出が理想化されて。サンタクロースを信じていた時代に。
わたしがこのバレエ(ピーター・ライトのプロダクション)で一番好きなのは、ドロッセルマイヤーの魔法でクララが小さくなって夢の世界に入っていくシーンと闘いが終わってふわ〜っと青い幕が背景に落ちてくるところ。世界が変わるシーン。多分、大人になったわたしもまだいつかこんな世界が変わることを夢見ているからかも知れません。

音楽が好きです。
チャイコフスキーはもう全霊で音楽を書いてますね。チャイコフスキーのバレエは「白鳥の湖」が好きだけど、音楽は「くるみ」が一番充実してると思います。音楽だけで全曲聴いても全然飽きない。魅力的な曲満載です。今日はワーズワースさんがしっかり手綱を締めてオーケストラを上手くコントロールしていました。さすが経験豊か。それにしてもワーズワースさんっていっつもにこやか。ここまでにこやかな人って滅多にいないよ。

今日の「くるみ」がわたしの最後の「くるみ」になります。そう思ったらなんだかおセンチになっちゃって。しっかり目に焼き付けようと思ったのに、最初から最後まで涙でいっぱい。マチネだし「くるみ」なのでおめかし(コスプレ?)をした子供たちが多くて、わたしの隣にもちっちゃな子(4歳くらい)が座ってたんだけど、最後までちゃんと舞台を観てたね。偉い偉い。大人でもマナーの悪い人いるからね〜。

今日良かったのは、ドロッセルマイヤーのマリオットさん。お肌つやつやだし、ちょっとお姉入ってる、みたいな独特のキャラ。それがなんだか変態チックなドロッセルマイヤーにぴったりなんです。前に観たときは少し違和感を感じたんだけど、今日はおやっいい、と思いました。
クララはウェストコンブさん。ちょっと固かったかなぁ。振り付け足りない(多分わざとそうしてたんじゃないと思う)ところあったし。ハンス・ピーターはヘイさん。ヘイさんはかっこいいと思った。でも、このおふたりはまだまだこれから。将来に向かってがんばって〜〜。
ダンス教師はマクナリーさんで、今日は若い先生。口説くキャプテンのステパネクさんも力が入ったでしょう。茜さんがヴィヴァンディエールにキャスティングされていたけど、パジュダックさんに変更。兵士はズチェッティさんの代わりに蔵さんが踊りました。今日はキャスト変更が多かったです。アラビアン・ダンスの男性陣は蔵さんと平野さんの日本人のそろい踏み。もうひとりはホワイトヘッドさんで、ブリジッテ=バンヴナーニさんを一瞬落としそうになってドキリとした(よく見てないと気がつかないくらいのミスだけど)。

いや〜引っ張りましたね。金平糖の精は、ユフィさん。まつげにも銀のラメ入れてきらきら〜。似合う似合う、かわいらしい金平糖です。踊りはとても優雅で時間が止まってるみたいでしたけど、ぐいっと引き込むオーラは今日はあまり出ていませんでした。これが出るようになるとプリンシパルかなとも思うのですが。まだかなぁ。
ポルーニンさんも銀ぎら王子がよおく似合って、ってか、こんなに似合う人っていませんよね。ジャンプは相変わらずきれいですごかったです。

というわけで、最後の「くるみ」、堪能しました。

今日の立役者。指揮のワーズワースさん
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花束をもらったユフィさん
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花のワルツの人たち
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スパニッシュ・ダンス
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アラビアン・ダンス 平野さん大変
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チャイニーズ・ダンス
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ロシアン・ダンス
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葦笛の踊りは若手中心
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バラの精のチャップマンさん 久しぶりに見た気が。。
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ヘイさんとウェストコンブさん
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似合いすぎてるユフィさんとポルーニンさん
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by zerbinetta | 2012-01-14 10:01 | バレエ | Comments(0)

蓄積され一瞬に放射される圧倒的なエネルギー タマラ・ロホ、マルグリートとアルマン   

08.10.2011 @royal opera house

- limen

wayne mcgregor (choreography)
kaija saariaho (music)

leanne benjamin, yuhui choe, olivia cowley, melissa hamilton,
sarah lamb, marianela nuñez, leticia stock, fumi kaneko,
tristan dyer, paul kay, ryoichi hirano, steven mcrae,
fernando montaño, eric underwood, edward watson

- marguerite and armand

frederick ashton (choreography)
franz liszt (music)

tamara rojo (marguerite), sergei polunin (armand),
christopher saunders (his father), gray avis (a duke), etc.

- requiem

kenneth macmillan (choreography)
gabriel fauré (music)

lauren cuthbertson, melissa hamilton,
federico bonelli, nehemiah kish, steven macrae, etc.

anssi karttunen (vc)
robert clark (pf)
madeleine pierard (sp), daniel grice (br)
barry wordsworth / rochorus, oroh


ロイヤル・バレエ、トリプル・ビルです。全幕ものの物語バレエが好きで、抽象的な短いのはあんまり観ないと言ってた人が、人が変わったようにバレエ観てます。だってステキなんだもの。感動するんだもん。ますますバレエにのめり込んでいくわたし。無謀にもそのうち踊り出しそう。

今日は、マクグレガーさん振り付けの「リメン」とアシュトンの「マルグリートとアルマン」、マクミランの「レクイエム」です。「マルグリートとアルマン」のリハーサルをこの間観ているので、どんな作品になるのか興味津々。キャストは違うのですが。

「リメン」はサーリアホさんの音楽に振り付けられたモダン・バレエ。この作品を観るのは2回目です。最初、舞台には薄いカーテンが下りていてそこに、数字がくるくると映し出される後ろでダンサーが踊るのだけど、このヴィデオ・デザインは日本人のミヤジマ・タツオさんという方なんですね。このバレエ、15人のダンサーで踊られるのだけど、ストーリーがなさそうでありそうな、まだよく分からないの。そして舞台の照明が暗くて、みんな普段とは違うメイク(というかかえって素に近い)で黙々ときりっと見据えて踊る感じなので、誰が誰だか分かりづらい。分かったのはベンジャミンさんと、メリッサさん、ラムさん。あと、ユフィさんらしき人ともうひとり日本人がいたような。男性ではワトソンさんと平野さん、アンダーウッドさん、マクレーさんは分かりました。でも踊っている最中はなかなか見分けがつかない。まあわたしの顔認識センサーは壊れてる感じなんですけどね。でも、ダンサーの個を敢えて出さないようにしているのかもとは思いました。やっぱり切れがあるのは、ベンジャミンさんかな。実は今日、ベンジャミンさんのレクイエムが観たくてチケットを取った、、、ハズなんですけど、だから、早速ベンジャミンさんが登場したのには嬉しくて涙が出たんですけど(踊り切れてたし)、レクイエムにはキャスティングされてなくてがっかり。違う日だったんですね。
音楽は独奏チェロが大活躍する、シンプルで研ぎ澄まされたような音楽。いわゆる現代音楽なんですけど、歌えるメロディはないけれども、汚い音を使っていないので、聞きやすいです。
カーテンコールのとき、多分あの人日本人、と思って写真とったんですけど、あとでキャスト表を見たら、金子扶生さんだったんですね。応援応援。で、マリアネラさんのお名前も見つけてびっくり。あれれ〜マリアネラさん踊ってたんだ。全然気がつかなかった。。。うううファンなのに。
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うわさの扶生さん
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「マルグリートとアルマン」は椿姫の物語。そしてなんと、リストのピアノ・ソナタに振り付けられてるのです。そしてなんと、オーケストレイションまでされているのです。ちょっと心臓に悪い。
でも、あの有名な椿姫の物語をたった30分ほどの音楽で表現するなんて。しかもピアノ・ソナタは物語ではなく音楽上の形式で書かれてるから、例えば主題の回帰なんてどうするのだろうって思っていたんです。
でも、幕が上がってみるとそれはぜ〜んぶ杞憂に終わったのでした。これ、振り付けたアシュトンさんは天才!! なんと音楽が物語にぴったりはまるのよね。マルグリートの病気を予告する暗い音、回帰する愛、運命の動機。もう見事なまで。リストはこの物語のために作曲したんじゃないかって思うほど。オーケストレイションは蛇足でしたけど。バレエにするには音を補強しないとしょうがないのかな。わたしはなくても十分と思ったけど。

