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惚れた♥ グリゴーロ ロイヤル・オペラ「リゴレット」   

17.04.2012 @royal opera house

verdi: rigoletto

david mcvicar (dir)

dimitri platanias (rigoletto)
ekaterina siurina (gilda)
vittorio grigolo (duke of mantua)
matthew rose (sparafucile)
christine rice (maddalena), etc.

john eliot gardiner / oroh


2日連続でオペラ・ハウス。久しぶりにオペラ。リゴレットです。ロイヤル・オペラのこのプロダクション、DVDを持っているのですが、最初のシーンが猥雑であまり好きではありません。だって、男女の裸が。。。ムフフ。観ちゃうじゃないですか。でも残念。裸の男の人は他の出演者の影になって見えませんでした。。。真っ裸でレイプされちゃう女の人の方、何かの象徴になってるんですかね。あとでもう1回出てくるのですが、意味はよく分かりませんでした。

わたし〜〜、ジルダって(感情移入できる役が彼女だけなのでいつもジルダ目線でこのオペラを観てしまいます)、あまりに箱入り過ぎてウブで、あまりに世間知らずで一本気な性格にちょっとついていけないところあったんですね。どう見てもあの男やばいだろう。浮気現場見せられても、自分しか愛してないなんて疑わないし。ただの浮気男だよ〜目を覚ませ〜って思っちゃう。わたしだったらすぐ醒めるね。他の男探す。浮気男を助けるために自分の命なんて差し出さない。そんな男なんて金輪際もう関わらない。去ねよ。
なあんて端から見ていつも思っていたの。
ところがどっこい。

惚れた♥

いやん、グリゴーロさんのマンチュア候ステキすぎる。ジルダじゃなくても惚れちゃう。わたしだってコロリと惚れちゃう。だって、彼の歌う言葉、真実だもの。あとでさらりと翻っても、言葉が生まれる瞬間は、嘘のない真実。彼の言葉はわたしひとりを愛してくれる。だから、決して騙されてるのではない。あの瞬間は本当だったんだから。
グリゴーロさんは、歌に言葉にその真実を与えてくれた。ヴェルディだって、こんなにステキな歌を彼に付けて、決して彼を単なる悪者にしていないように思う。これは、グリゴーロさんの魔法?世界が180度変わってしまった。
なんだか、リゴレットこそ悪者に見えて、娘を箱入りに独り占めにするなんてひどいなんて思って。というか、ほんとの親子じゃないよね、きっと。もうわたしでも絶対、親を捨ててグリゴーロさんについてく。今だって。
それはひとつには、ごめんなさい、リゴレットのプラタニアスさんがわたしに合わなかったのも一因かも。ゲオルギューさんがツイッターで、プラタニアスさんのリゴレットを褒めていたけど(今日の舞台は中継された)、わたしにはどうしても琵琶法師にしか見えなくて(参考画像)。
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もうひとつの理由は、ガーディナーさんの音楽。最初っから金管楽器の合奏が腑抜けてて。。。なんだか、音楽がどよんと停滞しちゃってるのです。遅いというわけではないんだけど進まない。特に気になったのが、第1幕のジルダとリゴレットの2重唱。甘やかな音楽を求めたのか音楽がもったりとして、わたしは甘いアイスクリームは好きだけど、溶けたアイスクリームのような音楽で、歌手もまだ、声が整っていなかった感じで、この表現はちょっときついかなって。フレーズの最後もちょっと溜めすぎ。歌手とオーケストラの音楽もなんだかちぐはぐで、歌を殺してしまってるように思えました。
グリゴーロさんはそんなオーケストラに振り回されず、格の違いを感じさせたのですが、まさにこのオペラ、グリゴーロさんのオペラになってしまいました。脇役のハズが堂々と主役。グリゴーロさんを中心に回っています。嫌な奴のハズなのに。
プラタニアスさんもジルダのシウリナさんも徐々に良くなってきて、終わったときにはなかなか良かったなと思えました。

シウリナさんとグリゴーロさん、ライスさん
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やっぱりこの人。カーテンコールでも主役でした♪
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by zerbinetta | 2012-04-17 10:50 | オペラ

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