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トルティーヤ売ってるおじさんかと思ったら ロイヤル・バレエ・リハーサル   

28.02.2012 @clore studio upstairs, royal opera house

ロイヤル・バレエのリハーサルを観に行ってきました。今日はクロア・スタジオという小さなリハーサル室です。オペラ・ハウスは音楽が聞こえていたので、CDでも流しているのかなって思ったら、フィガロの結婚の上演中でした。フィガロの人が、重いけど堂々とした声で歌ってて、なかなか貫禄あるなって思いました。
リハーサルの方は、三々五々関係者が集まってきます。今日はメリッサさんとペネファーザーさんが、ロミオとジュリエットのリハーサルをします。メリッサさんは今回がジュリエット・デビュウ。まだ、ソロイストの方です(今日もらった紙には、ファースト・ソロイストとなっていたけどまだ昇格してませんよね?)。メリッサさん、いつも舞台で観るよりも華奢な感じで、特に上半身はほっそり。でも足はしっかり筋肉付いていましたね。ペネファーザーさんは、腰にサポーターを巻いていて、大丈夫かなぁって思いました。メリッサさんの稽古にパートナーとして参加という形で、リフトとかは免除してもらっていたから負担は重くなかったと思うけど。その他、ピアニストの人、司会をする人、あれ?トルティーヤを売ってるおじさん??と、今この場に最もふさわしくないと思っていた人が、今日のコーチのアガザノフさんでした(きゃーごめんなさーい)。アガザノフさん、プリンシパル・ダンサーを専門にコーチする偉いコーチの人だったんですね。

今日は、パーティー会場の裏で初めてロミオとジュリエットがふたりで会うシーンと、第3幕のベッドルームでのパ・ド・ドゥのリハーサルです。音楽が聞こえた瞬間から涙が出そうです。
リハーサルは、とても細かく丁寧というか、微に入り細を穿ち、よくまあここまでと思うくらいしっかりとやります。こういうのを観ると、バレエ・ダンサーたちはにこやかに踊りつつ、もの凄い細かな注意を払って練習して踊っているんだな、と驚嘆すると共にそれをこなしてしまうことに尊敬の念を拭えません。あの感動は、信じられないくらいのリハーサルから来てるんだなと。今日は、主にメリッサさんに稽古を付けていたんですけど、これがロール・デビュウとなるメリッサさんだって、もうしっかりと躍り込んでいるようだったけど、アガザノフさんはだめ出しをして、さらにさらに表現に磨きをかけていきます。メリッサさんがかわいそうになるくらいに。わたしだったら逃げ出しちゃいそうなくらいに。絶対ダンサーの人たち、陰で泣いたり、ゴミ箱蹴っ飛ばしたりしてるよ。主役を踊る方たちって、ほんとこういう厳しい練習をたくさんしてきてるんですね。でも、それだけではきっとダメで、お客さんを感動させるには、深い読みや役への同化など、内面的にも突き詰めていかなければ、そしてそれがきちんと表現されなければダメなんでしょう。アガザノフさんは、メリッサさんに考えさせるように仕向けて、どうすればそれが表現できるか、ヒントを与えつつ形を作っていっていました。
それにしても、トルティーヤを売ってるおじさん、と思っていたのが、まさかの熱血指導。自分で踊って見せたり、なんとメリッサさんをリフトしたり、熱い熱い。さすが、教師として何十年も指導している方です。
それにしても、こんな真剣な厳しいリハーサルを見せてくれるロイヤル・バレエは太っ腹だなぁ。リハーサルのチケット、取るのはとっても難しくって、今回たまたまリターンが出たときに買うことができたんだけど、リハーサルは是非また観に来たいな。そして、本番もとっても楽しみになってきました。

by zerbinetta | 2012-02-28 06:40 | バレエ

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