踊りは、大女優タマちゃん。もう水を得た魚というか、全くもって非の打ち所がない。短い間に怒濤のドラマを、演じきったし、踊りも完璧に切れていて、もう凄いったらありゃしない。ぶれないし、回転の切れ味、正確さは目を見張るばかり。そんな技術に支えられて、というかそれ以上にマルグリート自身を演じてみせる。それも内側から。でも、最初は少し抑えてるかなと思って観てたんです。抑えてると言ってもタマちゃんレレベルですから、普通の踊り手さんより何倍も凄いんですけど、敢えて、感情がわき上がるのを全部は表に出さないようにしていたと思うんです。そして最後、病室に駆け込んできたアルマンとの一瞬の愛への圧倒的なエネルギーの放出。星の最後の超新星の爆発みたいに。全てを使い果たしての死。もうありったけの涙を流して声なく泣きました。生ききってしまった。

アルマン役のポルーニンさんは今日がこの役デビュウ。さすがにちょっと固かったかもですね。でも、しっかりと踊れていたのでこれから良くなる予感。楽しみです。アルマンってバカな男だけど、マルグリートが心の底から愛する人だものね。ポルーニンさんにはがんばってもらわなければ。ポルーニンさんって若いから、まだちょっと子供っぽさが残っていて、それがまだ世の中の機微を知らないアルマンに合っているような気もするのね。

でーー問題は、言わずと知れたギャリーさん。この人が舞台にいるといるだけでついうっかり観ちゃう。タマちゃんが回ってるのに、ポルーニンさんも回ってるのに、隅で立ってるだけのギャリーさんに目が行っちゃう。ギャリーさんのブラックホール並みの吸引力は相変わらず凄いわ〜。なんて贅沢な悩み。
アルマンのお父さん、オペラでは、もうとっても身勝手で嫌な親父なんですけど、バレエでは、同じ役だけど、かっこいいから許すみたいな。サウンダーズさんがかっこよかったです。

終演直後のタマちゃん、ポルーニンさん
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タマちゃん、ポルーニンさん、そしてギャリーさん
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手前にサウンダーズさん、タマちゃん、ポルーニンさん、ギャリーさん
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やっと笑顔のタマちゃん、ポルーニンさん
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「レクイエム」は同名の美しいフォーレの音楽に振り付けたもの。フォーレのレクイエムが大好きだから、うっとり聞き入ってしまう。ところで、この曲を歌った合唱、ロイヤル・オペラ・ハウスの合唱団だけど、とっても良かったです。独唱はソプラノがマデレーヌ・ピエラルドさん、バリトンが、ゾウさんが降板で代役が多分ダニエル・グリスさん。おふたりとも、というかこのプログラムを歌う4人の歌手がみんなロイヤル・オペラ・ハウスの若手育成プログラムの人です。どちらの歌手もなかなか良かったです。

音楽が始まると、かさこそと群衆が出てくるのですけど、もうそこから引き込まれる。レクイエムですから、死と救いの宗教的なメッセージが込められてるのだけど、十字架やイェス・キリストの暗示、天使の表徴はキリスト教っぽいけど、文化としてキリスト教が根にあるヨーロッパでは、多分、宗教的というよりもっと普遍的なイメジなんではないかと思うんです。死と救いのメッセージは、キリスト教ではなくても感じ取れると思えるし、宗教に帰依していない今の人たちにも確実に受け取れるものだろうと思います。というより、多義的にメッセージを受け手の捉え方に委ねているところがありますね。両腕を広げて肘から先をだらりと下げるポーズ、なんだかエヴァンゲリオンに出てくる使徒みたいでした(エヴァンゲリオンちゃんと観たことないけど)。

群衆の中から、穢れなき真っ白な衣装の聖母マリアのような人が立ち現れるところは、ちょっと魔法みたい。どこから出てきたんだろうって思っちゃう。今日はその役をカスバートソンが踊りました。すらりと長身に見える(実際にはすごく背が高いという方ではないのですが)カスバートソンさんには適役かも。ただ、少し堅さがあるというか、表情をあまり付けずに踊る役なんだけど、それが黙々と踊ってるように見える部分があって、表情を付けずに表情が出せたらもっと良くなるのになって思いました。ベンジャミンさんは別の回にこの役を踊るようだけど、彼女の踊りは涙が出るほど感動すると聞いていたので、少し物足りなく感じたのかも知れません。椿姫で涙を使い果たしてしまったというのもあるけど。

死んでいく(?)女性役のメリッサさんはとっても良かったです。彼女、今期からソロイストに上がったばかりで、これからが期待できる若手のひとりですね。すごい美人。そういえば、2年前に「アゴン」を観たときに印象が強かったみたいです。それから順調にステップアップですね。春にはジュリエットに抜擢されてるし。

男性陣はキッシュさんが目立たないけど安定感のある踊りでさすがでした。主役のひとりのボネリさんも良かったです。このバレエは音楽がものすごく美しいので、バレエも美しくあって欲しいと願ってしまいます。その意味では、とっても幻想的で美しかったです。リフト多用で空を飛ぶ天使を表しているようなところも面白かったですし。最後は明るい中に消えていって魂が天国に行ったかのよう。とても良いバレエでした。

カスバートソンさん、キッシュさん
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指揮者のワーズワースさん、良い演奏でした
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メリッサさんと後ろにボネリさん
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マクレーさん
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by zerbinetta | 2011-10-08 08:03 | バレエ | Comments(2)

何でここにいるんだろう? ユフィさん @ジュエルズ   

24.09.2011 @royal opera house

emeralds -fauré

roberta marquez, valeri hristov, mara galeazzi, bennet gartside, etc.

rubies -stravinsky

yuhui choe, ricardo cervera, laura mcculloch

diamonds -tchaikovsky

marianela nuñez, thiago soares, etc.

