2回観て良かった   

10.08.2011 @royal opera house

shchedrin: anna karenina

uliana lopatkina (anna karenina)
islom baimuradov (alexei karenin)
yuri smekalov (vronsky)
svetlana ivanova (kitty), etc.

alexei ratmansky (choreography)
alexei repnikov / orchestra of the mariinsky theatre


昨日に引き続きまたアンナ・カレーニナ。結論からずばり申しましょう。バレエは2度は観るものですね。昨日はよく分からなかった物語も今日はすっきり。そして、ロパートキナさんの凄かったこと。ロパートキナさん、長身だし手足が長いので踊りがとっても映えるのです。シルエットがとてもきれい。踊りの質は、昨日のヴィシニョーワさんと甲乙付けがたいのですが、この演目は、動きがモダンダンス系なので、持って生まれた身体の線の美しさで、長い手足のロパートキナさんに分があります。わたしの素直な感想は、昨日の素晴らしい公演に輪をかけて良かった、です。でも実はこれ、フェアな感想ではありませんよね。今日は2回目、理解の深度が深まっているのですから。

ロパートキナさんは、ほとんど演じません。でも、最小の仕草と踊りで見事に心の裡を現していきます。ストイックなまでに美しい。無駄が無く切り詰められたものの凄さを感じさせます。最後の表現は心が壊れていく様を見事に表現したヴィシニョーワさんの方が好きだけど、ロパートキナさんも静かな狂気を湛えていました。それにしてもこの演目、二人の類い希なダンサーで観ることができて幸せです。ついでに、シルヴィ・ギエムさんで観たらどうだろう、ロイヤル・バレエで演ったらまた違うものになるんではないだろうかって妄想もたっぷり。そうそう、最後、ロパートキナさんがステージ上で倒れて幕が下りるのだけど、幕が下りてしばらくの間、彼女ずうっとそのままでいました。幕の間に隙間があってサイドの客席から見えちゃってたんですね。彼女が起き上がったのは、幕がきちんと閉じられてから(わたしはかなりサイドにいたのでちらりと見えました)。最後までしっかりと演りきるプロ根性を見たような気がします。

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カーテンコールの最初はまだまだ役に没入していました。人生を生き切った感じ。最後は立ちゆかなくなって自殺するのだけど、本当に彼女(アンナ)は不幸せだったのか。自殺を含めて自分の意志で生きてきたひとりの女は、もしかして幸せだったのではないだろうか、そうは言えなくても、心は満たされていたのではないだろうかと、ずしりと考えさせられました。今はもうトルストイが考えていたほど純朴な時代ではありません。幸せな家庭もさまざまです。幸せと不幸せの間すら曖昧なのかもしれません。シチェドレンが、この物語をバレエにしたとき、キチイの物語を大胆に省いたのは、今の時代へのアダプテイションという意味で成功していると思います。

キャストは、他に、キティがイワノワさん、アンナの息子がドゥナエフくんに替わった以外はほぼ同じです。わたしのまわりでは、昨日の時点で良かったけど1回見ればいいや、という意見が主流でしたが、わたしは2回観てほんとに良かったと思ってます。

今日の少年たち
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イワノワさん、若く見えるけどベテラン
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ロパートキナさん
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バイムラドフさん、ちょっと好きかも
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スメカロフさん
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ロパートキナさん
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by zerbinetta | 2011-08-10 16:28 | バレエ

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