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コパちんの歌と大野さんなぜに4楽章だけ? 都響定期、シェーンベルク、ブルックナー   

2019年1月10日 @サントリーホール


シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲

ブルックナー:交響曲第6番


パトリシア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)

大野和士/東京都交響楽団


今年の音楽会はじめは都響さんでした。都響というと上野を思い出すんですが、サントリーです。まだなじみません。相変わらず、プログラムの予習をしないので、会場に着いてコパちんが協奏曲を弾くのを知って大喜び。大好きなブルックナーの6番の交響曲が乗っててまた大喜び。こういう新鮮な出会いがあるからプログラムを知らんぷりして聴きに行くのが好き(チケットを取ったのは1年も前なのでプログラムなんて忘れてる~)。予習して出かける人もいるけど、わたしは復習派。


コパちんが弾くのは、シェーンベルクの協奏曲。ピアノ協奏曲は聴いたことあるけど、ヴァイオリンのは多分、初めて。ワクワク。コパちんって熱烈に評判が良くって、でも、わたし、なぜか疎遠で、彼女を聴くのはまだ2度目。前回はN響とプロコフィエフの協奏曲でした。でも、この間、録音でリゲティの協奏曲を聴いて、とても感銘を受けたので期待。

コパちんは、白いお衣装で登場、白い妖精さん。妖精の弾くヴァイオリン、リゲティの録音を聴いたときにも感じたのだけど、決して耳なじみの良い音楽とは言えない現代音楽から、強力な歌を紡ぎふ出す才能の大きさが凄くて感心。時折、オーケストラの方を向きながら、どちらかというとソロイスティックではなく、オーケストラと一緒に音楽を作っていく感じ。わたし的には、彼女の現代物、やりすぎちゃうこともある古典やロマン派ものより好きだな。何しろ楽しそうに弾いているのが嬉しい。それはこちらにも伝わってきて、とっつきにくい音楽なのに、すうっと心に入ってくるの。気難しい音楽を、分からなくてもそのまま愛せる。多分もっと親しくなったら、たくさんのステキが見つかってますます好きになりそう。ただ、コパちんは大声で叫ぶ人ではないから、親密な箱が必要かも。弱音を厭わないし、そんな囁きもちゃんと聴き取れる箱がね。サントリーホールは、とても良かった。コパちんも音を上手にホールに響かせていて、弱音でもちゃんとホールが鳴ってる感じは、なんか久しぶりに聞いたかも。


大野さんのブルックナーは、全くイメジが湧かないというか、えええ~?大野さんがブルックナー?、って感じだったんだけど、ある意味、ブルックナー交響曲の山脈からひとつ離れたなだらかな丘という感じの第6番を選んだのが良かったのかな。意外と(失礼!)すんなり聴けました。大野さんの勝手なイメジとしてギラギラの太陽なんだけど、今日のブルックナーは鷹揚に構えて、自然。フレーズの終わりのさりげないまとめ方は、しっかり大野さんのこだわりだと思うのだけど、句読点を打ちながら、流れを留めないのが良い感じ。ただ、都響さんが。。。ティンパニのノリの悪さ(リズムを停滞させていた)、や金管楽器のソロの不安定感、いつものホルンに問題がが。わたしは、ミスにはこだわらない方だけど、他の指揮者の時はもっと良くできてるのに、肝心の音楽監督の時にこれはちょっとね、いただけない。大野さんにも責任があるもの。弦楽器主体の第2楽章は厚みがあってとても良かったんだけどなぁ。で、第4楽章になると一転、大野さんがちょっと張り切っちゃって、ちゃかちゃかとテンポを揺らすのが、あれれ?。確かに、いろんな旋律がブロックを組み立てるように現れるのだけど(トリスタンの「愛の死」の主題まで能天気に!)、わたしの好みは、あんまりいじらないで割とインテンポの演奏だから(というかそういうのしか聴いたことない)びっくり。そういえば、前にネゼ・セガンさんが第7交響曲のフィナーレで同じようなおもちゃ箱を引っ繰り返したようにテンポを動かしていたのを思い出してしまいました。諧謔味は出ると思うのだけど、、、フィナーレって動かしたくなるような音楽なのかしら?ね~




by zerbinetta | 2019-01-10 23:30 | 日本のオーケストラ | Trackback(3) | Comments(0)