george balanchine (choreography)
valeriy ovsyanikov / oroh


ジュエルズ、2回目です。バレエはなるべく違うキャストでも観ておきたい、という欲望がとどまることを知らなくて。だって、踊る人が違えば全然違ったものになるんですもの。ジュエルズは今回、2組のキャスティングです。前回のキャストはプリンシパルを揃えたオールスターだったのに対して、今日のは少し小粒。プリンシパルは、エメラルドにマルケスさんとガレアッツィさん、ダイヤモンドでマリアネラさんとティアゴさんのペアだけです。あとはファースト・ソロイストやソロイストの人たちが固めます。でも、いいんです。だってわたしマリアネラさん大好きだから。彼女を観るだけでも価値があるというものです。そして、ユフィさんが主役を踊るのも楽しみです。このキャストでの開幕でもあります。

エメラルドはやっぱり難しい演目ではあると思います。ゆっくりとした優雅なバレエなので一見易しそうなのですが、かなり複雑なステップで素人のわたしが言うのもなんですが、難しそう。マルケスさんは、それをとっても大事に丁寧に踊っていました。パートナーのフリストフさんも控えめにそれを支えて、穏やかな雰囲気を醸し出します。マルケスさんって、ときどき書いてるけど、プリンシパルの中ではいろいろ言われることの多いダンサーですが、わたしは結構好きです。圧倒的に上手いというわけではないのだけど、でもやっぱりプリンシパルなんだなぁというものをふんわりと持ってると思うんです。わたし自身、凄いものを観て感動させられたこともあるし。
ガレアッツィさんは、怪我からの復帰。夏にO2スタジアムでジュリエットを踊る予定でしたが、それもキャンセル。というわけでドキドキ。実はこの方、わたしまだ、ちゃんとは観たことがないのです。でも、春に都さん主宰の日本の津波被害のためのチャリティ公演で観てステキな人だなと思っていました。今日は、なんだか抑えてる感じで、前に観た切れはないなぁって感じました。怪我の影響かしら。ゲネプロを観た友達はとても良かったと言っていたので、今日がたまたま遠慮がちな日だったのかもしれません。バレエって同じ人でもほんのちょっとの体調や心の波で踊りが左右されてしまうので、同じ踊り手でも何回か観ないといけませんね。とまたまた散在の方向ですが。。。プリンシパルともなれば毎回安定してステキな踊りを見せてくれるのですが(今日のガレアッツィさんもその基準には達していました)、そこはやっぱり人間、神が下りてきたように素晴らしい日があるのです。それを観てしまうと、それは滅多に観られないことだけれども、もう一度と思っちゃうわけですね。

ガレアッツィさんとガートサイドさんのペア
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マルケスさんとフリストフさんのペア
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ルビーは、ゼナイダさんが踊っていた役をマカロックさんが踊りました。前回のゼナイダさんの踊りが圧倒的にステキで頭に残っているので、マカロックさんには不利なのですが、ぱきぱきした切れで踊ったゼナイダさんに対し、マカロックさんの方は流れる感じ、この曲には切れのあるリズムの方が合うんじゃないかな。でも、彼女も技術的に十分なものを持っているし楽しめました。バランスでちょっとふらついて足をついちゃったけど、そのあとのバランスの緊張が手に取るよう。わたしも一緒にドキドキしちゃった。もちろん上手くいったのですけどね。
で、今日圧倒的に良かったのが、ユフィさん。もう切れまくり。久しぶりにユフィさんの凄さを観た気がしました(いつも上手いんだけど最近大人しかったので)。やんちゃな感じで、はつらつと踊っていて、しかもお顔の表情が凄くいいんです。にこやかに笑ったりすねてみたり、表現力がハンパではない。彼女どうして、ファースト・ソロイストなんだろう。今すぐプリンシパルでもちっともおかしくないと今日は思いました。プリンシパルに上がる日は近いと思いますし、本当にそうなって欲しいです。

真ん中がマカロックさん、右にユフィさん
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ユフィさんとセルヴェラさんのペア
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最後のダイヤモンドは、やっぱりマリアネラさんとティアゴさんでしょう。マリアネラさんの踊りはいつも華やいで幸せな気持ちになります。この演目にぴったり。そして最近わたしの中で注目度が上がってるティアゴさん。いつもニヒルな感じの顔をしてるけど、最近その中にひょうきんだったり、可愛らしかったり、表情を見つけることができるから。それにやっぱり踊りが上手い。この幸せペアは、今シーズンどれだけわたしを幸せにしてくれるでしょう。

コールドの人たち
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セカンドの人たち、真ん中にひかるさんその右に平野さんが見えます
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マリアネラさんとティアゴさん
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by zerbinetta | 2011-09-24 08:14 | バレエ | Comments(10)

大好きなダンサーを観に行く楽しみ   

13.05.2011 @royal opera house

ロイヤル・バレエのトリプル・ビルです。最初のバランシンのものはロイヤル初舞台、2番目のは世界初演です。今日はその初日だったんですね。

ballo della regina
george balanchine (choreography)
verdi (music)

marianela nuñez, sergei polunin,
yuhui choe, emma-jane maguire, samantha raine, akane takada


これはもう空色の背景の明るい舞台。男性はポルーニンさんだけ。あとはみんな女性です。これはもうなんたってマリアネラさんとポルーニンさんでしょう。マリアネラさん、なんだか久しぶりなような気がします。白鳥以来。この楽しい舞台はまさにマリアネラさん向き。本当に楽しそうに嬉しそうに踊るんですから。しかも、難しそうな足技なんかを難なくこなして。ジャンプしてポワントで着地って初めて見た〜。普通にやる技なのかしら? ポルーニンさんも若々しさ満開で良かったです。楽しく見て幸せになってにこにこするそんな作品です。
ユフィさんと茜さんも踊っていました。

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ユフィさん
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マリアネラさんとポルーニンさん、楽しそう
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live fire exercise
wayne mcgregor (choreography)
tippett (music)

lauren cuthbertson, sarah lamb, akane takada,
federico bonelli, ricardo cervera, eric underwood


うって変わって、シリアスな作品。ステージの後ろのスクリーンに荒野の工事現場(採掘現場)の映像が映し出されます。トラックやブルドーザー。で、突然大爆発。そこからバレエが始まります。悲しみに満ちあふれた踊り。さらさらと涙が流れるような音楽。コルレリの音楽を下敷きにしたティペットの音楽は、とっても優しくもの悲しい。そして踊りも。言葉のない、明確な物語すらない踊りでどうしてここまで心に響く悲しみを表現できるのでしょう。何がわたしの琴線を弾くのでしょう。マクグレガーさんの振り付け、ほんとに心を打ちました。短い、20分くらいの作品でしたが、ものすごく充実して、また観たいと思いました。
高田茜さんが、ふたりの女性プリンシパルに混じって踊っていました。とても良かった! プリンシパルの中にあってもちっとも見劣りしませんね。これはほんとに、一気にプリンシパルまで駆け上る夢が実現するかも知れません。

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茜さん
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dgv: danse à grande vitesse
christopher wheeldon (choreography)
michael nyman (music)

zenaida yanowsky, leanne benjamin, melissa hamilton, sarah lamb,
eric underwood, steven mcrae, gary avis, federico bonelli


DGVは、音楽がちょっと退屈でした。だって、ミニマム苦手。。。どうも、ダメなんです。踊りは、あるがままに観ているだけでしたが、こちらは退屈しませんでした。プリンシパルが6人も出ていて出し惜しみないし、メリッサさんやアンダーウッドさんも将来がめちゃ期待できるダンサーですしね。女性では、ゼナイダさんがやっぱり上手かったです。とってもきれいな方なんですが、横顔になるとあっハートの女王だって思い浮かんじゃってふふふ。そして、エイヴィスさん。エロ親父や悪魔だけじゃないんです。背が高いので、最初のリフトで登場のとき、持ち上げられてるメリッサさんが高い高い。鳥が飛んでるようでした。当たり前だけどちゃんと踊りも踊れるのね。さすがわたしが惚れただけの男。ってなに?偉そう?

