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ゲルギー・イン・リハーサル   

23.9.2012 @barbican hall

valery gergiev / lso

ロンドン・シンフォニーのディスカヴァー・デーの午前の部に行ってきました。午前10時のバービカン・センターは閑散として静かで、夜の音楽会の前の空気とは全然違う。のもいい感じ。今日はゲルギーとロンドン・シンフォニーのリハーサル。今晩の音楽会、ブラームス、シマノフスキ・シリーズ第2夜のリハーサル。

午前10時前、ステージでは音出しをしたり、三々五々集まってくる団員。今日はテレビ・カメラのクルーが来ていました。話しているのを聞くとフランスのテレビ・クルーみたい。どうしましょ。雨だからめっちゃ普段着で来てるし。って映る気満々。ってことはないんですよ〜。ロンドン・シンフォニーのドキュメンタリーを撮るのでしょうか。このあと、オーケストラはヨーロッパのツアーに出かけるみたいですね。

ゲルギーのリハーサル、前半にシマノフスキ、後半がブラームスでした。オーケストラも揃ってさあリハーサルとゲルギー登場。とその前に、テレビの人からオーケストラに説明があって(多分撮影のこととか)、ちょっと長かったので出鼻をくじかれて、ゲルギー、上着を指揮台のバーにかけて開始。どんなリハーサルをするのでしょう。

さらりと音楽を流してました。左手はズボンのポッケに突っ込んで、右手だけでさらりと。音楽をさっと1回通してお終いってリハーサルなのかな。しかし、ポケットに手を突っ込むとはやる気ないのかしら、なんて思っていたのだけど、ふうむ、ゲルギー、右手だけでテンポを示すだけで、まず、オーケストラに自発的な演奏を求めているのね(と、あとで気がつきました)。
黙って全部通すのかなぁと思ったら、お終いの方で止めて、最初の方から細かく練習していきます。今度はちゃんと左手もつけて。そう、最初、オーケストラに自由にやらせてそこから音楽を形成していくのですね。ちょっとたどたどしい英語というか、話し方がそうなのかもしれないけど、でも、要点をついた言葉で、冗談も交ぜて、指摘していきます。でも、言葉でというよりは、ゲルギーがいるだけで音楽が生まれてくるのです。決して身振りは大袈裟ではないし、表情豊かではないのだけど、身体から出る見えないオーラみたいなものが音楽を作っていくのを見るのは、見ていてとっても興味深(おもしろ)い。リハーサルは気になる箇所を重点的に繰り返して、指示はかなり細かいです。アーティキュレイションとか歌い方とかダイナミクスとかバランスとか、ゲルギーがこんなに細かな人だとは思ってなかったですもの、びっくり。ゲルギー以外と粘着質。まあオーケストラが上手いので2、3回で良くなるんだけどね。

休憩後のブラームスのリハーサルも同様。ポイント・ポイントを抑えて細かく作っていきます。こんなにやったらいくら時間があっても足りないんじゃないって思ったら、ちょうど1時に時計を確認して計ったようにリハーサル終了。ゲルギーのリハーサルの効率の良さ、時間管理の上手さにめちゃくちゃ舌を巻きました。ゲルギーが素晴らしい指揮者の所以ですね。それにしても、ブラームスの交響曲のステキさは、部分部分を聴いただけのリハーサルからもう十分に伝わってきます。今夜の音楽会がむちゃ楽しみ♡

リハーサルのあと、リーダーのシモヴィックさんと話し合うゲルギー
ゲルギー・イン・リハーサル_c0055376_22224277.jpg

by zerbinetta | 2012-09-23 03:21 | ロンドン交響楽団

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