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おしゃれ! 「オポジッツ・アトラクト」 バーミンガム・ロイヤル・バレエ   

24.10.2012 @sadler's welles

birmingham royal ballet: opposites attract

take five
the dave brubeck quartet (misic)
david bintley (choreography)

lyric pieces
edvard grieg (music)
jessica lang (choreography)

grosse fuge
ludwig van beethoven (music)
hans van manen (choreography)

koren kessels / royal ballet sinfonia


長引く風邪が全く抜けずにへろへろ、引っ越しの荷造りも佳境を迎えてるというか、ずいぶんやばくなってきてるのに、サドラーズ・ウェルズにバレエを観に行ってきました。バーミンガム・ロイヤル・バレエのロンドン公演。月初めにバーミンガムで観て以来、はまっています。今日はモダンダンス系のトリプル・ビル。

珍しく少し早めに席に着いてたら、オーケストラ・ボックスは椅子が取り払われていて、ううむ、今日は録音なのね、そういえば、前にここでギエムさんを観たときも録音だったかと思ったんだけど、ピアノはあるし、ドラムセットもある。人もいて、なにやらだべっていて、と思ってたら、ジャズの音楽が始まっていた。まだ開演前。粋。ライヴハウスに来たみたい。
「テイク・ファイヴ」は、もちろん同名のジャズの名曲を含めた6曲に振り付けられたバレエ。音楽と同じように、むちゃおしゃれでうきうきするような踊り。ビントレーさんの振り付け作品って、あとは「ペンギンカフェ」くらいしか観たことないけど、とってもおしゃれ。きっと本人もおしゃれでステキな人なんでしょうね。心を軽くして、素直に楽しむのがいいよね。ダンサーさんたちだって弾けて楽しそうだし。それにしても、このセンス、ステキだなぁ。おしゃれな会話が聞こえてきそう。わたしも混じっておしゃべりしたいい。

「抒情小品」は、グリーグの同名のピアノ曲(集)からの音楽に振り付けられたもの。しっとりと叙情的なのから、フォーク・ソングっぽい舞曲まで。黒い蛇腹のような小道具が、屏風のように仕切りになったり、扇子のようになったり、ステージに変化を付ける演出がなかなか上手い。踊りも、コンテンポラリーな作品だけど、古典をリスペクトしていて動きに優雅さを伴った美しさがあって好き。いわゆる(偏見含む)ダンスではなくバレエな作品。

お終いはベートーヴェンの晩年のちょっといっちゃてる大作、「大フーガ」に振り付けられた作品。それにしても、バレエって何にでも振り付けられるのね、っていうか、振付家の人のイマジネイションの豊かさに嫉妬。観ていて当たり前のように納得できるもの。音楽と踊りが違和感なくて。物語を表現してるのではないけれども、美しい音楽を背景に持つ動きの情景というか、動く絵を観ているみたいで、音楽をじゃましないでむしろ、想像力の翼を広げてくれる感じかな。

こういうのを観ると、芸術監督のビントレーさんの好みが分かりますね。ロイヤル・バレエではあまりかからないタイプの作品。そして、大きな劇場よりも中くらいな劇場が似合うインティメイトな作品。なんか去り際で悔しいけど、バーミンガム・ロイヤル・バレエがますます好きになりました。

by zerbinetta | 2012-10-24 00:08 | バレエ

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