メリッサさんとエイヴィスさん
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ゼナイダさんとアンダーウッドさん
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そして今日はオーケストラがちゃんとしてました。いつもちゃんとやってよ〜〜。
物語がないのに、心から幸せに楽しくなったり、悲しくなったり。極限までに鍛えられた人間の真摯な踊りってそれだけですごい表現力です。最初のふたつで正反対に振り切れるまで心が揺り動かされちゃって。このトリプル・ビルは見応えあります。また観に行きたいなんて欲求がうずうずと。ダメダメ控えなきゃ。
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by zerbinetta | 2011-05-13 07:31 | バレエ | Comments(2)

ユフィ・チェさんと遭遇   

ロイヤル・オペラ・ハウスに出かけるときは、たいてい、オペラ・ハウスとロイヤル・バレエ・スクールの間の細道、上を見上げると変な形の空中回廊でつながっています、を通ります。この道が一番人通りが少ないんですね。そしてこの道の特典は、ごくたま〜〜に、楽屋口から出てくるダンサーにすれ違うことです。開演前ですから、アンダー・カヴァーで待機してた人が、代役なしということで仕事を終えて帰るところです。人の顔を覚える能力が欠如しているわたしでも、楽屋口から出てくれば、そして体型を見ればバレーのダンサーくらいは分かります。前に、蔵さんとすれ違ったことがあります。ちらっとすれ違うだけで何もないのですが(相手もプライヴェイトな状況ですから声をかけたりはしないんです)、それだけで胸がキュンとする乙女心分かってください。
今日はなんと、ユフィさんとすれ違いました。すらりと背が高くて(160センチくらい?)、黒のパンツに白いシャツ。足が長くてめちゃくちゃスタイルいいんです。私服の彼女めちゃくちゃステキ! 大好きなダンサーなのでドキドキ。ボーイ・フレンドかしら、男の人と親密におしゃべりして、わたしはといえば、舞い上がっちゃいながらも、知らんぷり、通行人Aを装ってすれ違いざま歩いてきたんですけど、気になるのでちらりと見たらふたりでこちらに歩いてくる。角っこのところで、人待つ振りして待っていたらまた近くですれ違えるかなと思ったら、どこかに消えちゃった。ううう残念。でも、とっても心ときめいてうきうきした気持ちになったのでした。

わたし、いつもぼんやりなので有名人とかと街ですれ違っても気がつかないこと多いのですが(友達があとで教えてくれたり)、今まですれ違った中で一番有名な方は、上院議員時代のヒラリー・クリントンさんです。ケネディー・センターの前の工事中の細道で体が触れあう距離ですれ違ったんですけど、あっただそれだけです。あと、リンカーン・センターの近くでフレデリック・フランクリンさんとすれ違ったときはうれしかったなあ。最高にステキな男性ですよ。
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by zerbinetta | 2011-05-09 02:56 | 随想 | Comments(2)

ワンランクもツーランクも上の酔っぱらい   

07.05.2011 @royal opera house

massenet: manon

sarah lamb (manon), rupert pennefather (des grieux)
thiago soares (lescaut), christopher saunders (monsieur g.m.)
claire calvert (lescaut's mistress), elizabeth mcgorian (madame), etc.

kenneth macmillan (choreography)
martin yates / orchestra of roh


マノン2回目です。今日はセイラ・ラムさんとペンネファーザーさんのペア。そしてレスコーにソアレスさんです。
もう今日は最初から全開でソアレスさんのこと書いちゃいます。今日の主役はわたし的にはソアレスさんだったんだもん。新聞か何かの批評でもソアレスさんのレスコー絶賛されてたので期待もあったんです。でも、もうその期待以上。レスコーってお金のことばかり考えてる、っていうか考えなしのダメダメな小悪党だと思うんだけど、ソアレスさんって舞台の上では笑わない苦み走ったいい男なので、合うのかなぁって思っていたら、これが意外や合ったのです。ってか、小悪党ぶりなんかどうでもよくなる2枚目ダメ男。この役、主役のひとりとして見せ場もたくさんあるんだけど、ことごとく完璧に踊っていました。上手いです。そして、例の酔っぱらいのシーン。この間観たセルヴェラさんも上手かったけど、ソアレスさんはもう別格、ワンランクもツーランクも上です。ほんとに酔っぱらってるよう。そして、ここはコミカルなシーンなんですけど、ソアレスさんにコメディアンな気を見つけてびっくり。ニッと笑うところなんて、可笑しいしいい男だし、胸がキュンとなりながら声出して笑っちゃうし。表情仕草ひとつひとつがもう最高なんです。お客さんにもしっかり受けてた。
ソアレスさんの愛人は、カルヴェルトさん。この人も上手でした。なんと、今シーズンからファースト・アーティストに上がった人なんですね。茜さんと同じ。茜さんの強力なライヴァルになること間違いなし。おふたりで互いに刺激し合って、上に上がっていくことを期待します。

このコンビがとっても印象的だったので、先に書いたのですが、主役のおふたりもとっても良かったんですよ。ラムさんの踊りをフルレングスもので観るのは実は初めて。ラムさん美人なので美少女役が似合う。どうしても、マルケスさんとの比較になっちゃうのですが、マルケスさんが子供、何も分からずに振り回されてるのに対して、ラムさんは美少女。で、自分を持ってる。常に自分が今一番欲しいものを手に入れる(ようとする)少女。熱烈な求愛で駆け落ちしたのに、愛に満たされたら、お金が欲しくなって愛を捨ててお金に走る。常に一番だけを見ていて、それを意識的に手に入れる。どちらもほどほどに大切ってバランス感覚がないのよね。後先のない刹那的な考えなし。レスコーとはやっぱり似たもの兄妹。でも、多分、これが普通の解釈よね。マルケスさんのはとっても特別。ファースト・インパクトのせいもあると思うけど、わたしにはマルケスさんの解釈の方が好きなんだけどね。それにしても第2幕の着飾ったラムさん、似合いすぎ。美人は得ね〜。マルケスさんのときは子供が大人の服着てるふうなところあった。
ラムさんの踊りはとってもきっちりと上手い。男性に持ち上げられて宙を歩くように足を動かすところなんて、本当に重力がなくて浮いている感じ。ただ、ラムさん、大柄というわけではないんだけど、普通に身長あるんですね。なので、ジャンプして空中で回転しながらリフトされるというアクロバティックな技、小さなマルケスさんの方に分がありました。
ラムさんのマノンは、人間的。極端な人ではあるけれども、普通に身の回りにいてもおかしくない少女。だから感情表現も豊かでした。兄が殺されて慟哭したり、看守に手込めにされちゃうところは強く抵抗したり、血の通ってる人間でした。だからこそ、最後の愛のパ・ドゥ・デュでは、愛することの救いのようなものが感じられたし、最後は悲しくきちんと悲劇になりました。
ペンネファーザーさんは、おや、最初のソロは固いかなって思ったんです。なんか定規を当てたみたいなきちきちとした踊り。でも、ラムさんと踊っていたときは生き生きとして、この人、女性を立てる踊りが上手いな、リフトがとても上手いなって思いました。でも、後半に進むにつれて、ソロでも踊りが柔らかくなってきて、良かったです。もしかすると第1幕のソロ(マノンに求愛するところ)は、恋の苦手な若者のぎこちなさを表していたのかも知れません。

