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マッケラスさん大丈夫?   

mozart: symphony no.32
mozart: piano concerto no.20
elgar: symphony no.1
lise de la salle (pf), charles mackerras / po @royal festival hall


音楽会のプログラム。フィルハーモニアはチケットとは別売なんです。ロンドンシンフォニーはただ。ロンドンフィルハーモニーも別売です。で、フィルハーモニアはなんと350円(3.5ポンド、わたしはポンドでお給料をもらって生活してるので1ポンドだいたい100円感覚です)もするんです。他のは250円とか300円なので高いんです。といわけで、このブログを始めた目的のひとつはプログラムを買わなくても記憶に残るからっていうせこせこな理由もあったんです。いったい、フィルハーモニアの音楽会はいつも600円くらいの席で聴いてるんですけど、そんなこんなで前回、高いと思って買わなかったんだけど、今回はソリストのことが知りたくて買ってみました。そしたらなんと、このプログラム、季節版で冬のシーズンは11回の音楽会のプログラムがまとめてあるんです。お買い得。なぁんだ、安いじゃん。
今日の指揮者、マッケラスさんはだいぶ前にモーツァルトの初期の交響曲のCDが出たときラジオで聴いてとおってもステキだと思っていたのです。期待期待。さて、マッケラスさんは思ったよりもお年寄り。手が震えてスコアをめくるのにも苦労してたりして。大丈夫かなぁって思ったんですけど、音楽は全然。溌剌としてました。やっぱりマッケラスさんのモーツァルトはステキです。でも、びっくりしたのは2曲目のピアノ協奏曲。仄暗い音で始まった音楽はわたしの心臓をどくんと打ち、不安な気持ちを揺さぶります。わたしの気持ちの深い奥の暗闇を揺すぶります。これからどんな音楽が続くのでしょう。モーツァルトのこの短調の協奏曲ってこんなに深い情感を持っていたのね。普段CDでいい加減にしか聴いていないことがばればれです。ピアノはいたずらに劇的に流れることなく、むしろ静かな情感を湛えて弾かれたのはオーケストラとバランスが取れてステキ。若いきれいな人、そしてフランス人、最近フランスびいきなわたし、ふふふ、いいねっ。ってまだ二十歳そこそこ?うわん。末恐ろしい。
エルガーの交響曲はどうかなってちらりと心配だったんです。だって、マッケラスさんおじいさんだら。でも、さすが、この大曲を雄大に鳴らしました。さすが自分の国の音楽だけあって、会場も熱い。音楽を前に矍鑠として。プロですね。わたしも歳をとってもかっこいい人でいたいです。縁側でのんきな茶飲み生活なんかを夢想してる場合じゃないっ。

by zerbinetta | 2009-02-12 08:58 | フィルハーモニア

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