圧巻のウィグモア・ホール・デビュウ プロハスカ 「セイレーンの歌」   

04.03.2012 @wigmore hall

debussy: la mer est plus belle
haydn: the mermaid’s song, hob.XXVIa/25
lawes: slide soft, you silver floods
schubert: der fischer, D 225; am see, D 746
szymanowski: song of the waves; dance from songs of a fairy-tale princess
mahler: phantasie aus don juan
wolf: nixe binsefuss
schumann: die meerfee
mendelssohn: schilflied
schubert: des fischers liebesglück, D 933
fauré: la fleur qui va sur l’eau
honegger: chanson des sirènes; berceuses de la sirène from trois chansons de la petite sirènes
dowland: sorrow, stay, lend true repentant tears
dvořák: song to the moon from rusalka

anna prohaska (sp)
eric schneider (pf)


わたし、歌のリサイタルはあまり聴かないのです。でも、今日は、ナタリー・デセイさんのウィグモア・ホール・デビュウだしってそのチケットは取れなかったんだけど、その前にプロハスカさんの短いリサイタルがあったのです。プロハスカさんは、去年、ベルリン・フィルが来たときに、彼らの室内楽の音楽会でシェーンベルグの弦楽四重奏(歌付き!)を歌ってとっても印象に残ってたんです。まだ20代の若手。ウィグモア・ホールの紙の冊子に彼女の名前を見つけたとき、日曜日の夕方の短いリサイタルだし、デセイさんも取れたらついでだなと思ってポチッとしたんです。

プロハスカさんも今日がウィグモア・デビュウ。結論から先に言いましょう。素晴らしかったです。まわりのお客さんも、驚いていた様子。誰これ?と経歴を改めて見ていたり。わたしは、彼女の歌がいいことは知っていたので、ちょっと鼻高々だったんだけど、正直、ここまでいいとは思ってなかったんです。なのでわたしもびっくり。

リサイタルは珍しく、本人からの言い訳で始まりました。体調が悪く、直前に行われる予定だったリサイタルはキャンセルしたこと、でもこのウィグモア・ホールでのリサイタルは、ピアニストの仕事のこともあるし、云々と冗談も添えて。曲の合間に水を飲むなどして確かに喉の調子は悪かったのかも知れないのですが、歌からは全くそれは感じることはできませんでした。もしかすると調子がよいときは、これ以上の歌を聴かせてくれたのかも知れないけど、これ以上って、どんな?

プロハスカさんって、背が高いんですね。小柄な方だと勝手に思っていたのでびっくり。そして人魚を思わせるようなシルエットの緑色の(濃い青だったかも?)衣装がステキ。あとで気がついたんですが、今日のリサイタル、水、海、人魚関連の歌を集めていたんですね。いろんな歌が雑多に並んでるカタログ集みたいなリサイタルだと思ったら、そんなつながりがあったなんて。センス良すぎ。去年に同名のCDを出しているのですね。歌ったのはそのCDとほぼ同じ歌のようです。順番は違うけど。

それにしても歌はほんとに良かった。歌曲のリサイタルに慣れていないわたしは、楽しめるかなって思っていたんですが、全く杞憂。時代も作風も全然違うそれぞれの歌を自然にあるがままに歌い分けて、どの歌も無理がなくしっくりしてる。彼女の音楽性の広さを感じさせました。ただ、わたしの方に問題があって、体調不良のせいで途中記憶がなくなっているのです。自分では全部ちゃんと聴いていたと思っていたのだけど、覚えていない歌があるのです。ごめんなさい。
圧巻は最後の、ルサルカからの「月に寄せる歌」。しっとりととろけるような美しい歌で、しみじみと感動しました。感動しましたという言葉があまり好きではなく、このブログでもあまり使っていないと思うのですが、この言葉以外にふさわしい言葉が見つからないような気がします。そして、同じような気持ちになったお客さんたちと共感しあえたように思えたのが嬉しかったです。ホールを出るとき、みんな同じような満たされた顔をしていました。
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by zerbinetta | 2012-03-04 01:45 | 室内楽・リサイタル

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