その他、今日目立ったのは、乞食(もしかしてこの言葉使ってはいけない言葉?だとしたら何というの?)のリーダーのワトキンスさん。この人はこの間、アップル・ストアで踊るのを観て、顔と名前が一致しているので、分かるのです。顔見知りが増えてくると嬉しいし、喜んで応援しちゃう。
今日のムッシュGMは、サウンダースさん。つい最近、iplayerでアリスを観たので、ハートの女王の尻に敷かれる気の弱い王様役を観てるので、ついそっちの印象が出てきちゃうのだけど、お金持ちのスケベ親父の味もぷんぷん。高級娼婦にはユフィさんが前回に引き続いて同じ役で出ていましたが、ひかるさんは急遽降板でした。残念。

ソアレスさんのレスコー、また観たいんですけど、今シーズンはこれでお終い。来シーズンに期待します。この人のレスコーは、わざわざ劇場に足を運ぶ価値ありですよ。

今日は立ち見
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苦み走ったいい男、ソアレスさん
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ペンネファーザーさん
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ラムさん
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by zerbinetta | 2011-05-07 08:53 | バレエ | Comments(0)

自分がわかっていない子供   

30.04.2011 @royal opera house

massenet: manon

roberta marquez (manon), steven mcrae (des grieux)
ricardo cervera (lescaut), bennet gartside (monsieur g.m.)
laura morera (lescaut's mistress), genesia rosato (madame), etc.

kenneth macmillan (choreography)
martin yates / orchestra of roh


マノンです。オペラのマノンは、マスネのもプッチーニ(タイトルはマノン・レスコー)も観たことがあるのです。バレエは初めて。音楽はマスネのものなんですが、オペラのマノンではなくて、マスネの書いた別の曲を集めてバレエの音楽にしています。だからオペラのマノンとは音楽は別物。ストーリーも変えてありました。ものすごくかいつまんであらすじを書くと、
修道院に入るための道の途中で立ち寄った宿屋でマノンは、そこにいた学生デ・グリューと恋に落ち早速駆け落ち。でもお金持ちのムッシュGMに寝返り。ムッシュGMから金を巻き上げてマノンを取り戻そうといかさまトランプをしたデ・グリューは、いかさまがばれてマノンと共に流刑地アメリカへ。マノンが看守に陵辱されているところに、デ・グリューがやってきて看守を刺し殺してふたりで逃亡。ルイジアナの沼地でマノンは死ぬ。(マスネのオペラはアメリカに流刑になる前にマノンは死んでます。プッチーニのはアメリカに行った)
ってこれじゃ味も素っ気もないよね。詳しくはググってちゃんとしたあらすじを読んでくださいね。オペラのとき、マノンを全く理解できなかったんです。マノンっていったいどんな人? ファム・ファタムの人物として小説に現れた最初の人なんだそうですが。
始まりの宿屋のシーンで、舞台後ろの馬車から降りて登場したマノンは、子供? マルケスさん、小柄だし、童顔なので子供に見えます。ファム・ファタムな毒のある女にはちっとも見えない。多分自分でもそう思っていない。純朴な子供。これがこの舞台のキーだったと思います。帰って、調べてみたらまさに、マクミランさんの演出はそこにあったんですね! 19歳のフェリさんが初めてこの役を踊ったとき、ー「私にはマノンがわからない」というフェリに、マクミランは「それでいい。君はマノンをわからなくてもいい」と答えたという。後年になって彼女は「マノンは自分がわかっていない子供」だという解釈に達し、師の言葉が正しかった事に気付いたという。(wikipediaから引用)−
マノンは何も分かっていなかったんです。ただ美しく可愛らしかった。されるがままに男たちに翻弄されてそれが結果的に男をダメにする悪女となる結果になってしまった。無垢というか足りないというか自覚がないままに男たちを振り回し、結局自分も翻弄されるマノン。それが、マルケスさんのマノンだったように思えます。かなり不思議ちゃんな少女が描かれるので、これは踊り手によって全然違う性格の役になりそうです。タマちゃんなんて、そんな自覚のない女の子を演じるとは思えないし。いろんな人で観るのが楽しみです。
マルケスさんのマノンは、マクミランが創造した自分が分かっていない子供です。基本的に受け身。自分の方から何かを主張することはほとんどありません。振り付けの仕方もそんな感じがしました。特に、男たちを翻弄する=男たちに翻弄されてるような、種々のリフティング。めちゃアクロバティックであり得ないリフティングの技。口をぽかんと開けて観てました。小さなマルケスさんがいいように弄ばれてるんですね(実際は、マルケスさんも高度な技で飛んだり回ったりしてるんですけど)。最初の、一目惚れされてさらりと駆け落ちしちゃうところとか、毛皮のコートや宝石をプレゼントされてあっさりと別の男について行っちゃうところなんて、マルケスさんの表情があまりに無垢すぎて、ああ、チョコレイトにつられて知らない人について行っちゃう女の子のようだなと思ったのでした。そういう意味では、彼女はファム・ファタムの対極にあると言えるんですね。唯一、彼女が考えを持ったのが、デ・グリューにいかさまトランプをそそのかして、ムッシュGMからお金を巻き上げて逃げちゃおうって提案したとき。でもこれも、う〜ん、どうしよう、チョコくれたら遊んであげる、くらいの子供のレヴェル。捕まって流刑になったのも、どうしてそうなったのか理解できず、運命を受け入れるだけのように感じました。看守に陵辱されているときもされるがまま。感情がないというか、醒めているというか、結局自分がどうなってるのか分からないのでしょうね。最後のふたりの愛のシーン(パ・ドゥ・デュ)も本来なら、死で成就し浄化されるロマン派的な愛とは感じられず、なんだか、じゃりじゃりとした砂を口に含んだような幕引き。うしろに回想される人物たちが、現実で、ふたりはその世界から振り落とされたあぶれもの、どうしても彼らが幸せな最期を遂げたとは思えないのです。どっしりと重りがお腹に入ったような終わり。そんな世界をマルケスさんは表現していたと感じました。お終いの方になるにつれて糸の切れた人形のような表現は凄かったです。マルケスさんは、今のロイヤル・バレエでもトップクラスの表現力のあるダンサーさんだって見直しました。

デ・グリューのマクレーさんもとっても力強い踊りで良かったです。この人の踊りも切れがありますね〜。純朴な田舎青年って感じですけど、最初のパ・ドゥ・デュの喜びに溢れた踊りは良かったです。
レスコーのセルヴェラさんもとっても良かったです。酔っぱらって踊るシーンもとっても上手かった。ほんとに酔っぱらってるみたい。そして、ムッシューGMのガートサイドさん。この人は性格俳優ですね。将来プリンシパル・キャラクター・アーティストになって欲しいです。このバレエは、男性ダンサーも見せ場が多くて、それにアクロバティックなリフティングもあるから大変そう。でも、ほんと皆さん良かったのです。今回はマノンに注目して観ちゃったのだけど、次回は男の人たちにも目を凝らしたいと思います。

女性では、レスコーの愛人のモレラさんがさすがプリンシパルの踊りでした。音楽でぴたりと止まるリズム感は気持ちよかったです。コミカルなところも上手いし。それから娼館のマダムの大好きなロサトさん。この人は出てくるだけでいいですね。
高級娼婦にユフィさんとひかるさんが出ていました。ふたりはライヴァルというか仲悪い。喧嘩をしてるふたりを観て、このおふたりほんとに仲悪いんじゃないかって心配しちゃいました。特にひかるさん底意地悪そう(ごめんなさい。ひかるさん。そういう役なんだもん)。日本人はあと、茜さんも安い方の娼婦役で出てらしたね。コールドなので目立つ役ではないんですけど、真っ直ぐに上げた足がきれいだと思いました。
さらに、応援してるコープさんが、コールドだけどちょっとだけ目立つ役で出ていたのは嬉しかったです。

このバレエ、名前はないけど出てくる人物が多くて、主役の人たちが踊ってる背景になっているのだけれども、それぞれきちんと役作りがなされていて、舞台の後ろの方でもさりげなくドラマが進行しているのを観るのも楽しいです。ユフィさんの娼婦もひかるさんの娼婦にはめられて、嫌な男の人をあてがわれるもその人がお金持ちだと分かるところりと態度が変わるなんて、このバレエの本質みたいなことが、真ん中で主役の人たちが踊ってる隅っこで運ばれいたりして、いつものことながら細かくきちんと作り込んであります。舞台に出ているダンサーにとってはひとりひとりが主役みたいなものですね。

音楽もとても良かったです。マスネのどの曲をバレエに持ってきたのかは、分からないけど、とても雰囲気に合っていたし、踊りに合っていました。音楽のリズムとバレエのリズムがぴたりと止まるところはほんとに気持ちいい。今日の指揮者のイェテスさんは初めて聴く人だけれども、とても上手な音楽作りでした。この人の指揮でもっとバレエを観てみたいなと思いました。

終演直後のマルケスさんとマクレーさん
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出演者の皆さん、手前側の人がモレラさん、向こう側で手を上げてるのがロサトさん
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指揮者のイェテスさん
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仲の悪いユフィさんとひかるさん、ぶーを浴びていました
後ろのホワイトヘッドさんが悪いやつなのでお約束のぶーです
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マルケスさん、マクレーさんとセルヴェラさん
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by zerbinetta | 2011-04-30 07:37 | バレエ | Comments(4)

バレエダンサーって大変   

23.04.2011 @royal opera house

prokofiev: cinderella
yuhui choe (cinderella), sergei polunin (the prince),
james wilkie, thomas whitehead (cinderella's step sisters)
alastair marriott (cinderella's father),
francesca filpi (fairy godmother), james hay (jester), etc.
frederick ashton (choreography)
pavel sorokin / orchestra of roh


夏のような暑い日、今日はお昼からシンデレラ。お昼の公演なので子供たちもたくさんきていました。今日のシンデレラはユフィさん。日本生まれの韓国人さん。現在ファースト・ソロイスト。わたしが応援してる大好きなバレリーナのひとりなのです。シンデレラは前にも踊っているんだけど、わたしが彼女のフルレングスでの主役を観るのは初めてです。だからとっても期待。そしてステージママとしてはちょっと緊張。そしてまた、今日も始まりに少し焦らされて、キャストチェンジのアナウンスが。ドキリとしたけど、第2幕の求婚者が変わるということで、平野さんがクレジットされていたんだけど替わってエイヴィスさん、ケイさんは替わったのかしら、平野さんは王子の友達に、というそんな感じ。良かったユフィさん無事で。

音楽は今日はとてもゆっくりと始まりました。いつもと同じ指揮者だけど、こんな演奏だったっけ?ちょっとびっくりしましたが、これはいい。踊り手によって音楽変えてくるのでしょうか。それにしてもプロコフィエフ、フェアリーテールのバレエなのに彼らしい重い音楽を付けていますね。金管楽器の隈取り、大太鼓活躍。わたしが好きなのは、第1幕のお終いの方の妖精のワルツなんだけど、ここもチューバがソロで変な音を吹いてるのが好きなのです。チューバの変な音部門堂々の第1位です。ちなみに第2位はマーラーの交響曲第3番の第1楽章真ん中の美しいところ、トランペットの静かなファンファーレに引き続いてホルンのソロが美しい旋律を歌う部分に入る前の経過的な部分。脱線しちゃった。プロコフィエフは、第2幕の12時の時計が鳴るところもいいですね。世界が終わりになるような音楽で。

ユフィさんのシンデレラ、とってもかわいらしい! そして手と足先の表現がとてもきれいで上手。箒とパ・ドゥ・デュ(じゃないって)もステキ。女の子の夢が素直に表現されていました。今日のユフィさんの踊りを観て、わたしはなぜか親しみを覚えたのです。なんでだろう?ってちょっと考えてみました。そして、わたしとユフィさんのシンデレラに共通の下地があることに思い当たりました。子供の頃呼んだシンデレラの絵本、いじめられっ子の物語のマンガやテレビ。わたしたち日本育ちですから(わたしはユフィさんを個人的に存じ上げていないので、彼女が自分自身を韓国人としてみているのか日本人としてみているのか分かりませんし、それはわたしには正直どうでもいいこと。だけど、彼女に意に反して、日本人、ないしは韓国人と書いてしまうことに躊躇いがあるのです)、同じような感覚を持っていて当たり前。子供の頃からの見えない刷り込みに親しみを覚えたのでしょう。ユフィさんの表現するシンデレラが身近なもののように手に取るように分かるのです。それにユフィさんの感情表現の細やかさはとってもステキでした。今まで観た中では一番子供っぽかったです。日本でのシンデレラの描かれ方って子供ですよね。泣いたり気を取り直したり、夢見たり、笑ったり、ほんとに自然でした。第1幕でアグリー姉妹がダンスを習うところ、舞台の隅に座るお父さんのまわりでシンデレラも踊ってみせるのですが、コジョカルさんもヌニェスさんもとても上手に踊るのに、ユフィさんのはぎこちなくて一緒に練習してる感じ。こんなところもそれぞれの踊り手によって役の作り方が違うので面白いです。そうそう、今日のシンデレラには関係ないのですが、コジョカルさんのシンデレラ、箒に縛ったスカーフが箒をとんとんとしたときに落ちたんですが、あれはわざとだったんでしょうか?今日のユフィさんのは落ちなかったし多分落ちたのを観たのはコジョカルさんだけ。でもそのあともとっても自然だったので、アクシデントなのか、わざとなのか、ほんと上手な人は失敗しても失敗に見えないというか、どこまでが演出なのかよく分からないのも凄いところです。
変身したあとのシンデレラも、変身前の素朴さをちょっぴり残しているようで好感が持てました。幸せそうに踊るユフィさん。でもこれが夢の世界の出来事であることを知っているようでした。夢と現実の混じり合う少女の世界、それがユフィさんのシンデレラのような気がしました。

王子様のポルーニンさんは、前にも増して良かったです。今日は本来のペアだったのでのびのびしてたし、ポルーニンさんは若くてノーブル。でもちょっと可愛らしいとこあったりやんちゃなとこあったり。出番が少ないのが玉に瑕ですけどね。

今日はアグリー姉妹が、いつものキャラクター・アーティストさんではなく、ウィルキーさんとホワイトヘッドさん。かっこいいのに、女装とはもったいない。おふたりならではの工夫もされて、また新鮮な感じでした。背丈があまり変わらないのが、残念といえば残念。でこぼこ感が欲しいので。お父さんのマリオットさんはとっても良かったです。このお父さんもそれぞれのダンサーの方が工夫して役を作ってくるので観ていて楽しいです。今日のお父さんは、とっても気弱。お父さんがんばれ〜って叫びたくなっちゃう。
今日、もひとり良かったのが道化を踊ったジェームズ・ハイさん。初めて見るお名前だわって思ったら、なんとまだアーティスト。大抜擢ね。でもこの人、これからぐんぐん上に上がっていきそう。今からつば付けておこうかな。

妖精には秋の妖精で高田茜さんが踊っていました。彼女の妖精は何度も観たけど、踊りが切れててはきはきしててとっても良いですね。ステキです。妖精ゴッドマザーはファースト・アーティストのフィルピさんでした。比べちゃうのは酷なんですけど、やっぱりこの間のモレラさんの方が貫禄ありますね。ゴッドマザーが先導して踊って、それを四季の妖精たちが繰り返して踊るというシーンがあるので比べられるんですけど、プリンシパルのモレラさんは、他の妖精たちより上手で切れがあるのが見て分かるんですけど、フィルピさんの場合は、みんな同じように感じちゃう。もちろん、比べること自体があまり意味のないことなんですけどね。
比べるといえばユフィさん。わたしの観たシンデレラの中ではやっぱり一番おとなしいかな。例えば箒のシーンで片足を横からすっと上げるシーンがあるんだけど、コジョカルさんはもう垂直にさっと上がるのに比べちゃうとユフィさんはそこまで足が上がらない。でも、比べる相手が悪いよね〜。わたし観たの、コジョカルさんだし、ヌニェスさんだし、都さん。この人たち、プリンシパルの中でも特別な人たちだもの。ただ、プリンシパルに上がるのって、今度は常に同じプリンシパルの人と比べられるので大変なことだと思う。それでも、ユフィさんにはプリンシパルに上がって欲しいし、近い未来にきっと上がってくれるだろうと期待しています。まずは来シーズン、リーズの結婚やロミオとジュリエットで主役デビュウしてくれないかなぁ。

ユフィさんの1日。バレエダンサーってたいへ〜〜ん。

華やかな舞台
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四季の精たち、一番奥に茜さん、平野さんが後ろの奥から2番目
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ハンサム台無し、アグリー姉妹
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ハイさん
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ユフィさんとポルーニンさん
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by zerbinetta | 2011-04-23 04:59 | バレエ | Comments(2)

コジョカルさんらしいシンデレラ   

16.04.2011 @royal opera house

prokofiev: cinderella
alina cojocaru (cinderella), sergei polunin (the prince),
jonathan howells, alastair marriott (cinderella's step sisters)
bennet gartside (cinderella's father),
laura morera (fairy godmother), paul kay (jester), etc.
frederick ashton (choreography)
pavel sorokin / orchestra of roh


お久しぶりのシンデレラ。なぜか最近、ロイヤル・バレエ、シンデレラを多くやってるのよね。昨期は冬と秋と2回、そして今年の春。というわけでまたまた観てきました。まだ観ていない、コジョカルさんやタマちゃんを今回は観に行く予定です。今日はコジョカルさん。怪我が心配で、会場に着くまでドキドキするんだけど、キャスト・チェンジを知らせる細い紙がキャスト表の横にあってドキリとしたけど、キャスト・チェンジは王子様でした。ここはがっくり来るところだけど、代役はわたしの王子様、ポルーニンさんなのでかえってラッキーかも。怪我のペンネファーザーさん早く治してくださいね。
いつもなら時間通りに暗くなって始まるんだけど今日はなかなか始まらない。そしてアナウンス。どきっ。キャスト・チェンジ? そう、確かにキャスト・チェンジだったんだけど、第2幕の脇役の方。どなたが替わられたのか聞き取れなかったんだけどね。

コジョカルさんのシンデレラ、まさに期待通りでした。白鳥のときはちょっと抑えてるな、いつもより切れがないかななんて感じたんですけど、今日は体が切れていました。コジョカルさんはこういう細かな技の多い踊りが得意そうです。踊りがコンパクトで、回転も速いし、足技の上手さは驚異的。それに言葉はないけど言葉で語りかけられてる感じがとっても良い。箒とのパ・ドゥ・デュ(?)はもうさすがでうっとり。白鳥よりもこちらのバレエの方がコジョカルさんらしさを発揮できそう。とっても控え目で内向的なシンデレラ。
王子様は出番が少ないけどでもやっぱり王子様なんです。ロイヤル・バレエで一番若いプリンシパルのポルーニンさんはわたしにとって王子様だし、王子様役にぴったり。でもこのバレエ、王子様の活躍が少ないんですよ〜。ちょっとがっかりです。ポルーニンさんにはもっとたくさん踊って欲しいのに。それにしても、練習では組んだことあると思うけど、急造ペアなのに、きちんと踊れるなんて凄い。だって、お互いに完璧に信頼していないと危険だし、ミリの単位で狂っただけで、合わなくなっちゃいそうなのに。実際手の離し方を迷ってると思ったシーンもあったけど(勝手な思い込みかも)、でもほぼ完璧なパートナーシップでした。

今日目に付いたのは、いつも目に付くアグリー・シスターズではなく、あっとっても良かったんですよ彼女ら、そのアグリー・シスターズのお相手になる凸凹コンビのガリー・エイヴィスさんのさりげない上手さと小柄なオンディヴィエラさんは貴重なダンサーだな〜と思ったことでもなく、ほんとは蔵さんを観たかったけど、ケイさんの道化の上手さでもなく、大好きなガートサイドさんのお父さんです。かなり役を作っていたのは好き嫌いの分かれるところだけど、少し滑稽で自分の言いたいことをはっきり言えない感じのお父さんでした。今、ファースト・ソロイストの人だけど、キャラクター・アーティストで成功しそう。今まで、何回か観たけれども、何を踊っても上手いんですね。演技力あるし。タイボルトが一番かっこよかったけど、ウィンター・ドリームでの哀しく滑稽な役がとても印象に残っています。

妖精たちは、妖精ゴッドマザーのモレラさんやっぱり貫禄ありますね〜。上手いです。四季の妖精の人たちもそれぞれ上手かったんだけど、特に目を引いたのは、夏の妖精を踊ったメリッサ・ハミルトンさん。腕が長くて、とっても柔らかいの。凄いきれいな動き。彼女も昇進が期待されるひとりですね。今シーズンからソロイスト。そして、ユフィさん。今日は切れがありました。今度、シンデレラを踊るので楽しみです。

あっそだ、もうひとつ忘れちゃいけない、ソロキンさんのオーケストラ、とっても良い演奏でした。いつも手を抜かずにこんな演奏してくれればいいのに。音楽あってのバレエでしょ。
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by zerbinetta | 2011-04-16 01:56 | バレエ | Comments(0)

白鳥の湖って夏のお話だったのね   

12.03.2011 @royal opera house

tchaikovsky: swan lake

tamara rojo (odette/odile)
carlos acosta (siegfried)
gary avis (rothbart)
alastair marriott (the tutor)
laura morera, deirdre chapman, bennet gartside (pas de trois)
leanne cope, emma maguire, romany pajdak, sabina westcombe (cygnets)
hikaru kobayashi, itziar mendizabal (two swans), etc.

anthony dowell (production),
marius petipa, lev ivanov (choreography),
boris gruzin / orchestra of the roh


白鳥の湖って夏のお話だったのね。これが今日の発見です。だって、冬だったらあんな軽装で狩りに行ったら凍え死んじゃう。日本には白鳥は冬しかいないけど、ロシアは反対に夏しかいないのよね。
白鳥の湖、体調不良で1回飛ばしで2回目は、タマちゃんとカルロス・アコスタさんです。あっタマちゃんはタマラ・ロホさんね。タマちゃんは凄く上手いという評判だったのでとっても期待していました。アコスタさんもめちゃ踊りきれいだし。前回おふたりをジゼルで観たときは、とっても観づらい立ち見の席で(あっ立ち見の席でももうこれで10ポンド!って言うくらい素晴らしい席あります)ストレスを感じていたので、あまりよく観てなかったのです。今日は仕切り直し。といっても安い上の方の席だけど。でも舞台全体はきれいに見える席だからストレスありません。

今日は白鳥の湖のお話のことはおいといて、ダンサーのことだけ書きましょう。白鳥の湖はまだ観に行くし、それより何より、今日は踊りに感動したんだもん。それだけタマちゃんとアコスタさんのダンスは凄かった。完璧でした。まずアコスタさん。この人の踊りは本当にきれい。ジャンプは高いし、足はピンと伸びていて、どんな難しい着地もぴったりと止まる。驚異的です。回転も速くて、もう圧倒的に観ていて気持ちがいい。この人の踊りを生で観られるなんてほんと幸せ。
そしてお目当てのタマちゃん。この人もアコスタさんに負けず劣らず上手いっ!なんて言うかバレエ的運動神経がとんでもなくいい感じ。コジョカルさんも凄いんだけど、彼女が線が細くてガラス細工的、踊りの動きがグラディエイションがかかったみたく連続的なのに対して、タマちゃんは、小柄だけれどもバレリーナとしては少し丸みがあって(でも実際見ると普通の人に比べるとめちゃ細いと思うんですよ)、しっかりした強さを、たくましさを感じるの。そして、動きの中の決めの瞬間瞬間ぴたりと止まって小気味よい。もちろん、感情表現もとっても上手い。オデットのときの悲しみに包まれてる感じ、人から白鳥に変わるところの上手さ。ゆっくりとした踊りでも軸が全くぶれないので、安心して気持ちをまかせられる。第2幕のオデットの踊りは心がしびれるくらいにうっとり。そして悲しい。最後悪魔に引力で引かれるように王子から引き裂かれていくシーンは、ほんとに自分の意志で動いてないみたい。そして最後観客に背を向けて一瞬止まったときの表現力の深さに息を飲み込みました。
それでも、タマちゃんの凄さはオディールにあると思います。冷たくて美しい。人の心を狂わせる魔性的な美しさ。小悪魔というより本物の悪。抗われがたし魅力。そんなオディールを存分に見せつけました。もちろん踊りも完璧。有名な32回転も余裕でくるくる。だけどもっと感心したのは、その前後の踊り。踊りにより表現がとってもとっても上手くて言葉にできないくらい魅力的。こんなに心をくすぐるように誘惑されたら、誰だって恋に落ちちゃう。そして、ついに悪魔の正体を現して、口を大きく開けて高笑い。凍り付くほど嫌な女。オデットからの落差、凄すぎです。女って怖いよ〜。気を付けてね。

タマちゃんアコスタさんのことばかり書いてしまうのですが、でも、忘れては絶対いけないのが、ロイヤル・バレエのバレー・マスターでもあるガリー・エイヴィスさんの悪魔、ロットバルト。この人の存在感ったら、舞台にいるだけで目が吸い付いてしまう。第3幕の、華やかな各国のダンスが踊られている間も、後ろや脇に控えているエイヴィスさんを観てしまって、うっかりダンスが楽しめないの。蔵さんが踊ってたのに気がつかなかったし、あっでもユフィさんのナポリタン・ダンスは華麗でぱっと光りが差したようでした。ユフィさんやっぱいいなぁ。
日本人は他に、平野亮一さんが将軍役(派手な踊りはないけどわりと目立つ役です)、小林ひかるさんが2羽の白鳥のひとりでした。
それから、4羽の白鳥の踊りがめちゃ良かった。ちょっと息抜き的なエピソード・シーンでも手抜きなしなのね。うわっこれいいよ〜って素直に喜べた。応援しているリャーン・コープさんが混じってるのも吉(CLASSICAのiioさんのマネ)。

もうひとつ。前回コジョカルさんとコボーさんのときは、なんとなくしっくりと来なかった音楽。今日はぴたりと合ってました。そして、グルージンさんの音楽作りが少し分かったような気がします。結構テンポを揺らしたり、強弱の表情付けを大きくとってるんですね。有名な白鳥の湖のテーマが速めのテンポで、強奏されるときは思いっきりマルカートで、ぐいぐいと引っ張っていくような音楽でした。でも曲によってはかなりゆっくり目のテンポにしたり、このバレエ作品に付けられたチャイコフスキーの最高級の音楽を、音楽的にも自立的にしっかり聴かせようという意志に満ちていた演奏だったと思います。

タマちゃんの白鳥はもう1回観に行く予定。こんなステキな舞台がまた観られるなんて、なんてわたしは果報者なんだろう。
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by zerbinetta | 2011-03-12 22:16 | バレエ | Comments(0)